Default mode network における視床のネットワーク特性はマインドフルネス習性と相関する

The network property of the thalamus in the default mode network is correlated with trait mindfulness
Neuroscience, vol. 278, pp. 291-301, 2014
20170926tmiyoshi

マインドフルネスは,現時点の経験への価値判断を伴わない気づきとして定義され,精神的および身体的な幸 福に有益である.先行研究では,マインドフルネスに関するDefault mode network(DMN)の複数の領域が特定 されているが,これらの領域がネットワークとしてどのように連携して機能するかについてはほとんど知られて いない.本稿では,安静時の機能的磁気共鳴画像法を用いて,若い成人集団のDMN のノード間の自発的な機能 的接続と自己報告されたマインドフルネス習性を相関させることによって,マインドフルネス習性におけるDMN の役割を調べる.DMN のノードのすべての組み合わせの中で,視床と後部帯状皮質(PCC)との間の機能的接 続が弱い被験者で,よりマインドフルであることがわかった.これらの2 つのノードの事後分析はさらに,PCC ではなく,視床のノード特性がマインドフルネス習性と負の相関があり,視床のDMN への関与が低いことが高い マインドフルネス習性に関連することが示唆された.私たちの発見は,視床をマインドワンダリングとマインド フルネスの切り替えとして働くことを示唆するだけでなく,視床の調節によってマインドフルネスに有益な効果 がもたらされるメカニズムについての今後の研究を招く.

状態と特性反芻の指標としてのうつ病における異常な機能的コネクティビティ

Aberrant functional connectivity in depression as an
index of state and trait rumination
Scienti c Reports, vol.7, 2017
20170926 katayama

うつ病は,様々な異常な脳機能および構造に関連することが示されている.特に,大うつ病性障害(MDD) に おける機能的コネクティビティ(FC)の変化の研究は,病的脳ネットワークのよりよい理解がこの病気の理解を 促進する可能性があるため,有望な試みであった.しかし,MDD における異常なFC のメカニズムは,ほとんど 明らかでない.機能的近赤外分光法(fNIRS)を用いて,現在のMDD を有する患者の安静状態のデフォルトモー ドネットワーク(DMN)の皮質部分におけるFC を調査した.さらに,我々は,うつ状態の被験者と非抑うつ状 態の被験者との間のFC の差異へのそれらの寄与を調査するために,精神的過程(例えば,状態/特質の反芻,マ インドワンダリング)の定性的および定量的尺度を使用した.我々の結果は,患者の40 %が安静状態の間に自発 的反芻を報告することを示している.うつ状態の被験者は,対照と比較してDMN の一部においてFC の減少を 示した.この知見は、状態/特質の反芻のプロセスに関連していた.DMN の皮質部分において,反芻はFC と負 の相関があったが、マインドワンダリングは正の関連を示した.

囚人ジレンマ課題中の脳の活動と接続性:EEG ハイパースキャニング研究

Cortical Activity and Connectivity of Human Brain during the Prisoner’s Dilemma: an EEG Hyperscanning
Study

the IEEE 29th Annual International Conference of Engineering in Medicine and Biology Society, 2007. EMBS, pp. 4953-4956 2007.
20170925 mmizuno
社会的相互作用の中の脳の応答の特徴付けのためにこれまでに行われた研究の大部分におけるアプローチの主 な制限は,対象の脳のうち1 つだけが毎回測定されることである.したがって,協調性,競合性,または伝達性 の脳間の相互作用は,直接測定されるのではなく,認知モデルによって集計された独立した観察および行動および 神経活性を同期する仮定によって推測される.本論文では,協調ゲームに参加した複数の被験者の同時神経電気 記録を用いる(EEG ハイパースキャニング).このEEG ハイパースキャンにより,社会的協力や競争によって生 成される大脳の過程を理解するために,人間の相互作用の神経基盤を直接観察しモデル化することが可能である. ゲーム理論から生まれた囚人ジレンマというパラダイムを使用した. 22 人の被験者の集団で収集された結果,社 会的相互作用のパラダイムにおける最も一貫して活性化された構造は,分析された全ての競争状況において活動 的な内側前頭前野であることを示唆した.前帯状皮質(ACC)の役割は,主な特徴が全被験者の欠損姿勢の判別 因子であると仮定する.この観察は,心の理論がACC に割り当てる役割と両立する.

実行機能の行動および神経相関:抑制と更新過程の相互作用

Behavioral and Neural Correlates of Executive Function:
Interplay between Inhibition and Updating Processes
Frontiers in neuroscience, vol.11, pp., 2017
20170925_mnishizawa
本研究では行動,神経生理学,効果的な接続指標の分析を通して,2 つの実行機能の過程(抑制および情報の更 新) 間の相互作用を検討した.多くの研究は,実行機能過程の行動効果に個別に焦点を当てているが,これらの 2 つの機能の間の動的因果関係を調査した研究はほとんどない.地元の大学の合計20 人の参加者が, anker と n-back の実験パラダイムを組み合わせてでデュアルタスクを実行し,ワーキングメモリ容量を測定するために設 計されたオペレーションスパンタスクを完了した.抑制タスク( anker) に対する行動(精度および反応時間) およ び神経生理学的(P300 振幅およびαバンドパワー) メトリクスの両方はは更新負荷(n-back レベル) の影響を受け, 作業記憶容量によって調整された.本研究では,EEG 時系列データの独立成分分析,音源定位(DIPFIT),およ びGranger 因果関係分析を用いて,2 重実行タスクにおける認知要求の操作が因果ニューラルネットワークに影 響を与えたことを示した.私たちは、3 つの更新負荷(n-back level) の接続性を比較し,ワーキングメモリ負荷の 実験操作が大規模な神経認知ネットワークの因果関係を強化することを見出した.この前頭前 野と頭頂葉が含まれているネットワークは,これは実行機能過程の抑制および情報更新に関連している.この研究はストレス 下で複雑なマルチタスクを実行する人の為の訓練材料およびインタフェースの設計など,人間のパフォーマンス モデリングおよび神経的作業負荷の評価に潜在的な応用がある

fNIRS を用いたマインドワンダリングの特徴の検討

Characterization of mind wandering using fNIRS
Frontiers in systems neuroscience, vol. 9, pp. 1-7, MARCH 2015
20170914_yfjujiwara

誰が課題に参加しているかどうかを評価することは教育的に重要となった.このような注意のさまよいを通常, マインドワンダリングと表す.現在の研究の目的は,最近の神経イメージングモダリティがマインドワンダリング 状態を検出するために使用することが可能である.fNIRS は,マインドワンダリングを測定するためにこれまで 使用されたことのない非侵襲的な神経イメージング技術である.私たちは,対象への注意を必要とする課題であ るSustained Attention to Response Task(SART) を用い,16 チャンネルのfNIRS は前頭部のデータを測定した. 私たちは,default mode network(DMN)に関連する脳領域が有意に活動するマインドワンダリング状態で, the medial prefrontal cortex(mPFC)に対して有意な活性を観察した.fNIRS データはマインドワンダリング状 態の分類のために使用した,脳機能の先行研究において,私たちの結果はfNIRS がdefault network の活動を検出 する性能があることを裏付けた.

タスクベースの神経フィードバック訓練:実行機能を訓練するための斬新なアプローチ

Task-based neurofeedback training: A novel approach toward training executive functions
Neuroimage, vol.134, pp. 153-159, 2016
20170915_sfujii

認知訓練は,様々な神経発達および神経変性疾患における認知機能を改善するための新興アプローチである.しかしながら,現在の訓練プログラムは,比較的長い可能性があり,認知困難な患者にとって,もしかすると忠実に行うことは難しいかもしれない.以前の研究では,脳活動のレベル(神経フィードバック)に関するリアルタイムのフィードバックを個人に提供することは,もしかすると特定の脳領域の活性化を制御することを学ぶのを助けることを示唆している.本研究では,ニューロフィードバックの効果をコンピュータ化された訓練と並行して享受する,タスクベースのニューロフィードバック訓練パラダイムを開発した.我々は,様々な発達障害および神経変性疾患における中心的介入を考慮して,実行機能トレーニングに重点を置いた.前頭前野の酸素化ヘモグロビンの変化を測定することにより,神経フィードバックを提供するために,近赤外分光法(NIRS)が使用された.20 人の健常成人参加者のうち,10 人が認知訓練中の前頭前野活動に対して実際の神経フィードバック(NFB)を受け,10 人が偽フィードバック(SHAM)を提示された.SHAM と比較して,NFB 群は,4 回の訓練(合計100分)後の作業記憶の測定値を含む,有意に改善された実行機能パフォーマンスを示した.NFB 群はまた,SHAMと比較して右前頭前野領域および下前頭領域を含む実行機能ネットワークにおいて,トレーニング関連脳活動を有意に減少させた.我々のデータは,認知訓練に加えて神経フィードバックを提供することは,比較的短い訓練期間の後に実行機能を高めることを示唆している.類似の設計は,既知の神経病理学を有する患者集団のために潜在的に使用され,もしかするとそれらが冒された脳領域における活性を増強/回復するのを助ける.

Scale Adaptive Local Binary Pattern を用いた皮膚鏡検査におけるメラノーマの検出

Detecting Melanoma in Dermoscopy Images Using Scale Adaptive Local Binary Pattern
IEEE Transactions on Biomedical Engineering  Vol.59 No.10 pp.2893-2904 2012
20170914_nishida

コンピュータビジョンの分野における近年の進歩は,患者の黒色腫の検出のための様々な診断支援システムの開発につながっている.テクスチャと色は黒色腫の検出に不可欠な2 つの基本的な視覚的特徴と考えられている.本論文では,皮膚鏡検査画像の分類にテクスチャと色の特徴を組み合わせて使用することを提案する.テクスチャ特徴量は,各ピクセルに対してスケール適応型パターンを抽出するLBP からなり,続いて,ヒストグラムを構築した.色特徴量抽出のために,我々は標準HSV ヒストグラムを使用した.抽出された特徴は連結されて画像の特徴ベクトルを形成し,続いてSupport Vector Machine(SVM)を用いて分類される.実験は,提案された特徴セットが他の最先端の選択肢と比較して良好な分類性能を示すことを示す.

遺伝的プログラミングを用いたエッジ検出のための低次特徴抽出

Low-Level Feature Extraction for Edge Detection Using Genetic Programming
IEEE Transactions on Cybernetics, Vol. 44.8, pp. 1459-1472, 2014
20170914_kkobayashi

エッジ検出は代表的なタスクである.従来はmoving window 手法が用いられるが,エッジ検出における窓サイズは,位置精度とノイズ除去とのトレードオフの関係である.識別されたピクセルの近傍を探索して新しいエッジ検出器を構成するための自動技術は,異なるタスクを満たすために魅力的である.本論文では,自然な画像中のエッジを検出するための低次主観的エッジ検出器を新たに構築するために,ピクセルを自動的に探索する遺伝的プログラミング(GP)システムを提案する.また,GP によるエッジ検出器によって選択されたピクセルを分析する.自動的にピクセルを探索することにより,大きな窓からエッジをぼかす問題や小さな窓からのノイズの影響を避けることが可能である.線形および二次フィルタは,これらのGP によるエッジ検出器において高頻度で発生するピクセルから構築される.実験結果は,提案されたGP によるシステムが良い性能であることを示している.GP によって選択されたピクセルと固定ウィンドウ内のすべてのピクセルとを比較すると,GP によって選択されたピクセルの集合はコンパクトであるが,良好なエッジ検出器を構築するのに十分であることを示す.

大腸内視鏡検査における結腸直腸ポリープ検出のためのLCI とWLI の比較

Comparison of linked color imaging and white-light colonoscopy for detection of colorectal polyps: a multicenter, randomized, crossover trial
Gastrointestinal Endoscopy, pp.1{7, 2017
20170914 yokada

背景と目的:近年開発された技術であるLinked Color Imaging(LCI)は,レーザー内視鏡システムを使用して,赤と白の色をより鮮明に表現するために赤の色分解を強調する.結腸直腸ポリープの検出におけるLCI の利
点は未知である.この研究の目的は,WLI 内視鏡と比較して結腸直腸ポリープの検出を改善するLCI の能力を評価することである.
手法:我々は,中国の3 つの病院で,多施設・クロスオーバー・前向き・ランダム化比較試験を行った.すべての患者は,LCI およびWLI 内視鏡を用いて無作為の順序で大腸内視鏡検査を受けた.全ての病変は,2 回目の内視鏡処置中に除去された.1 つ目の結果の指標は,結腸直腸ポリープの検出時のLCI とWLI 内視鏡検査の感度の差とした.2 つ目の結果の指標は,2 群における患者1 人当たりの腺腫検出率およびポリープを見逃した率に関連する因子とした.
結果:全部で152 人の患者が無作為化され,141 人が分析に含まれた.全般的なポリープの検出率は,LCI の大腸内視鏡検査では24 %増加し,感度はWLI よりLCI が高くなった.さらにLCI では,ポリープを有する患者が有意に多く(32%)同定された.患者1 人当たりの腺腫の検出率は,WLI よりLCI が有意に高くなった.
結論:LCI は,大腸内視鏡検査中に結腸直腸ポリープおよび腺腫の検出を改善することがわかった.

内在性休止状態活動は作業記憶の脳の活性化および行動のパフォーマンスを予測する

Intrinsic resting-state activity predicts working memory
brain activation and behavioral performance
HUMAN BRAIN MAPPING,Vol.34,Issue.12,3204-3215,2013
20170907 sishida

レスティングステイトの脳活動はタスク由来の脳活動に調和することが実証されているが,内在性の脳活動と 誘発性の脳活動の関係は完全に特徴づけられていない.例えば,内在性活動がタスク誘発性の不活性を予測でき るかどうか,レストとタスクの関係はタスクの負荷に依存するかどうかは分からない.この研究において同じセッ ションで集められたれスティングステイトとタスク駆動(N-back ワーキングメモリタスク)のfMRI データを用 いて40 人の健康なコントロール被験者のこれらの問題について取り組んだ.内在性のスティングステイトの活動 の指標として低周波変動振幅(ALFF)を用い,中前頭回と下/上頭頂小葉のALFF はWMタスク由来の活動と 正の相関を示し,下/上頭頂小葉のALFF はWMタスク由来の活動と正の相関を示し,中前頭前皮質,後部帯 状皮質,上前頭回,上側頭回,および紡錘状回はWMタスク由来の不活性と負の相関を示すことがわかった.さ らに,下/上前頭回,下/上頭頂小葉,上側頭回,正中線領域はより高いWMタスク負荷でより強かった.さら に,上頭頂小葉/楔前部のレスティングステイトの活動とタスク由来の活動は被験者間のパフォーマンスの分散 の同様な部分を説明するWMタスクの行動パフォーマンスに有意に相関していた.まとめると,これらの結果は レスティングステイトの内在性活動が認知課題を実行するために特定の脳回路関与を促進するか許容しているこ と,そしてレスティングステイトの活動は後のタスク由来の脳の反応と行動パフォーマンスを予測できることを 示唆している.