ハイパーボリュームの高速計算アルゴリズム

A Faster Algorithm for Calculating Hypervolume

While, Lyndon and Hingston, Philip and Barone, Luigi and Huband, Simon IEEE TRANSACTIONS ON EVOLUTIONARY COMPUTATION, VOL. 10, NO. 1, FEBRUARY 2006

ハイパーボリュームを正確に計算するためのアルゴリズムとして,hypervolume by slicing objectives (HSO) algorithmを提案する.これはこれまでに発表されたアルゴリズムと比較してより高速である.HSOはポイントの代わりに目的を処理する.アイデアはすでに考えられていたが,文献で正確に評価されたことはなかった.これまでに研究されていた正確なハイパーボリュームを求めるアルゴリズムは目的の数に対して指数関数的に計算量が増加する.HSOも最悪な場合では指数関数的であるが,優位に短い計算時間すなわちランダムに生成される3~8つの目的に対して2~3桁少ない計算時間を示した.したがって,HSOは一般的な最適化アルゴリズムのメトリックとしても,進化アルゴリズムの多様性メカニズムとしても,ハイパーボリュームの有用性を高める.

同時グラフ計算と分割を用いたResting-State fMRIデータによる個人の全脳アトラスの生成

Generation of Individual Whole-Brain Atlases With Resting-State fMRI Data Using Simultaneous Graph Computation and Parcellation
J.Wang, Z.Hao, H.Wang Frontiers in Human Neuroscience. Published online 2018 May 4.

人間の脳は機能的ネットワークとして特徴づけることができる.信頼性の高いネットワークを構築するためには,脳を適切に区分することが重要である.Resting-Stateの機能的接続ベースの分割は,この目標を達成するために一般的に使用される技術である.ここでは,全脳の安静時のfMRIデータに基づいた個々の被験者レベルの新規の分割アプローチを提案する.最初に単純ボクセル反復クラスタリングと呼ばれるスーパーボクセル法を,Resting-StateのfMRI時系列データに直接使用してスーパーボクセルを生成し,類似したスーパーボクセルを結合し,GWCとして知られるクラスタリング法を用いてクラスタを生成した.GWCアプローチは,エネルギー最小化により,空間情報とスーパーボクセルの複数の特徴によって,同時に最適なグラフの生成と脳の分割を行う.また,GWCは,分割結果のクラスタ数が初期化の際のクラスタ数と等しいことが保証される.GWCアプローチの結果とランダムアプローチの結果を比較することで,GWCは空間構造に大きく依存しないことが示されたたため,全脳の協調によるアプローチで遭遇する課題を回避できる.さらに,GWCアプローチを2つの競合するアプローチと比較することで,GWCが異なる評価基準の観点から,より良い分割性能を達成することが示された.

制約のある相関行列近似の為のメジャー化したアルゴリズム

A majorization algorithm for constrained correlation matrix approximation
Dan Simon, Jeff Abell Linear Algebra and its Applications vol.432, Issue 5, pp 1152-1164, 15 February, 2010

私たちは入力された行列に出来るだけ近い,ランクを指定した相関行列を示したい.そしてそれは,指定された要素がゼロでなければならない.私たちの最適性の基準は,近似誤差の加重フロベニウスノルムであり,問題を解決するために制約付きメジャー化アルゴリズムを使用する.多くの相関行列近似手法が提案されているが,この特定の問題であるランク指定と制約は今まで研究されていない.ソリューションの実現可能性,コンバージェンスおよび計算作業について説明する.また,いくつかの例も紹介する.

スペクトル構造の解析による手振れ画像のNo-Reference型シャープネス評価

No-Reference Sharpness Assessment of Camera-Shaken Images by Analysis of Spectral Structure Taegeun Oh, Jincheol Park, Kalpana Seshadrinathan, Sanghoon Lee, Alan Conrad Bovik
IEEE Transactions on Image Processing, Vol.23, No.12, pp.5428-5439, 2014
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近年,タブレットやスマートフォンなどの画像,ビデオ,およびオーディオ対応モバイルデバイスが急速に普及したことにより,保存されたマルチメディアコンテンツの量が劇的に増加している.特に,毎年撮影されているデジタル写真の数は米国だけで1000億に上っている.これらの写真は,手ぶれによるぼけを含む非常に多様な状況下で,経験の浅い一般ユーザーによってますます撮影されている.手ぶれによって損なわれた画像を自動的に検出し,補正,または間引くためには,手ぶれ画像の鮮明度を評価することに適した歪みモデルを開発する必要がある.この目的のために私たちは,手ぶれ画像の知覚品質をスペクトル統計に基づいて自動的に予測するためのNo-Reference型フレームワークを開発した.本稿では手ぶれによるぼけを2種類の特徴で定義する.1つ目は,画像を横切る方向で見た画像スペクトルの変化を測定する指向特性である.2つ目は,手ぶれ画像のスペクトル輪郭の形状,面積,および向きを保存する特徴である.我々はこれらの特徴から導き出されたアルゴリズムの性能を,手ぶれ画像の新しいデータベースおよび既存のデータベースに示す.

効率的なフーリエ集約による手持ちビデオのブレ除去

Hand-Held Video Deblurring Via Efficient Fourier Aggregation
Mauricio Delbracio, Guillermo Sapiro
IEEE Transactions on Computational Imaging, Vol.1, No.4, pp.270-283, 2015
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手持ちカメラで撮影されたビデオは,主に撮影者の手の必然的な自然な振れによって引き起こされる,かなりの量のぼやけに悩まされる.本研究では,フーリエ領域の情報をビデオ内の連なるフレームから組み合わせることにより,手ぶれによるブレを除去するアルゴリズムを提案する.複数の動きのあるオブジェクトやオクルージョンが存在する典型的なビデオの動的な性質は,特に複雑さが低い場合には,手ぶれの除去に関するこの問題を非常に困難にする.入力ビデオフレームが与えられると,まず,時間的に隣接するフレームの一貫した登録バージョンを作成する.その後,一貫して登録されたフレームのセットは,フーリエ領域で,フーリエスペクトルの大きさに応じた重みでブロック的に融合される.この方法は,手ぶれのぶれがランダムな性質を有するという生理的な事実から動機付けられる.したがって,連なるビデオフレームは,一般に異なるようにぼやけている.幅広い比較とともに,自然に記録された多数のビデオを使った実験は,提案されたアルゴリズムが最先端の結果を達成すると同時に,競合他社よりもはるかに高速であることを示している.

ワーキングメモリのパフォーマンスに関する脳の接続性

Brain Connectivity Related to Working Memory Performance
Michelle Hampson, Naomi R. Driesen, Pawel Skudlarski, John C. Gore and R. Todd Constable
Journal of Neuroscience 20 December 2006, 26 (51) 13338-13343
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後部帯状回皮質(PCC)および内側前頭回および腹側前方帯状回皮質(MFG / vACC)の部分を組み込んだ内側前頭領域を含む,いくつかの脳領域は,機能的イメージング研究における多くの異なる認知課題中にシグナル低下を示す.これらの領域は,安静時に係合し,認知課題中に離脱するデフォルトモードネットワークの構成要素であることが示唆されている.この研究では,作業記憶タスク中および安静時のPCCとMFG / vACCとの間の機能的接続性を,領域間の磁気共鳴信号レベルの時間相関を調べることによって調査した. 2つの領域は両方の条件において機能的に連結されていた.さらに,作業記憶タスクの性能は,作業記憶タスクの間だけでなく,安静時でも,この機能接続の強度と正の相関があった.したがって,これらの領域は,認知課題の間に乖離するのではなく,認知能力を促進または監視するネットワークの構成要素であると思われる.さらに,これらのデータは,これらの2つの領域の間の結合強度の個人差が,この作業記憶タスクにとって重要な認知能力の差異を予測する可能性を高める.

個々の人間の脳の精密な機能マッピング

Precision Functional Mapping of Individual Human Brains
Evan M.Gordon, Timothy O.Laumann, Adrian W.Gilmore, Dillan J.Newbold Neuron, Volume 95, Issue 4, 16 August 2017, Pages 727-729
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fMRIを用いた人間の脳機能の研究は,休止状態の機能的接続性(RSFC)およびタスク活性化マップの詳細と特異性,および臨床的有用性を調べるためにグループ全体で平均化されたデータを分析することに主に焦点を当てている.脳組織の機能的な理解を個々の人間のレベルについて行うために,10名の成人のそれぞれから,5時間のRSFCデータ,6時間のタスクfMRI,複数の構造的MRI,および神経心理学的検査を含む新規なMRIデータセットを用意した.これらのデータを使用して,個人ごとに10の忠実度の高い個人特有の機能的コネクトームを生成しました.この個人の機能的接続に基づくアプローチは,構造的およびタスクに由来する脳の特徴に対応する独自のネットワーク機能とネットワークトポロジーを含む,脳ネットワークにおけるいくつかの新たな変動性を明らかにした.我々は健常者および罹患した個々の人間の脳の組織を調べる将来の研究に用いるモデルとして,この高度にサンプリングされた個人中心のデータセットを神経科学者のためのリソースとして発表した.

ハイブリットEEGーアイトラッカー:脳波信号からの眼の動きとまばたきの自動同定と除去

Hybrid EEG–Eye Tracker: Automatic Identification and Removal of Eye Movement and Blink Artifacts from Electroencephalographic Signal
Mannan, Malik M Naeem and Kim, Shinjung and Jeong, Myung Yung and Kamran, M Ahmad
Sensors 2016, 16(2), 241
20180423rosawa

EEGに記録される眼球運動および瞬きのアーチファクトによる汚染は,脳波データの分析をより困難にし,誤まった結果に導く可能性がある.EEGデータからこれらのアーチファクトを効率的に除去することは,ブレインコンピュータインターフェース(BCI)を開発するための分類精度を改善するための重要なステップである.本稿では,EEGとアイトラッカーのハオブリッドシステムを用いてEEGデータから眼のアーチファクトを識別し除去するための独立成分分析(ICA)とシステム同定に基づく自動フレームワークを提案した.提案するアルゴリズムの性能は,実験的および標準的なEEGデータセットを用いて評価した.提案されたアルゴリズムは,アーチファクトの領域から目に関連するアーチファクトを除去するだけでなく,非アーチファクト領域での神経活動に関連するEEG信号を保存する.ADJUST based ICA,REGICA と呼ばれる二つの最先端の技術を比較することで,EEGデータから目の動き及び瞬きのアーチファクトを除去するために提案されたアルゴリズムにおける重要な改善点と性能差を明らかにする.さらに提案されたアルゴリズムにより修正されたEEGデータとアーチファクトのないEEGデータとの間に低い相対誤差及び高い相関を得られることを実証した.

無意識の情動刺激に対する扁桃体の反応

Amygdala Response to Emotional Stimuli without Awareness: Facts and Interpretations
Matteo Diano, Alessia Celeghin, Alessia Celeghin, Marco Tamietto
Frontiers in psychology 7, 2029, 2017
20180412 rshimizu

過去20年にわたり、観察者が誘発情動刺激の内容、または存在さえ認識していないときにも、ヒト扁桃体がその機能のいくつかを発揮するという証拠が報告されている.それにもかかわらず、焦点を当てた注意や認識なしに扁桃体の反応に影響を及ぼす限界と条件については、まだ判明していない.ここでは、被験者に関する過去や最近の研究を考慮し、健常者および脳損傷患者に関するニューロイメージングの文献を調べ、その刺激の強さと限界について考える。
我々は視覚認識できる刺激とできない刺激では扁桃体の機能に違いが出ることは、高い時間分解能を有する扁桃体応答をサンプリングするデータと共に、扁桃体を中心とする機能的および解剖学的機構の多様性を理解すると,非意識的感情処理におけるその役割を支持するのに役立つことが主張できる.
また相互作用するネットワークは皮質および皮質経路の異なる計算特性を利用して扁桃体へ視覚情報を仲介しそれによって感情処理の異なる段階で扁桃体機能をサポートする.この見解は明らかに対照的な提案と同様に、文献の明らかな矛盾を和らげる.我々は、この応答は異なる機能的メカニズムに由来するものであり、一般的に想定されているよりも複雑なニューラルネットワークによって引き起こされているにもかかわらず、認識なしで扁桃体応答を支持する証拠としている.このようなメカニズムの複雑さを認識することで、扁桃体の機能の多様性を認識しなくても、人間の行動に影響を与えることなく、新しい洞察を得ることができる.

結合度解析による感情理論の研究:一般化された心理生理学的相互作用とグラフ理論からの証拠

Studying emotion theories through connectivity analysis: Evidence from generalized psychophysiological interactions and graph theory
Huang, Yun-An and Jastorff, Jan and Van den Stock, Jan and Van de Vliet, Laura and Dupont, Patrick and Vandenbulcke, Mathieu
NeuroImage, Vol.172, pp.250-262, 2018
20180412 sikeda

基本的な情動理論によれば,情動はより基本的な単位に分けることができず,それぞれの基本的な感情は独自 の固有の神経回路によって表されるのに対し,感情の心理学的構築モデルは基本的な心理過程によって構築され る可変的な概念である.以前の研究では,いくつかの脳領域が異なる感情を知覚するときに共通して活性化され ることを示すことによって,一般的な情動ネットワークとして心理学的構築モデルの証拠を示している.さらに この一連の脳領域は心理学的構築モデルによって予測されるように,中枢的な影響,概念化および実行制御に関 連する領域であった.本研究では,2 つの課題を解決するため,同一のデータセットないの機能的な脳の結合性を 調査する.1 つめは異なる情動を知覚するために一般的な情動ネットワーク内に共通の経路があるかどうか,2 つ めはもしそうであればこの共通の経路に異なる情動を区別するための情報が含まれているかどうかである.一般 的な感情ネットワーク内の接続性を調べるため,一般化された心理生理学的相互作用および情報フロー指標を使 用した.その結果,中枢的な影響,概念化,言語および実行制御に関与するノードを接続する一般的な情動経路 を明らかにした.異なる感情の知覚は,一般的な情動経路のノードからの接続パターンに基づいて正確に分類す ることができなかった.一般的な情動経路外の接続が含まれていた場合,正常な分類が可能であった.本研究で は,一般的な情動経路は一般的な情動ネットワーク内の共通の経路として機能し,感情を越えた共通の基本的な 心理プロセスに関与することを提案する.しかし,異なる情動を分類するために一般的な感情ネットワーク内の 追加の接続が必要である.