内視鏡画像のための効率的な血管特徴検出

20150427 Nachi
Efficient Vessel Feature Detection for Endoscopic Image Analysis
IEEE TRANSACTIONS ON BIOMEDICAL ENGINEERING, VOL. 62, NO. 4, APRIL 2015
独特な特徴点の検出は,低侵襲手術(MIS:Minimally Invasive Surgery)において不可欠な作業である.鏡面
反射やテクスチャが均一な領域のような,MIS の撮像環境の特別な状態において,一般的な特徴点検出器によっ
て抽出された特徴点はより特徴的でなく,MIS において再現可能である.我々は、組織表面上で豊富な血管を得
る事が可能であり,新しい画像の特徴の組み合わせとして抽出することができることを示す.この論文では,2 種
類の血管特徴を内視鏡画像を用いて提案する:分岐点及び分岐セグメント.2 つの新規な方法,ridgeness-based
circle test とridgeness-based branching segment detection は,それぞれの分岐点とセグメントを分岐抽出するた
めに抽出される.豊富な提案方法の性能を評価し,最先端の方法と比較するために生体実験を行った.数値結果
は,MIS 画像において,血管特徴は多数の点を生成することが可能であることを示す.さらに重要なことは,こ
れらの点は,他の種類の特徴点のよりも明確で再現性がある事である.
また,特徴の種類の違いによって,血管特徴は,MIS 画像解析のためにそれらの新しいツールを作る他の一般
的な特徴と組み合わせることができる.これらの提案の方法は効率的であり,コードとデータセットは一般に公開
されている.
Branching point, branching segment, endoscopic image analysis, minimally invasive surgery (MIS), vessel feature detection

カプセル内視鏡動画におけるテクスチャ及びカラーベースの画像領域分割と病態検出

20150427 hayashinuma

Texture and color based image segmentation and pathology detection in capsule endoscopy videos
Computer Methods and Programs in Biomedicine, Vol. 113, No. 1, pp.396{411, 2014
本論文ではワイヤレスカプセル内視鏡(WCE)画像の探究的解析を行うために,いくつかの手法について綿密な研究について示す.胃腸の様々な異常に対応する画像領域の可変的なテクスチャとカラーベースの記述子がWCEフレーム内にある病変を正確に検出することを検証する.さらに,近傍のテクスチャ特徴で記述された単一ピクセルを分類することにより,画像は画像の内容と整合性の取れた領域に分割される.検出と領域分割のいずれの手法も特徴量算出や特徴量のサブセットの選択,分類の段階で構成される同じ手順が適用される.この一般的な3段階フレームワークは様々な認識の戦略を用いて実現される.具体的には,開発されたベクターサポート凸包分類アルゴリズムの性能が2 つの異なる特徴量選択手法で構成されるサポートベクターマシンと比較される.

感覚の同期とタイミングの認識:音楽訓練とタスクの経験の影響

Sensorimotor synchronization and perception of timing: Effects of music training and task experience

Human Movement Science, Volume 29, Issue 2, April 2010, Pages 200–213

タイミングのずれについて基本的な同期スキルと知覚の感性における個々の違いを評価するために,位相やテンポの変化を含む等時間間隔な音刺激で作られた短いテストを31人の大学生(彼らの多くはほとんど,もしくは全く音楽経験がない)と9人のよく訓練された音楽家(音楽学科の大学院生)に行った.音楽家は平均的に大学生よりも非同期性が少なく,タッピングずれも小さく,またより大きい知覚の感性を示した.また,音楽家はテンポの変化に応じて学生より速い位相補正を行うことを示した.しかしながら,意外なことに,単純な位相変化に応じる位相補正はどちらのフループも速いが,大学生の方が特に速かった.以前に同期課題を演習したことがある音楽家は,その他の音楽家よりも位相変化にずっと正確に反応することが示された.この他の音楽家は何個かの課題を経験をした後に再びテストを行うと,彼らの位相補正は前よりも遅くなった.この結果は以下の2つのことを示している.(1)反応に対する瞬時の位相補正は今まで示されていたよりもごく当たり前になった.(2)ゆっくりとした位相補正は欠点ではないが,実践によってもたらされる感覚的な結合の強さの減少を反映している.

synchronize, timing; music training, musicians, tempo changes, phase correction, response; phase shift

NIRS によって明らかにされたレスト状態におけるある特定の周波数の機能的結合

Frequency-speci c functional connectivity in the brain during resting state revealed by NIRS
pdf
NeuroImage, Volume 56, Issue 1, 1 May 2011, Pages 252-257

fMRIで観察された自然な血流変化の解析は,レスト中の広く分離する脳領域間の信号変化において,”レスト状態の機能的結合”と呼ばれる時間的相関の存在を明らかにした.最近の研究はこれらの相関がNIRSで計測された血行動態信号の中にもまた存在することを証明した.しかしながら,これには未だ周波数特有の特性がこれらの信号内に存在するか不確かである.本研究では,私たちは多チャンネルNIRSを様々な脳皮質領域間の機能的結合の周波数依存をoxy-Hbとdeoxy-Hb信号の変化を様々な周波数帯域に分解することで調査した.まず,0.009-0.1Hzの広い範囲の中で,私たちはoxy-Hbとdeoxy-Hbの両方で,近い領域同士と反対半球の領域同士で機能的結合を示すことを確認した.次に計測した変化を低い周波数成分に分解することによって,oxy-Hbは0.04-0.1Hzの間で前頭部と後頭部の間に周波数特有の機能的結合が見られたと判断した.機能的結合の結合力を明らかにするために,私たちは選択したチャンネル間の結合度の平均を計算した.このアプローチは前頭部と後頭部間の結合性は0.04-0.1Hzという狭い範囲で高い結合度を示した一方,ある皮質領域の対極半側間のoxy-Hb信号に基づく機能的結合は0.009-0.1Hzの広い範囲で高い結合度を示した.これらの発見は,前頭部と後頭部間の結合では,一事象に対する一般的な血行動態反応の時間尺度が特有の狭い周波数範囲においてのみ高い結合度を示すことから,離れた皮質領域間の過度な神経活動の同期を反映している可能性が示唆された一方で,対極半側領域の結合性は広い周波数領域にわたって,神経解剖学的な直接の接続を通して神経活動の同期を反映している可能性を示唆した.本研究はNIRSがレスト中の皮質のネットワーク特性を明らかにする強力な手法をもたらすことを示した.

人間の大脳皮質におけるリッチクラブ組織のコストとベネフィットに関する構造的・機能的な側面

20150407sobuchi

Structural and Functional Aspects Relating to Cost and
Bene t of Rich Club Organization in the Human
Cerebral Cortex

Guusje Collin, Olaf Sporns, Rene C.W. Mandl, and Martijn P. van den Heuvel
Cerebral Cortex, vol.24, pp.2258–2267, 2014

近年の調査結果によると,高度に結合された脳領域の組み合わせは皮質領域間の効率的な伝達を可能にする役
割を担う可能性があることを示している.そして,ともになって密な相互接続である「リッチクラブ」を形成す
る.しかしながら,リッチクラブの密度や空間的配置はまた脳構造のコストの高い特徴を構成することを示唆し
ている.本稿では,構造的T1,拡散テンソル画像法,magnetic transfer imaging,そして機能的磁気共鳴画像法
を結合し,脳のリッチクラブに関する構造的・機能的コネクティビティのいくつかの側面を検討した.結果,リッ
チクラブ領域とリッチクラブな結合は高度なワイヤリング構造,高度な白質形態,多くの代謝エナジーの利用,長
い成熟した神経線維,より多くの価値のある領域的時系列,そしてより多くの領域内機能的カップリングを示す.
まとめると,これらの構造的・機能的測定は脳のリソースに対して,大きな負担を与える脳構造のコストの高い
特徴を示すというリッチクラブ組織の概念をひろげる.しかしながら,リッチクラブの大きなコストは全脳のネッ
トワークにも寄与するリッチクラブの重要な機能的なベネフィットによって補われる.

注意欠陥/多動性障害における機能およびコネクトームのイメージング

Imaging Functional and Structural Brain Connectomics
in Attention-De cit/Hyperactivity Disorder

Cao, Miao and Shu, Ni and Cao, Qingjiu and Wang, Yufeng and He, Yong

Molecular neurobiology, 2014, vol.50, no.3, p.1111-1123.

注意欠陥/多動性障害(ADHD)は,小児期の最も一般的な神経発達障害の一つである.臨床的に,この障害の
中核症状は不注意,多動,衝動性が含まれる.以前の研究では,ADHD の子供において,これらの障害は脳の領
域の異常だけでなく,領域間で機能的および構造的つながりの変更にも関連されるということが報告されている.
過去数年間では,グラフ理論的なアプローチと結合して非侵襲性の神経生理学的および神経画像処理技術(例え
ば、脳波計、機能的なMRI と拡散MRI)を用いた大規模な脳のネットワーク(コネクトーム)の位相的な変更
をマッピングすることによって,ADHD がどのように脳の連結性に影響を及ぼすかという研究がおおいに進めら
れた. 本報告では、我々は大規模な脳のシステムのグラフィック分析に焦点を当て、ADHD における機能的およ
び構造的なコネクトームの最近の進歩をまとめる.収束の証拠は,ADHD の子どもたちが規則的な構成に向けて,
ネットワークトポロジーの障害関連のシフトを示唆して,より高いクラスタ形成と低いグローバル整合性によっ
て特徴づけ,機能的および構造的脳ネットワークの両方で異常なスモールワールド特性を有していたことが示唆
された.さらに、ADHD の子供たちは,デフォルト・モード,注意と感覚運動システムを含んでいる領域のノー
ドと連結性の再分配を示した.重要なことに,これらのADHD 関連の変化は,かなり行動障害(例えば、不注意
と多動/衝動性の徴候)と相関して,臨床サブタイプの間で他と異なるパターンを示した.これらのコネクトーム
ベースの研究は,ADHD で脳のネットワーク機能障害を強調する.したがって,我々がこの障害の病態生理学的
機序を理解することに新しいウインドウを開ける.これらの研究には,ADHD で臨床診断と処置評価のためにも
イメージング・ベースのバイオマーカーの発展に関して,重要な部分があるかもしれないと考えられる.

10 種類のtractography アルゴリズムによるMR ファントムにおける現実的な拡散の定量的な評価

20150407_iishida

Quantitative evaluation of 10 tractography algorithms
on a realistic diffusion MR phantom

P. Fillard, M. Descoteaux, A. Goh, S. Gouttard, B. Jeurissen, J. Malcolm,A.R. Manzanares, M. Reisert, K.
Sakaie, F. Tensaouti, T. Yo, J.F. Mangin and C. Poupon

NeuroImage vol. 56,no. 2011,pp220-234

生体内の白質線維をマッピングする唯一の手法であるため拡散MRI tractography が臨床および神経科学研究
において重要性が増加している.しかし,異なる拡散モデルやtractography アルゴリズムによる増加可用性にも
関わらず,与えられた画像処理パラメータから最適な線維の復元方法をどのように選択しているのか不明瞭なま
まである.そのため,様々なモデルやアルゴリズムの定量的な比較や対応の良し悪しの理解を深める事が最も重
要である.本研究では,様々な拡散モデルやtractography アルゴリズムの性能を定量的に評価する再現可能な手
法と既知のデータセットを共通に使用する.様々な手法の評価を行うために, Fiber Cup コンテストで既知では
ないデータセットが一般に公開された.そして,10 種類の線維の復元方法が評価された.その結果を以下に示す.
1. SNR の高いデータセットの場合,配向分布関数で正しく潜在的な線維の配分をモデル化する拡散モデルは,流
線形のtractography 手法と連携して使用される.2. SNR がさほど高くないか,SNR の低いデータセットの場合,
事前の空間的滑らかさは,拡散モデル,または,正しくモデリングされた繊維の配向や適切なtractography の結
果から推奨される繊維のいずれかによる.これまでの既存手法と新規手法のための比較基盤として役立つファン
トムのデータセット,既知な線維,評価方法及び結果はhttp://www.lnao.fr/spip.php?rubrique79 より一般的に
入手可能である.新しい結果は bercup09@gmail.com に提出することができ,ウェブページに公開することが出
来る.

遺伝的アルゴリズムにおける交叉と突然変異の適応確率

20150406 harada

Adaptive Probabilities of Crossover and Mutation in
Genetic Algorithms

Mandavilli Srinivas,Lalit Mohan Patnaik

IEEE Transactions on Systems,Man and Cybernetics,Volume 24,Issue 4,1994,Pages 656-667

Convergence of numerical methods, Genetic algorithms,Optimisation, Probability, Schema theorem, Adaptive genetic algorithm, Adaptive probabilities, Convergence capacity, Crossover, Fitness values, Multimodal function optimization,Mutation, Capacity planning, Design optimization, Encoding, Genetic mutations, Neural networks, Optimal control, Organizing, Robustness, Sampling methods

本稿において,私たちは遺伝的アルゴリズム(GA) による多峰性関数最適化のための効率的なアプローチを述べ
る.私たちは,交叉と突然変異の適応確率を使うことを勧める.これは母集団の多様性維持とGA の収束能力の
維持という二つの目的を実現するためである.適応型遺伝的アルゴリズム(AGA) において,交叉と突然変異の確
率である,Pc とPm は解の適応度に応じて変化している.高い適応度を持つ解は保護される一方で,標準未満の
適応度を持つ解は全て排除される.また,Pc とPm を適応度によって変化させて使用することで,私たちはPc
とPm の最適値を決定する問題に対する解決策を与える.すなわち,Pc とPm は全く指定する必要はない.AGA
は,遺伝的アルゴリズムに確率的操作を適応させるために従来の方法と比較される.そのスキーマ定理はAGA に
よって導き出され,そしてその動作が分析される.
私たちは,難易度が変化するいくつかの解明されていない多峰性関数最適化における標準的な遺伝的アルゴリ
ズム(SGA) とAGA の性能を比較する.ほとんどの関数において,AGA はSGA に比べてはるかに少ない世代数
で一般最適解に収束する.そして,局所解となって動けなくなることが少ない.私たちの実験は,遺伝子の状態
と多峰性の性質についてSGA の性能と比較した,AGA の相対的な性能は向上していることを証明した.私たち
は,AGA が多峰性のランドスケープにおける一般解を見つけるために,自分自身で適応させることができるGA
の構造を実現するための初めの一歩だと信じている.

健常な被験者における日中のコルチゾール活性はどの程度安定なのか?3 つのmulti-wave 研究による証拠

2015.0407.okamura

How stable are diurnal cortisol activity indices in healthy
individuals? Evidence from three multi-wave studies
Ross, Kharah M; Murphy, Michael LM; Adam, Emma K; Chen, Edith; Miller, Gregory E.
Psychoneuroendocrinology. 2014, vol. 39, p. 184-193.

【背景】
コルチゾールの起床後の増加カーブ(CAR)や日中の変動,1 日全体での総生産高などは,健康とストレスに関
連している機械的な指標として研究されている.
しかし,被験者の一時的な特徴,特に時間帯の持つ特徴についての調査は不足している.【方法】
この問題に対処するために,CAR と日中の変動と,1 日全体の総生産高について,異なる年齢の被験者に対して異
なる時間スパンで安定性を調査した.130 人の健常な子どもと青年に対して,1 日に4 回(起床後,1,4,9,11h)
唾液を採取した.それぞれの採取は6 カ月以上のスパンをおき,合計2 日間採取を行った(Study 1).147 人の
成人女性に対して隔年で2 日間訪問し,1 日5 回(起床時,1,4,9,11h)採取した(Study 2).健常な47 人の
中年の被験者から2,3 カ月のスパンをおき,1 日5 回(起床時,1,4,9,14h 後)3 日間採取した(Study 3).
安定性は多平面モデルから派生したクラスタ内相関係数(ICC s)によって推定を行った.
【結果】
各実験において,測定時の状態や時間帯に起因すると考えられるコルチゾールの変動が,およそ50[%] で見られ
た.それぞれの検討項目のうち,日中の変動とCAR よりも,1 日全体の生産高が最も安定していた.しかし,安
定性は各実験を通して控え目だった.
【結論】
CAR,日中の変動,1 日全体の総生産高の大部分は日々の影響により変動した.最も安定した特徴は見られなかっ
た.今後の研究では短期間に集中したコルチゾールの変動において,健康との関係を検討しなければならないこ
とが示唆された.