鬱病患者における感情処理中のデフォルトモードネットワークの負のBOLD応答変化

Altered Negative BOLD Responses in the Default-Mode Network during Emotion Processing in Depressed Subjects
鬱病患者における感情処理中のデフォルトモードネットワークの負のBOLD応答変化
Simone Grimm, Peter Boesiger, Johannes Beck, Daniel Schuepbach, Felix Bermpohl, Martin Walter, Jutta Ernst, Daniel Hell, Heinz Boeker and Georg Northoff
Neuropsychopharmacology, vol.34(4), pp.843-932, 2009
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fMRIを用いた研究で,前帯状皮質,腹側前頭前野,後部帯状皮質などのデフォルトモードネットワークの領域において負のBOLD応答(NBR)が示されている.また,うつ病を有する患者は感情認知障害を示しており,これはデフォルトモードネットワーク内の変化に関連している.しかし,このデフォルトモードネットワークの変化がNBRの異常に関係しているかどうかは不明である.よって,我々はうつ病患者に対する感情的なタスク間のデフォルトモードネットワークの活動を調査した.うつ病患者は,デフォルトモードネットワークのいくつかの領域でNBRを有意に減少させた.このうつ病患者におけるNBRの減少は,うつ病の重症度などと相関していた.よって我々の研究は,うつ病患者においてデフォルトモードネットワークのNBRが減少していることから,うつ病患者の異常な負の感情調節にデフォルトモードネットワークのNBRが関係していることを示す.

多目的最適化のための参照ベクトル誘導型進化的アルゴリズム

A Reference Vector Guided Evolutionary Algorithm for Many-Objective Optimization
R. Cheng, Y. Jin, M. Olhofer, B. Sendhoff
IEEE Transactions on Evolutionary Computation, Vol.20, No.5, pp.773-791, 2016
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進化的多目的最適化では,収束性と多様性との間の良好なバランスを維持することは,進化的アルゴリズム(EA)の性能にとって特に重要である.さらに,目的数の増加につれて限られた母集団数を使用してパレート最適解の代表的なサブセットを獲得する可能性は低いため,ユーザーの嗜好を組込むことがますます重要になっている.本稿では,多目的最適化のための参照ベクトル誘導型EAを提案する.参照ベクトルは,従来の多目的最適化問題を多数の単目的サブ問題に分解するために用いられるだけではなく,全パレートフロント(PF)の優先されるサブセットを対象とするユーザの嗜好を解明するためにも使用される.提案アルゴリズムでは,高次元の目的関数空間における解の収束性と多様性のバランスを取るために,角度のペナルティ距離と呼ばれるスカラー化手法が適用される.目的関数のスケールに応じて参照ベクトルの分布を動的に調整する適応戦略が提案される.様々なベンチマークテスト問題に関する我々の実験結果は,多目的最適化のための5つの最先端のEAと比較して,提案アルゴリズムが高い性能があることを示している.加えて,我々は参照ベクトルが嗜好のアーティキュレーションにおいて効果的でコスト効率が高いことを示し,それは多目的最適化において特に望ましい.さらに,参照ベクトル再生成戦略が不規則なPF を扱うために提案されている.最後に,提案アルゴリズムは制約付き多目的最適化問題を解くために拡張される.

事故防止のためのドライバ嗜眠状態のリアルタイム緊急自動車駐車システム

Real time emergency auto parking system in driver lethargic state for accident preventing
Mohammed Hayyan Alsibai, Syafiq Fauzi Kamarulzaman, Hossam Adden Alfarra and Yasir Hashim Naif MATEC
Web Conf. Volume 90, 01034, 2017
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本稿では,運転者の眠気や嗜眠状態を検知する視覚センサを用いた安全運転・事故防止システムについて述べる.危険な状況に陥った場合,システムはドライバに通知する.また、ドライバが安全運転を行うことができない場合には,緊急駐車システムを作動させる.このシステムは2つの段階からなる.まず,スマートフォンやタブレットコンピュータを処理装置として使用する眠気検出段階がある.第2段階は,マイクロコントローラユニット(MCU)を使用する車両緊急駐車制御システムである.MCUは,アラームシステム,ハザードランプ,および車両制御インタフェースに接続されている.実験結果では現実的なリアルタイム応答を示した.眠気検出平均処理時間は約480ms /フレームであった.警報システムは500ミリ秒以内に完全に応答していた.シミュレーション結果は,自動駐車システムの開発された計画の実効性をリアルタイムで示していた.眠気検出から完全駐車までの平均時間は,車両が100km/h の速度で動いている場合、約15秒であった.

運動想起ベースのマルチクラスブレインコンピュータにおけるEEG ダイナミクスの変動の証拠

Evidence of Variabilities in EEG Dynamics during Motor Imagery-Based Multiclass Brain Computer
Simanto Saha, Khawza Ahmed, Raqibul Mostafa, Leontios Hadjileontiadis, Ahsan Khandoker
“IEEE Transactions on Neural Systems and Rehabilitation Engineering”, Vol.PP, Issue.99, 2017
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“被験者間およびセッション間の変動は,脳波図(脳波)ベースの脳コンピュータインタフェース(BCI)システムにおいて重大な課題を提起する.さらに高次元EEG モンタージュは,過剰な数のチャネルが関与するため,膨大な計算負荷を招く.2 つの実験的、すなわち、セッション間および被験者間のモーターイメージ(MI)の作業中のEEG 変動を本稿では調査する.特に、認知段階の脳波動態の日間変動に起因するBCI の性能への影響が探究される.さらにペアワイズパフォーマンス連想(PPA)における被験者対間の被験者間のBCI 実現可能性をさらに検討する.さらに脳の特定の領域からの異なる数のチャネルの空間的脳動態の統合によるこれらの2 つの状況への影響について議論する.提案されたアプローチは,3 つの異なる空間フィルタリング技術の前処理を受ける4 つのクラスのMI タスク,すなわち左手/右手,足および舌のEEG データを含む実際のBCI データセットで検証される.実験結果は被験者間実験の場合に約58 %の最大分類精度が達成されたが,セッション間実験の場合には2 つのセッションにわたって分類精度で31 %の偏差が認められた.結論としてBCI は,主題およびセッション特有の較正および使用されるチャネルの数がより少なく,プラグアンドプレイ用の一般的かつ効率的なフレームワークを促進する上で極めて重要な役割を果たす.”

能動的および受動的運転における眼球運動と危険感知

Eye movements and hazard perception in active and passive driving
Mackenzie, Andrew K and Harris, Julie M Visual cognition, Vol.23, No.6, pp.736-757, 2015
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受動的な視点のパラダイムと日常の仕事に積極的に関わることを比較すると,目の動きにパターンの違いがみ られる.視覚と行動を組み込んだ設定を用いた実験で実施された視覚運動制御の研究が最も有用であると考えら れる.我々は模擬運転タスクと模擬運転タスクのビデオを用いた危険感知タスクの間の眼球運動および危険感知 反応時間を比較する研究を行った.運転中に被験者が路面を認識し,車両の前方を注視していることを発見した. また,被験者は運転課題時の危険を検出することが遅かった.結果は,模擬運転を行った場所の相互作用が,運 転動画を単に見ることよりも,視覚システムおよび注意システムに対する需要を増加させることを示唆している. 我々は,これらの違いがなぜ発生するかついて考察を行い,ドライバーの訓練と評価における様々な状況の中か ら,この知見がもたらす可能性について調査した.

平行シード検出と反発レベルセットを用いた病理組織標本における重複細胞のロバスト分割

Robust Segmentation of Overlapping Cells in Histopathology Specimens Using Parallel Seed Detection and Repulsive Level Set
Xin Qi, Fuyong Xing, David J. Foran, Lin Yang
IEEE Transactions on Biomedical Engineering, Vol.59, No.3, pp. 754-765, 2012
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組織病理標本の自動画像解析は,乳癌の早期発見およびより良い特徴評価を支援できる可能性がある.撮像さ れた組織マイクロアレイ(tissue microarrays:TMA)を含む細胞の自動分割は,定量分析をするために必要であ る.残念なことに,細胞の集合体および重なりは,ほとんどの従来の分割アルゴリズムにとって重大な課題とな る.本論文では,標準的な RGB カメラを用いて得られたヘマトキシリン染色された乳房 TMA 標本において,接 触細胞を確実に分離できる新たなアルゴリズムを提案する.このアルゴリズムは 2 つの手順で構成される.まず, single-path 投票と mean-shift クラスタリングを用いた,高速で信頼性の高い対象を中心としたローカリゼーショ ンアプローチを行う.次に,インタラクティブモデルに基づく level set 法を用いて各セルの輪郭を求める.我々 は,実験結果を最新の報告された文献と比較した.最後に専門家によって評価されたピクセル単位の精度と,新 しい自動分割アルゴリズムによって生成された精度を比較することによって,性能を評価した.この方法により, 集合し重なっている細胞を 2200 個以上含む 234 枚の画像パッチを用いてシステム的に実験を行った.また,血液 塗抹標本および数千個の細胞を含む TMA を含む全スライド画像を用いて実験を行った.シード検出アルゴリズ ムの投票ステップは並列化に適しているため,グラフィック処理ユニットを使用して実装された並列化したアルゴ リズムは,C/C++実装よりも大幅な高速化が実現した.

医療データ分類のためのハイブリッドインテリジェントシステム

A hybrid intelligent system for medical data classification
Seera Manjeevan and Lim Chee Peng
Expert System with Applications Vol.4 pp.2239-2249 2014
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“本稿では,Fuzzy Min-Maxニューラルネットワーク,分類木,回帰木,ランダムフォレストモデルからなるハイブリッドインテリジェントシステムを提案し,医療データ分類の意思決定支援ツールとしての有効性を検討する.ハイブリッドインテリジェントシステムは,構成モデルの利点を活用し,同時にその限界を緩和することを目指している.それは,(ファジーミニマックスニューラルネットワークによって)データサンプルから漸進的に学習し,(分類および回帰ツリーにより)その予測出力を説明し,(ランダムフォレストによって)高い分類性能を達成することができる.ハイブリッドインテリジェントシステムの有効性を評価するために,3つのベンチマーク医療データセット,乳癌ウィスコンシン,ピマインディアンス糖尿病,およびUCI機械学習のリポジトリからの肝障害を評価に使用した.精度,感度,特異性,およびROC曲線下の面積を含む,医療アプリケーションにおけるいくつかの有用な性能指標が計算された.結果を分析し,文献に掲載された他の方法の結果と比較した.実験結果は,ハイブリッドインテリジェントシステムが医療データ分類タスクを実行するのに効果的であることを積極的に示す.さらに重要な事は,ハイブリッドインテリジェントシステムは,良い結果を生み出すだけでなく,意思決定ツリーを使って知識ベースを解明することもできる事である.
その結果,ドメインユーザ(すなわち,開業医)は,ハイブリッドインテリジェントシステムによって与えられる予測を理解することができる.有用な医学的意思決定支援ツールとしての役割を認めている.”

胃粘膜萎縮に関するLCIを用いた客観的内視鏡検査:パイロット研究

Objective Endoscopic Analysis with Linked Color Imaging regarding Gastric Mucosal Atrophy: A Pilot Study
Kazuhiro Mizukami, Ryo Ogawa, Kazuhisa Okamoto, Mitsutaka Shuto, Kensuke Fukuda, Akira Sonoda, Osamu Matsunari, Yuka Hirashita, Tadayoshi Okimoto, Masaaki Kodama, and Kazunari Murakami Gastroenterology Research and Practice, Volume 2017, pp.1–7, 2017
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目的:我々は,粘膜色の微妙な違いを強調する新しい画像強調内視鏡であるLinked Color Imaging(LCI)が,内視鏡粘膜萎縮の境界を識別可能かを判断することを目的とした.手法:この研究には,萎縮性胃炎を有する30人の患者を用いた.内視鏡検査では,LCIとWhite Light Imaging(WLI)の両方で同じ構図の画像を連続的に撮影した.各画像において,萎縮性および非萎縮性の粘膜の色彩値は,International Commission on Illumination 1976(L,a,b)色空間を用いて定量化した.萎縮性粘膜と非萎縮性粘膜の間の色彩値のユークリッド距離として定義した萎縮性境界における色の差異は,WLIとLCI間で全患者について比較し,ヘリコバクターピロリ感染状態の患者について別個に比較した.結果:我々は,30人の患者の90点全体のサンプルにおいて,LCIにおいて色差がWLIより有意に高かったことを明らかにした.LCIは14.79±6.68であり,WLIは11.06±5.44であった(P<0.00001).LCIはまた,ヘリコバクター・ピロリ感染群(P=0.00003)およびヘリコバクター・ピロリ除菌群(P=0.00002)の両方において,より有効であった.結論:LCIは,ヘリコバクターピロリ感染状態にかかわらず,胃炎の様々な状態下での萎縮性境界の明確な内視鏡的視覚化を可能にする.

注意のコネクトームに基づく予測的なモデリング:データセットを横切る異なる機能的接続性と予測方法の比較

Connectome-based predictive modeling of attention Comparing different functional connectivity features and prediction methods across datasets
K. Yoo, M.D. Rosenberg, W.-T. Hsu, S. Zhang, C.-S.R. Li, D. Scheinost, R.T. Constable and M.M. Chun NeuroImage 167 (2018): 11-22.
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“コネクトームに基づく予測モデリングは,fMRIで測定された機能的接続性から流動性知性と持続的注意を含む個人で異なる特徴と行動を予測するために近年発展してきた.
ここではCPM枠組みを利用して,3つの異なる尺度(ピアソン相関,一致,不一致)および2つの異なる予測アルゴリズム(線形,部分的最小二乗回帰(PLS)により)により注意機能を比較した.
一致および不一致は,それぞれ同相同期と逆相逆相関を追跡する近年提案された機能的接続性測定である.
我々は,課題時または安静時の機能的接続性データを使用してコネクトームに基づくモデルを定義し,個人で異なる注意予測における(1)機能的接続性測定と(2)機能選択/予測アルゴリズムの効果を試験した.
モデルは,leave-one-subject-out法の交差検証を使用してトレーニングデータセットで内部的に検証され,3つの独立したデータセットで外部検証された.
トレーニングデータセットには,被験者が持続的注意課題を行っていた時と安静時のfMRIデータが含まれていた.
検証データセットには(1)Stop Signal Task (SST)実行中および安静時に収集されたデータ,(2)注意ネットワークタスクの実行中および安静時に収集されたデータ,(3)ADHD-200コンソーシアムからのADHD症状の重症度と安静時のデータが含まれる.
機能的接続性尺度(ピアソン相関,一致,不一致)および予測アルゴリズム(線形および部分的最小二乗回帰(PLS))のすべての組み合わせを使用して定義されたモデルは,内部妥当性では0.9,外部検証では0.6と高い(全て<0.05). 課題時のデータで作成されたモデルは,安静時のデータで作成されたモデルよりも優れていた. Peason相関および適合特徴は一般的に,不適合特徴よりも小さな数値的利点を示したが,部分的最小二乗回帰は一般的に線形回帰よりも優れたモデルであった. 全体として,線形モデルと組み合わされた相関特徴に加えて,CPMによって特徴と部分的最小二乗回帰を考慮すると便利である."

作業記憶,感情処理および安静状態におけるfMRIに基づくグラフの理論的特性のtest-retestの信頼性

Test-retest reliability of fMRI-based graph theoretical properties during working memory, emotion processing, and resting state
H. Cao, M.M. Plichta, A. Schafer, L. Haddad, O. Grimm, M. Schneider, C. Esslinger, P. Kirsch, A. Meyer-Lindenberg and H. Tost
Neuroimage, vol. 84, pp. 888-900, 2014.
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機能的磁気共鳴イメージング(fMRI)およびグラフ理論分析による脳結合の研究は,近年非常に普及しているが,これらの特性,特に能動的fMRIタスクから得られたものの堅牢性についてはほとんど知られていない.ここでは,3つの確立したfMRI実験(n-back,ワーキングメモリ,顔照合,安静状態)とノードを定義するための2つのアトラス(AAL,Power)を用いて健常者26名から脳グラフのtest-retest信頼性を計算した.我々は,5つの異なるデータ処理戦略のクラス内相関係数(ICC)を比較し,条件別回帰分析を用いたタスク回帰法の優れた信頼性を実証した.タスク間の比較では,アクティブなタスクと比較して安静時のICCが大幅に高くなっており,グローバルおよびローカルネットワークプロパティの顔照合タスクに対するn-backタスクの優位性が明らかになった.平均ICCは一般的にアクティブなタスクでは低くなっていたが,グローバルおよびローカルの接続プロパティ,両方のアトラス,スモールワールドでのn-backタスクでは,全体的に相当で良好な信頼性が検出された.また,3つのタスクとアトラスすべてについて,ローカルネットワークプロパティの平均ICCが低いことがわかった.しかし,チャレンジされた機能(安静状態:デフォルトモードのネットワークノード、nバック:フロントノード、頭頂ノード、顔マッチング:辺縁系ノード)にとって重要であることが知られている領域では、ノード特有の良好な信頼性が検出された.しかし,安静状態のデフォルトモードネットワークノード,n-backの前頭ノード,頭頂ノード,顔マッチングの辺縁系ノードのように,その機能にとって重要であることが知られている領域では,ノード特有の良好な信頼性が検出された.アトラス比較の結果では,グローバルおよびローカルネットワークプロパティの機能的な分割化の信頼性が大幅に向上した.我々の知見は,能動的なタスク,グラフ理論の方法,および対象内のデザイン.,特に将来のpharmaco-fMRI研究を用いて,fMRI研究の処理戦略,脳アトラスおよび結果特性の選択を知らせることができる.