リズミカルな相互作用の同期は子供の類似性と親密さを高める.

Synchronous rhythmic interaction enhances children’s perceived similarity and closeness towards each other
PloS one, vol.10, no.4, pp.e0120878, 2015
20160825 murakami

対人関係の同期は,多くの協力的な仕事を実行するので重要である. 特に,同期はかなりのポジティブな社会的 影響があることが示されている.おそらくそれは同期性が相互作用において類似性や親和の感覚を増加するなど 社会的態度に変化を引き起こすからである.この効果は大人において示されているが,同期性が子供の社会的態 度に対しても同じような影響を与えるかはわかっていない.従って,私たちは 8-9 歳の子供にリズミカルな相互作 用の同期の影響を調査をした.全く人と交流のない子供や非同期的な相互作用の実験に参加した子供よりも,同 期的な相互作用の実験に参加した子供たちは,お互いに類似して,近い存在と見なしていることがわかった.態 度のシフトを通して積極的な社会的相互作用を高める潜在的メカニズムが示唆されたことから,同期性が子供た ちの相互作用において積極的に社会的行動を変えることが明らかになった.

視覚探索における予備的注意制御の機能的脳内機構

Functional brain organization of preparatory attentional control in visual search
Brain Research, vol.1530, pp.32-43, 2013
20160825 htanaka

雑然とした視覚提示に存在する対象物を探すことは,視覚情報をつくり出し,その入ってくる視覚情報と対象物 を照合するための詳細な情報が必要である.ここでは,視覚対象物を探索するときに機能する脳内ネットワークを 特定するために,高速事象関連の fMRI が使用された.課題の準備段階を切り離して考えることで,同一の視覚刺 激に対しても,被験者が特徴探索と結合探索のどちらを予測するかによって,異なる活動パターンを引き起す可能 性が考えられている.結合探索を予測する際には,腹側後頭領域でより活発な活性が見られ,横後頭溝や右側の 頭頂間溝後部では真新しい活動が見られた.さらに,特徴探索と結合探索のどちらの探索であるかを予測するこ とは,腹側線条体と外側小脳を活性させた.これらの結果は,被験者が指示された探索を予測するときには,指 示されていない探索を予測するときと比べて,同一の視覚刺激に対して異なる活動を活性化させることを示した.

多様式機能的近赤外分光法によって評価した休止状態と呼吸課題中の脳内及び脳外血行動態機能的結合性の合 計時間周波数ダイナミクス

Time-frequency dynamics of the sum of intra- and extracerebral hemodynamic functional connectivity during resting-state and respiratory challenges assessed by multimodal functional near-infrared spectroscopy
NeuroImage, vol.120, pp.481-492, 201
20160819 katayama

呼吸のプロセスをモニタリングすることは,脳内と脳外血行動態の時間周波数ダイナミクスに与える影響を考 慮すれば神経画像データを評価するために重要である.そこで,休止状態と比較して 3 つの異なる呼吸課題(すな わち,過換気,呼吸停止,再呼吸)を使用して,低及び高炭酸ガス中の脳内と脳外の血行動態機能の結合状態の 和の時間周波数ダイナミクスを調査した.脳内及び脳外血行動態反応の合計は,2 つの関心領域(つまり背外側と 内側前頭前皮質)に対して機能的近赤外線分光法を用いて評価された.時間周波数 fNIRS 分析は,各関心領域の 正及び負の位相結合の点で機能的接続性を定量化するためにウェーブレット変換コーヒレンスに基づいて行われ た.生理的な計測は,部分的呼気終末の二酸化炭素,心拍数,動脈性組織飽和酸素及び呼吸速度の形で評価した. 我々は 3 つの呼吸課題は休止状態に対して時間周波数ダイナミクスを調節することがわかった.1)過換気と呼 吸停止は正と負の位相結合の逆のパターンを示した.2)対照的に,再呼吸は有意な影響を及ぼさなかった.3)低 周波の変動は,高周波の変動と比較して時間周波数ダイナミクスに大きな広がりを寄与している. 低(過換気)と高炭酸ガスの間だけでなく,高炭酸ガス症の異なる状態(呼吸停止対再呼吸)の間にも脳内と脳 外血行動態の合計時間周波数ダイナミクスの明確な違いが存在していることを結果は強調している.休止状態と 比較した呼吸課題中の脳内及び脳外と全身の生理学的変化の多様式の評価は,人間の生理・心理状態に付随して 生理的と病的呼吸行動の間の分化において使われる可能性を持っているかもしれないということを示唆している

ウェーブレット-CSP アルゴリズムを用いた高速・低速運動する手の EEG ベース分類

EEG-Based Classification of Fast and Slow Hand Movements Using Wavelet-CSP Algorithm
IEEE TRANSACTIONS ON BIOMEDICAL ENGINEERING, VOL. 60, NO. 8, AUGUST 2013
160810_tishihara

脳コンピュータインタフェース(BCI)は脳の信号を取得する有益な特徴を抽出し, 外部機器を制御するための コマンドにこれらの特徴量を変換する. 本論文では, 実際の手の移動速度に関する脳信号の特徴を識別する非侵襲 的 EEG-BCI の応用について調査した. これは運動パラメータに関して BCI システムのためのより洗練された制 御を提供する. 実験は被験者が高速と低速の 2 つの異なる速度で右手の動きを異なる 4 方向に実行しながら, 対象 からEEGデータを収集するために実施した. データから有益な特徴は,高い時間的空間的スペクトラル分解能を提 供するウェーブレット Common Spatial Pattern(W-CSP)アルゴリズムを用いて得られた.2 つの速度を分類す るため,また速度プロファイルを再構成するためのこれらの特徴の適用性を検討した. 7人の被験者全体でスピード を分類した結果は, フィッシャー線形判別(FLD)分類器を使用して 83.71 パーセントの平均精度が得られた. 速 度成分は、多重線形回帰を使用して再構築され, 0.52 の有意な相関関係(ピアソン線形相関係数)を平均して記録 され, 再構成された速度は記録された速度の間で平均された. 得られた W-CSP 特徴量の空間パターンは, 脳の頭頂 と運動野でのアクティベーションを示した. 結果より移動速度の制御を含むことで,BCI 操作において, より洗練さ れた制御を提供するできることが示唆された.

離散ウェーブレット変換を用いた EEG による人間の感情分類

Classification of human emotion from EEG using discrete wavelet transform
Journal of Biomedical Science and Engineering, Vol.3, No.4, pp.390-396, 2010
20160810 hwada

本稿では,離散ウェーブレット変換を用いて脳波(EEG)チャネルの異なるセットを使用した人間の感情認識 について述べる.視聴覚を誘導ベースにしたプロトコルは離散的な感情(嫌悪感,幸せ,驚き,恐怖,中性)を 誘導するための,よりダイナミックな感情的コンテンツを使用して設計されている.EEG 信号は 20 人の被験者 からの 64 の電極を用いて収集され,国際 10-10 システムを使用して全体の頭皮上に配置した.EEG 信号は離散 ウェーブレット変換を用いた表面ラプラシアン(SL)フィルタリング方法を使用して前処理された 3 つの異なる 周波数帯域(α、βおよびγ)を分解した(DWT).我々は感情を分類するための脳波信号から,従来と異なる エネルギーに基づく特徴のセットを導出するための「DB4」ウェーブレット関数を使用した.2 つの単純なパター ン分類方法である,K 最近傍(KNN)と線形判別分析(LDA)方法を使用し,その結果から感情状態分類の比較 を行った.実験結果は,提案された機能(ALREE)の一つは,従来の機能に比べて KNN を使用した 83.26 %と LDA を使用した 75.21 %の最大平均識別率を示した.最後に,我々は我々の感情認識システムの性能を正当化す るために,これらの二つの異なる分類器の感情の識別率の平均分類率とサブセットを提示した

MRI ファントム–寒天の代わりはあるか?

MRI Phantoms–Are There Alternatives to Agar?
PloS one,vol. 8,no. 8,pp. e70343,2013
160805_syokoyama

MRI ファントムのような異なるゲル化剤の適合性の,均一性やゲル安定性,再現性の観点が評価された. 作成のための時間と労力も考慮した.様々なゲル組成物の緩和時間を推定した.Carbomer-980,Carbopol-974P は有望な新規ファントムの材料であると判断された.これらのゲル化剤は,容易に入手でき,安価であり,熱 処理が必要でないため,簡単に取り扱える.また,それらのポリマー網目構造の粘弾性は pH 依存性である.このような特性により,繊細な物を埋め込むと試験後にそれらを取り出すことも可能であった.これは,拡散強調 MRI用の繊維ファントムを用いて証明された.Carbomer-980,Carbopol-974Pは無害であるため,それらはマルチモーダルセットアップするのに適している.

脳の機能-構造の関連:多様式のコネクティビティと共変量研究からの証言

Function-structure associations of the brain: Evidence from multimodal connectivity and covariance studies
NeuroImage, Vol.102, No.1, 11-23, 2014
20160805 rhagiwara

多様式の画像法および解析アプローチにおける著しい発展があるにもかかわらず,構造的核磁気共鳴画像法 (sMRI),機能的 MRI(fMRI),拡散テンソル画像法(DTI),脳波(EEG)を含む,単様式の研究は,脳の変 化やグループの違いを研究するためにまだ有力な方法である.多様式の脳研究は,解剖学の複雑な相互作用,機 能的および生理学的な変化あるいは発達を理解するために使用され,複数の撮像手段の物理学的意義をより理解 するために使うことが可能である.より包括的かつ統合的に脳の機能-構造の関連を調べるために,2 つ以上の 機能的(fMRI と EEG)および構造的(sMRI と DTI)モダリティを組み合わせた多くの多様式研究を検討した. このレビュー論文では,認知,老化,病気や行動の多様式ニューロイメージング研究に特に焦点を当てた.また, 単変量および多変量方法を含む複数の解析方法を比較した.各方法の長所と短所は,強調され,特定の研究課題 に基づく方法を選択するとき,読者を導くことができる.特に,多様式の融合アプローチは,健康な脳(例えば, 発達)や病気の脳(例えば,精神疾患)の病理学的機能の根底にある神経メカニズムにさらなる光を当て,後者 の場合,ニューロイメージング技術に基づく臨床診断をサポートするために使用することができる多様式バイオ マーカーのような,疾患分類のための単様式画像法より高感度な測定を提供することができると考えている

ワイヤレスカプセル内視鏡におけるクローン病病変の評価

Assessment of Crohn’s Disease Lesions in Wireless Capsule Endoscopy Images
IEEE Transactions on biomedical engineering vol.59.2 pp.355-362, 2012
20160803_nishida

カプセル内視鏡は,小腸の大部分へ非侵襲的なアクセスを提供する.そうでなければ,外傷や侵襲無しではア クセスすることはできない.しかし,それは臨床医によって手動で検討されなければならない大量のデータ(約 5 万枚の画像)を生成する.このような大量のデータの生成は,画像解析および,教師あり学習法を適用するための 機会を提供する.カプセル内視鏡画像による自動分析は,まれに見られる出血の検出に焦点を当ててきた.これ らの検出方法と比較し,我々は,クローン病による粘膜炎症によって作成された病変について個別の疾患の評価 を検討した.我々の仕事は,クローン病病変のための体系的な教師有り学習,個別の病変を分類する分類器,並 びに病変の重症度の定量的評価についての最初の研究である.我々は,これらの方法の評価を行うために,よく 発達した 47 のデータベースを使用した.この開発された手法は,手動で専門家によって評価された重症度分布の 正解と高い一致を示し,精度は病変の 90%,再現率は 90%以上を示した.

Wireless Capsule Endoscopy(WCE), classification, Content-based image processing, endoscopy

顔識別のための部分空間解析を用いたブレ除去推論

Facial Deblur Inference Using Subspace Analysis for Recognition of Blurred Faces
IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence, Vol.33, 2011, pp.838-845
20160803 goto

本論文では,顔画像のブレ除去を用いて劣化した顔画像を識別する新規手法を提案する.顔にぼかしの処理を 表す点広がり関数 (Point Spread Function:PSF) を推定する方法である.単一の顔画像から PSF を推測することは 不良設定問題である.本稿は問題をより扱いやすくするためにぼやけた顔画像のトレーニングセットから学習する. また,同じ PSF によって劣化ぼけ画像が互いに類似しているよう特徴空間を構成する.本手法はこの特徴空間に おける事前定義された PSF のセットの事前知識を表す統計モデルを学習する.末知のボケクエリ画像は,各モデ ルと比較され最も近いものは,PSF の推定のために選択される.クエリ画像はそのモデルに対応する PSF を使用 してボケ除去の識別が行なわれる.本稿は大規模な顔画像のデータベース (FERET) を用い既存手法に比べての認識性能 の向上を示す.さらに位相量子化で提案された顔の不鮮明さを除く推論を組み合わせた LPQ メソッドによりさら に性能を向上させることができる方法について説明する.

胃炎や胃癌を誘発するヘリコバクター・ピロリ菌

Helicobacter pylori-induced gastric inflammation and gastric cancer
Cancer letters, Volume 345, Nomber 2, pp.196–202, 2014
20160803 yokada

ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)は,世界の人口の半分以上に感染している.ピロリ菌感染の有病率とピ ロリ菌の病原性因子の主要な遺伝子型は,異なる地理的地域によって大きく異なる. ピロリ菌は,過酷な胃環境に数十年留まり,胃粘膜および胃ホルモン放出パターンにダメージを与え,胃の生理 機能に影響を与える.様々な毒性因子を利用することで,ピロリ菌は宿主の炎症反応を調整し,胃粘膜を攻撃し 始めるために,異なる細胞タンパク質を標的にし,結果的に慢性胃炎や消化性腫瘍を起こす.長期間ピロリ菌に 感染することによって,胃の悪性腫瘍,特に胃がんや胃粘膜関連リンパ組織リンパ腫が生じる.このように,ピ ロリ菌は国際がん研究機関によって発がん物質のクラス 1 として認識されている. ピロリ菌感染と胃の悪性腫瘍の発症に密接な因果関係があるにも関わらず,このプロセスに関与する正確なメ カニズムは解明されていない.過去 20 年間の研究により,ピロリ菌が細胞因子,宿主因子および環境要因間の複 雑な相互作用を介して胃粘膜上において発がん作用を発揮することが明らかにされた.多数のシグナル伝達経路 は,ピロリ菌によって活性化される. 本稿では,ピロリ誘発性胃炎と胃癌の病態生理学的メカニズムにおける最近の動向について詳しく述べる.