生物医学科学文献と DBpedia の統合に向けた Linked Open Data 構築

Building Linked Open Data towards integration of
biomedical scientific literature with DBpedia
Journal of Biomedical Semantics, Vol.4, pp.8,2013
20160428 hwada

多様な機関から提供されるデータベースへの効率的かつ統合的な利用方法が求められている.LinkedDataの設計パターンを利用することで,Web上の多様なデータを効果的にリンクし,コンピュータによって効率的に利用することができる.以前,我々はAlieというデータベースを開発し,生命科学の分野で使用される略語と正式名(LF)のペアをそこに格納した.LFとは略語の意味を定義し,Alieは研究者が不慣れな略語の意味をルックアップするWebベースの検索サービスを提供している.しかし,このサービスにおいて二つの問題が発生した.まず,それぞれの意味定義は明確には表示されず,簡単に略語を学ぶためのユーザを助けることができない.さらに,完全な辞書を容易するためにはあまりにも多くの意味がある.一方,DBpediaは多くの意味定義を対応させることが期待でき,RDFによってWikipediaのコンテンツが利用可能である.したがって,DBpediaにAlieの意味定義をリンクすることでAlieの問題の解決に繋がる.これらより,AlieとDBpediaは頻繁に更新されるため,合理的な期間内に文字列のペアを多く一致させる方法が必要である.

我々は単純な近似文字列マッチング方法を用いてリテラルへのキーの関連付けを行ったことにより,DBpediaのタイトルへの意味定義をリンクしたlODを構築した.さらに,我々は生命科学の用語を標準化するためにUMLSリソースを使用した.その結果,ドメイン固有のリソースでキーとの組み合わせは44027あり,これはDBpediaのタイトルへのリンクが記述されています.我々は,手動でランダムに1200の意味定義をサンプリングすることにより,文字列マッチングの精度を評価し,我々のアプローチは0.98のF値を達成した.また,我々の実験は以下を明らかにした.
• MEDLINE(医学学術文献データベース)中の意味定義と同じ精度を得た.
• MEDLINE 中の用語と DBpedia のタイトルにおける存在確率で R2=0.96,P¡0.01 を得た.

得られた結果はAlieのユーザが正しい意味定義を見るけることに役立つ.この方法は計算上容易で高いパフォーマンスを得ることが可能である.また,MEDLINE中で多く使用される用語は頻繁にDBpediaのタイトルによって表示されることで,我々は継続的かつ合理的にDBpediaの最新の出版物や追加を反映するようにLODデータセットを更新することが可能である.科学文献とDBpediaの間の意味定義は相互利益のための資源探索を可能に1する.

ソマトスタチンが生体内で角膜の創傷治癒を促す

Somatostatin supports corneal wound healing in vivo
20160425_nishida

目的:ソマトスタチン(SST)とその類似オクトレオチド(Oct)の角膜における創傷治癒過程を評価すること.方法:SST,Oct治療下のC57Bl/6マウスの眼における創傷治癒率を,アルカリ誘発性角膜創傷モデルを用いて分析した.ヒト角膜上皮細胞(HCE細胞株)の細胞増殖・遊走,血管内皮増殖因子(VEGF)のたんぱく質の発現,およびSST,Octの効果は,電気細胞-基質インピーダンス検出,スクラッチ遊走アッセイ,ELISAによって評価した.ERK1/2およびp38のリン酸化は,半定量的にウェスタンブロット解析により調べた.

結果:SSTは生体内における角膜欠陥の創傷閉鎖速度を1μL当たり10ナノグラム加速させた.SSTとOctはヒト角膜上皮細胞の増殖および遊走に影響を及ぼさず,ヒト角膜上皮細胞内でERK1/2またはp38のシグナル伝達を活性しなかった.しかし,24時間のOctの刺激によって細胞質ゾルタンパク質とHCE中のVEGFタンパク質の発現が増加した.1μLあたり1~10ナノグラムのOctは2.5倍,1μLあたり100ナノグラムのOctは4倍もVEGFタンパク質の発現速度を速めた.

結論:データはSSTはマウス角膜の創傷治癒を促すということを示す.しかし,生体外でHCE細胞を用いても,増殖や遊走又はERK1/2及びp38シグナル伝達経路の活性による創傷治癒が促されることはなかった.考えられるメカニズムとして,観測された角膜創傷過程を調節するVEGFのような成長因子の誘導である可能性がある

四元分数差分に基づくカラー画像のエッジ検出

Edge detection of colour image based on quaternion
fractional differential
IET Image Processing, 2011, vol.5, pp.261-272
20160426 ygoto
実数の分数微分と信号処理の応用による四元分数微分をカラー画像のエッジ抽出に適用する.この方法をQFO(quaternionfractionaldifferential)に基づくエッジ検出と呼ぶ.シュミレーション実験により,この方法は特別な利点を有していることを示した.さらに,本稿では異なるエッジフィルタとの指標の比較によりQFOの有効性を示唆する.ソーベルフィルタと比較し,カラー画像の各チャンネルに実際の分数微分を組み合わせQFDがテクスチャ付きの領域でより少ない偽陰性があり、はるかにエッジを得ることができる事を示した.また部分的なテクスチャによるエッジ検出で人間の視覚システムと一致している結果が示された.

ビジュアルサーボを用いたロボット腹腔鏡手術における手術器具の自動3 次元測位

Autonomous 3-D positioning of surgical instruments in
robotized laparoscopic surgery using visual servoing
IEEE Transactions on Robotics and Automation vol. 19(5), pp. 842-853, 2003
160426 ykohri

本稿では,ロボット腹腔鏡下手術中に手術器具を自動的に認識,位置決めをするロボットビジョンシステムを提案する.器具はビジュアルサーボによって制御されている手術用ロボットのエンドエフェクタに取り付けられている.自動化で求められることは見えない位置から希望する位置に器具を安全に移動させ,保持することである.器具の先端に取り付けられている発光ダイオードと光ファイバーを装着した器具フォルダーは臓器の表面にレーザーの点を映し出すために使用する.これらの光学マーカーは,内視鏡画像で検出され,様々なシーンで器具の位置を特定することができる.画像に映っていない器具は画像内の特徴を用いたビジュアルサーボアリゴリズムによって映像の中央へ移動,映し出される.このシステムにより,外科医は器具とポイントした臓器の相対位置を特定することができる.また,手術器具の回転速度と画像中のマーカー速度との関係をオンラインで推定するには,安全上の理由からマルチステージサーボ方式が提案されている.我々の研究は実際の外科環境であるフランスのストラスブールにあるIRCADの外科研修室で行った生体実験検証において成功している.

コルポスコピー画像におけるハレーションの自動検出およびインペインティング法

Automatic detection and inpainting of specular
reflections for colposcopic images
Open Computer Science, Volume 1, pp.341-354, 2011
20160426 yokada
ハレーションは画像処理技術の性能を低下させるため,画像には都合が悪い.これは,医用画像や特にコルポスコピーの画像に当てはまる.ハレーションを抽出することが可能ないつくかの手法はいくつか提案されているが,自動検出に用いることが可能な手法はごくわずかである.本稿では,自動的にハレーションを抽出し復元する新しい手法を提案する.この手法は,二色性反射モデル(DRM)と多重解像度インペインティング法(MIT)に基づく.二色性反射モデルは,ローカル情報を用いて明るい部分の色を再構築する多重解像度インペインティング法を用いて,ハレーションを取得する.提案手法では,良い結果を達成し,前知識を必要としない.コルポスコピー画像のためのこの手法の効果は,マラケシュ大学病院の腫瘍学センターとの共同研究を通じて実証されている.

小脳テント上における神経膠腫の切除:現代の機能的マッピングの概念と顕微手術の技術的な基礎の合併の必 要性と概要

Resectionofsupratentorialgliomas:theneedtomergemicrosurgicaltechnicalcornerstoneswithmodernfunctionalmappingconcepts.Anoverview
Neurosurgical review, vol. 38, no. 1, pp. 59-70, 2015.
20160421_iishida

大部分の頭蓋内の神経膠腫の手術は治癒的ではないが,根本的な神経切除は生存への影響や腫瘍の進行の遅延の論証がなされている.神経膠腫は一般的に重要な領域に頻繁に位置し,外科医は常に最大切除と必要な神経学的な機能の温存のバランスを取らなければならない.本概要は,MRIやDTI,FTやfMRIといった術前の解剖学的かつ機能的イメージングを用いる際の限界や利益,手術戦略の計画において考慮すべき問題,最大切除を可能にする軟膜下解剖や血管矯正などの顕微手術における技術の徹底的理解の必要性,神経膠腫患者における重要な領域(重要または重要でない領域の再定義における神経心理学的評価の役割)に対して手術戦略を個別化することの重要性,手術中におけるマッピング技術の使用理由や使い時,使用方法について私達の経験や最近の文献より要約する.本論文を通して,読者は手法や技術の包括的な検査に慣れる必要があるが,より重要なことは近年の先進技術はより多くの患者への特異的なアプローチのための古典的な外科的対応策の概念変化を促進することを知ることである.

拡散テンソル画像法シーケンスのキャリブレーションのための革新的な異方性ファントム

Innovative anisotropic phantoms for calibration of diffusion tensor imaging sequences
Magnetic resonance imaging,vol. 34,no. 4,pp.404-409,2016
160421_syokoyama

本稿では,b-行列空間分布の拡散テンソル画像(BSD-DTI)用に設計された異方性ファントムの新たなタイプについて説明する.キュービックプレート異方性ファントム,シリンダー毛細血管ファントム,水の参考用ファントムはBSD-DTIの検証,校正および正規化のために必要な一式とみなす.液体で満たされたガラス球に囲まれている異方性コアに基いたファントムの革新的なデザインはエコープラナー法(EPI)シーケンスを用いたBSDの校正を可能にするために作成された.EPIシーケンスで発生しやすいアーチファクトはファントムの中央領域で減少した.ファントムは,臨床スキャナヘッドコイルに用いるのために設計された.しかし,他のコイルやスキャナタイプのために計測することができる.このファントムは,より特殊なな用途のためのファントムのイメージングのプレキャリブレーションのために使用することができまる.

ワーキングメモリ負荷に関連した全体的あるいは局部的なモジュール性の変化

Changes in global and regional modularity associated with increasing working memory load
Frontiers in Human Neuroscience ,Vol. 8, Article 954, 2014
20160421 rhagiwara

本研究目的は,神経画像データの複雑ネットワーク解析において共通するグラフ理論測定を使うことで,若年成人の脳機能ネットワークトポロジーにおいてワーキングメモリ負荷増加の効果を調査することであった.複雑な脳内ネットワークにおけるモジュール化は,ネットワークが相互接続されたコミュニティでどのように密に組織されたか定量化する.標準的なn-backタスクを1-backから2-backに増加させるワーキングメモリへの要求によって,私たちはモジュール構造の全体的および局部的な変化として,機能的脳内ネットワークのモジュール構造の変化を調べた.私たちはさらに,ワーキングメモリ負荷条件と行動パフォーマンスにおけるモジュール特性間の関係を調べた.私たちの結果は1-backから2-backで著しく変化したデフォルトモードとワーキングメモリ経路の局部的なモジュール構造を示した.しかしながら,局部的なモジュール構造は行動パフォーマンスと関連しなかった.全体的なモジュール構造の測定はワーキングメモリ負荷に変化しただけでなく,行動パフォーマンスにおける個人差にも関連した.これらの知見は,局部的および全体的なネットワーク特性が負荷条件の増加において,ワーキングメモリの異なる側面によって変化することを示す.これらの結論は,単一のネットワーク特性に焦点を当てるよりも,全体的および局部的両規模で機能的脳内ネットワークトポロジーの複数の特徴で評価する重要性を強調する.

異方性拡散ファントムの新しいマルチセクションのデザイン

Novel multisection design of anisotropic diffusion phantoms
Magnetic resonance imaging,vol. 30,no. 2,pp. 518-526,2012
160402_syokoyama

拡散強調核磁気共鳴画像法は,脳内の白質などの繊維組織の繊維経路および構造的統合性へのアクセスを提供する.基礎となる微細構造の拡散率の感度へのより良いアクセスを可能にするため,一方では,よく知られている構造を示す人工的なモデル系を開発することが重要である.しかし,一方では複雑さの低減から利益を得る.本研究では,アクリル台に固く巻かれたポリエチレン繊維からなる新たなマルチセクション拡散ファントムを開発した.ファントムは,線維が直角に交差する領域,線維が並行で密度が均質な領域,最後に線維が平行であるが対象軸に沿って密度に勾配がある領域繊維の異なる幾何学的構成の三つの領域を示す.これにより,同じファントム内の異方性の程度に緩やかな変化を起こす.このように,異なる繊維密度を有する複数のファントムを構築する必要性が回避され,一つのファントムにより同じ物理的条件の下の同じ実験において異なる異方性比率にアクセスすることができる.開発されたファントムの特性は、拡散テンソル画像法と拡散尖度画像法により実証された.測定は,拡散強調スピンエコーと社内でプログラムした拡散強調刺激エコーパルスシーケンスを用いて行った.拡散パラメータの繊維密度充填の影響を分析した.我々はまた,高角度分解能拡散イメージングデータ解析の検証のために新しいファントムを使用することが可能な方法を示す.