選択的データサンプリングを用いた高速畳み込みニューラルネットワーク学習:カラー眼底画像の出血検査へ の適用

Fast convolutional neural network training using selective data sampling: Application to hemorrhage detection in color fundus images
IEEE transactions on medical imaging, vol.35, no.5, pp.1273-1284, 2016
20161130_rtamura

Convolutional Neural Networks(CNN) はコンピュータ・ビジョンの分野で最高水準の技術を推進している深層
学習のネットワークアーキテクチャで,医用画像分析において注目されている.しかしながら,CNN のトレーニン
グには時間がかかり困難である.医用画像の分析作業において,多くのトレーニング例は分類することが簡単で,
CNN の学習過程にほとんど意味がない.本稿で,我々は誤分類された陰性サンプルをトレーニング中に動的に選
択することで,医用画像分析作業のためのCNN の学習の改善と素早い収束の方法を提案する.学習サンプルは
CNN の現在の状態の分類に基づいてヒューリスティックにサンプリングされる.重みはトレーニングサンプルに
割り当てられ,有益なサンプルは次のCNN の学習ループに含まれる可能性が高い.我々は選択的サンプリング手
法を使った時と使っていない時のそれぞれのCNN の学習によって,我々の提案手法を評価し,比較した.我々は,
カラー眼底画像の出血探知に注目した.2 人の専門家の平均以上の精度となったトレーニング時間が170Epoch か
ら60Epoch に減少し,2 つのデータセットで受信者動作特性(ROC) 曲線の面積が0.894 と0.972 となった.選択
的サンプリングCNN は独自試験のデータセットによって統計学的に選択的サンプリングなしのCNN よりも性能
が高かった.

入力選択及びシステム同定のためのグローバル感度解析ー順伝播型のニューラルネットワークのための新しい フレームワーク

Global Sensitivity Analysis Approach for Input Selection and System Identi cation Purposes-A New Framework for Feedforward Neural Networks
IEEE transactions on neural networks and learning systems, vol. 25, no. 8, pp.1484-1495, 2014
20161130_ttamaki

ニューラルネットワークの入力変数の選択のための新しいアルゴリズムを提案する.この新しい方法は学習段
階の後に適応され,モデル出力の分散における重要度に従って入力をランク付けする.グローバル感度分析の手
法,及び拡張フーリエ振幅感度試験の使用は各変数の総合的な感度の指標を与え,関連性の低い入力の順位付け
および除去を可能にする.特徴選択の分野におけるいくつかのベンチマーク問題に適用すると,提案されたアプ
ローチは、関連する変数を保持することにおいて良好な一致を示す.この新しい方法は,余計な入力の除去や,シ
ステムの同定に便利なツールである.

長期的な瞑想者に示された視覚と DMN 領域のタスク誘導活動及び安静状態変動の変化

Alterations in task-induced activity and resting-state fluctuations in visual and DMN areas revealed in long-term meditator
NeuroImage, vol.135, pp.125-134, 2016
20161126 katayama

近年,我々は自発的に現れる(安静状態の)変動に含まれる情報は,個々に独特の神経認知特性を反映しうるこ とを提案した.「自発的特性の再賦活」(STR)仮説と呼ばれるこの推測の一つの予測は,安静状態の活動パターン が,個々の性格,才能,生活様式の診断となりうることである.長期的な瞑想者は,この仮説を試験するために独 特の実験群を提供することができる.fMRI を用いて,安静状態の間,長期のマインドフルネス瞑想者の自発的な 変動の振幅は視覚野で増強され,対照群と比較して DMN が有意に減少することを見出した.重要なことに,視覚 認知タスクの間,瞑想者群はデフォルトモードネットワークの弱い陰性反応と付随して視覚野の感受性が高められ たことを示した.この効果は,瞑想者が対照群よりも有意に速く行動遂行したことを反映している.したがって, 我々の結果は,安静と課題で,明らかにされた長期的な瞑想者の視覚とデフォルトモードシステムの反対の変化 を明らかにする.結果は STR 仮説を支持し,それを自発的な変動の大きさにおける局所変化の領域に拡張する.

社会的相互作用における「ツーインワン」システムを明らかにするためのハイパースキャニング・ニューロイ メージング技術

Hyperscanning neuroimaging technique to reveal the ”two-in-one” system in social interactions
Neuroscience research, vol.90, pp.25-32, 2015
20161123 murakami

ハイパースキャニングと呼ばれる 2 人の脳活動を同時に測定する技術を使用することで,個人間の相互作用に のみ現れる脳内神経効果を計算することが可能である.fMRI を用いたハイパースキャニング研究は,脳内効果に 関与する領域を正確に決定できる点で有利である.しかし,日常生活の脳内の影響を記録することはほとんど不 可能である.対照的に,EEG のハイパースキャニング研究は高い時間分解能を有しているため,瞬時の相互作用 を捉えることができる.さらに,EEG 計測器は持ち運び可能で使いやすいため,日々の生活の中で脳内の影響を 記録することに使用できる.しかしながら,このアプローチの欠点は,脳内効果を局在化することである.fNIRS は,fMRI よりも時間分解能と持ち運びに優れているが,空間分解能が限られており,脳の深部構造を記録する能 力が限られている.将来の研究では,超高速撮影 EEG-fMRI を使用すべきである.なぜなら,脳波の高い時間分 解能と fMRI の高い空間分解能とを組み合わせているためである.EEG-fMRI を用いたハイパースキャンは,日 常生活における社会的相互作用の特性の神経マーカーとして脳内の効果を使用することを可能にする.また,2 つ の脳が同期活動をどのように示すことができるかを説明する数学的モデルを開発する必要性がある.

レスティングステイト fMRI の有向グラフ測定を用いた健常者対象からの MCI および AD 患者の分類

Classification of patients with MCI and AD from healthy controls using directed graph measures of resting-state fMRI
Behavioural Brain Research, 2016
20161119 rhagiwara

アルツハイマー病(AD)患者の脳内ネットワーク変化は多くの研究の対象となっているが,これらの変化の根 底にある生物学的メカニズムはあまり理解されていないままである.ここで,AD と経度認知障害(MCI)患者 の脳内ネットワークの変化を特定し,グラフ理論アプローチと高度機械学習方法を利用して,健常の対照被験者 (HC)からこれらの患者を分類するための正確なアルゴリズムを提供することを目的とする.多変量グレンジャー 因果関係分析は,様々な有向グラフ測定を計算し,34 の HD,89 の MCI,および 45 の HC のレスティングステ イトの機能的核磁気共鳴画像法(rs-fMRI)データに対して実施された.グラフ測定は,機械学習アルゴリズムに 対して元の特徴セットとして使用された.フィルターとラッパーの特徴選択方法は,元の特徴セットに適用して, 特徴の最適なサブセットを選択した.最適な特徴とナイーブベイズ分類器を用いて,AD,MCI,および HC の分 類に関して 93.3% の精度が達成された.また,ハブノード解析を行ったところ,HC,MCI,AD のハブ数はそれ ぞれ 12,10,および 9 であることがわかり,AD 患者は AD の進行として脳内ネットワークにおける重要な伝達 領域の障害を経験していることが示唆された.この研究の所見は,MCI および AD の根底にある神経生理学的機 構についての洞察を提供する.提案された分類方法は,AD の初期段階の同定のための rs-fMRI データの有向グラ フ測定の可能性を強調する

3Tの核磁気共鳴装置によるみかけの拡散係数の測定のための新 たなファントムと実験式

A new phantom and empirical formula for apparent diffusion coefficient measurement by a 3 Tesla magnetic resonance imaging scanner
Oncology letters,vol. 8,no. 2,pp.819-824,2014
161119_syokoyama

本研究の目的は,3 テスラ(3T)の核磁気共鳴画像法(MRI)装置のための拡散強調像(DWI)を用いたみか けの拡散係数(ADC)の較正ための新しいファントムの作成と 37 ℃の生理的温度を含む様々な温度で正常組織と 腫瘍組織の ADC 値を模擬することである.ファントムは 0 から 1.2M のいくつかの濃度のスクロースを用いて作 成し,DWI は様々なファントムの温度で撮像した.正確な ADC 値は,ファントムの DWIs を用いて計算し,実 験式は任意のスクロース濃度と任意のファントム温度からファントムの ADC 値を較正するために開発された.実 験式は,以前の研究で 3T の MRI によって臨床的に測定された人体の ADC 値の範囲を含んだ 0.33 から 3.02 の範 囲の ADC 値を生成することができた.本研究で開発したファントムと実験式は 3T の MRI で臨床の人間の病変 の ADC 値を模倣するために利用することができる.

多段階認知課題時の機能的コネクティビティにおける複雑ネットワーク解析

Complex network analysis of brain functional connectivity under a multi-step cognitive task
Physica A: Statistical Mechanics and its Applications, vol.466, pp. 663-671, 2016

20161114 htanaka

機能的な脳内ネットワークは,脳内機構や行動との関係を理解するために幅広く研究されてきた.本稿では,連 続的な行動を含む多段階認知課題における脳内ネットワークの機能的コネクティビティを探求し,さらには脳内 機構における行動の影響を理解することを目指す.機能的な脳内ネットワークは高い空間分解能及び時間分解能 をもつ fMRI データセットに基づいて構築され,複雑なネットワークに基づくアプローチを介して分析される.ボ クセルレベルでは,機能的脳内ネットワークがロバスト性をもつスモールワールドおよびスケールフリーの特性 を示すが,一方でその特性や機構は実行される行動の順序にわずかに制限されることがわかった.さらに興味深 いことに,活性した関心領域における機能的コネクティビティは行動と強く相関があり,明らかに実行される行動 の順序に制限される.これらの結果は,脳内機構がスモールワールド性やスケールフリー性といった一般的な特 性をもち,活性する関心領域から構築される多様な機能的コネクティビティは脳の可塑性を介した行動的な活動 によって強く引き起こされることを示した.

fMRI におけるダイナミックモデル

Dynamic Models in fMRI
Magnetic Resonance in Medicine, Vol. 43, No. 1, pp.72–81, 2000
20161112 syoshitake

fMRI 実験における活性化ボクセルを評価するためのほとんどの統計的方法は,相関または回帰分析に基づいている.これに関連する主な仮定は,ベースラインがいくつかの既知の基底関数または変数によって記述され, 刺激の効果,すなわち活性化が経時的に一定であるということである.これらの前提条件は多くの場合必要でな く,修正する必要もないため,それらの前提条件に依存しない新しい動的アプローチが提示さている.これによ り,ベースラインのノンパラメトリック推定と,重要な特徴として,刺激の時間変化の影響を同時に考慮すること ができる.脳の刺激関連領域を推定するこの方法はさらに,fMRI 実験における活性化の時間的および空間的進 化を分析する可能性を示唆している.

感情喚起画像に対する脳反応の年齢効果:EEG 3D-ベクトルフィールド断層モデルのアプローチ

Age Effect in Human Brain Responses to Emotion Arousing Images: The EEG 3D-Vector Field Tomography Modeling Approach
IEEE Transactions on Autonomous Mental Development vol.7(3), pp. 223-235, 2015
161114 ykohri

感情刺激に対する脳反応の理解は大きな課題であり,また神経活性化におけるエイジング効果は報告されてい る.本論文では,怒りや恐怖など 2 種類の顔画像を若者と高齢者に提示し,高密度 256 チャネル EEG でデータを 記録,N170 の事象関連電位成分で活性化脳状態のマッピングを行った.本手法の 3D ベクトルフィールド断層撮 影法は,脳体積内の静電界を再構築し,個々の脳の事前モデリングを必要としない.結果では N170 成分で高齢者 はより大きな振幅を示し,年齢に基づく差異が見られた.また,脳の活性化の分析には関心領域のセットを用い て行い,最大活性化領域の結果は感情に関係していると考えられた.恐怖に対してはより上側頭回が活性し,怒 りに対しては下前頭回の最大活性化が誘発された.このアプローチでは,臨床支援の応用に繋がる感情喚起画像 提示時の脳活性化に対する年齢影響の可能性が示唆された.

非優越ソートアプローチに基づいた参照点を利用した進化型多目的最適化手法, パートI Box Constraints 問題 の解法

Many-Objective Optimization Algorithm Using Reference-Point-Based Nondominated Sorting Approach,\\ Part I Solving Problems With Box Constraints
IEEE Transactions on Evolutionary Computation, Vol.18, No.4, pp.577-601, 2014
20161114harada

進化型最適化手法を用いて多目的最適化手法が開発され, 主に2目的もしくは3目的を含む様々な実問題におけるニッチが実証されたため,
現在は4目的もしくはそれ以上の多目的最適化問題を処理するための進化型多目的最適化手法を開発することが必要となってきている.
本稿では, いくつかの近年の成果を認識し, 多目的最適化問題を解決する潜在的な進化型多目的最適化手法を開発するために実現可能な方向性について議論する.
その後, NSGA-IIのフレームワークに従った参照点に基づいた多目的進化型手法を提案する.我々はこれをNSGA-IIIと呼ぶ.
そして, この手法は非優越される一方で, 一組の参照点に近い個体を強調する.
提案したNSGA-IIIは3目的から15目的の多くの多目的最適化問題に適用され, 近年提案された2種類の進化型多目的最適化手法(MOEA/D)と比較された.
それぞれのMOEA/Dが他クラスの問題に効果的であるのに対し, 提案したNSGA-IIIは本論文において, 考えられる全ての問題に対して満足な結果が得られることが示された.
本稿では, 制約なしの問題についての結果を示し, 続編論文では制約や他の特徴をもつ多目的最適化問題の処理について検討する.