ORBに基づく新たなパノラマ画像連結アルゴリズム

A novel panoramic image stitching algorithm based on ORB
Maosen Wang, Shaozhang Niu, Xuan Yang 2017 International Conference on Applied System Innovation (ICASI), pp.818-821, 2017

画像を連結する技術は,重なり合う領域を有する複数の画像を統合することで,広い視野角,より少ない歪み,および明白な継ぎ目のない画像を生成する.画像連結はハードウェアを変更することなく,グローバルポジショニングおよびロボット自律ナビゲーションに使用可能である.SIFT特徴およびSURF特徴は,画像連結における古典的なアルゴリズムである.しかし,これらは長い時間を要する問題を抱えている.この問題に直面して,本論文ではORB(Oriented FAST and Rotated brief)特徴に基づく新しい高速画像連結アルゴリズムを提案した.アルゴリズムは最初に画像特徴抽出とマッチングのためにFAST検出器に方向情報を加えるORBアルゴリズムを選択する.第二に,RASANC(Random Sample Consensus)アルゴリズムを用いて誤ったマッチング点を除去した.最後に,加重平均法を使用して画像の連結を高速化する.実験結果は,本論文におけるアルゴリズムの連結効果がSIFTアルゴリズムとSURFアルゴリズムのそれと同じであることを示した.このアルゴリズムの2つの明らかな利点は,(1)連結速度がSIFTとSURFの速度よりはるかに速いこと,(2)アルゴリズムがカメラの外部パラメータに対してロバストであることである.そのため提案されたアルゴリズムはいくつかの電気機器に適用されることが期待される.

高速道路での実際の運転を行った際の近赤外線分光法を用いた機能的脳イメージング

Functional brain imaging using near-infrared spectroscopy during actual driving on an expressway Kayoko Yoshino, Noriyuki Oka, Kouji Yamamoto, Hideki Takahashi and Toshinori Kato
Frontiers in Human Neuroscience Vol.24 December 2013

“前頭前野は運転行動に大きな影響を与えると考えられているが,実際の道路走行における前頭前野機能についてはほとんど知られていない.運転シミュレーション実験によって得られた脳活動に関する結果は実際の運転時の脳活動と同じではない.なぜならシミュレーションによる実験時には,被験者は静止状態にあり,結果が異なる可能性があるためである.機能的近赤外分光法(functional near-infrared spectroscopy:fNIRS)は,実際の車両を運転している人の脳血行動態反応を測定できるという点で有利な測定法である.実際に運転したときに得られるさまざまな運転操作に関連する脳機能を評価するために,車両にfNIRS 機器を搭載し,被験者はまだ一般に開通されていない高速道路の一部を走行した.駐車中,加速中,等速運転中,減速中,およびUターン中の脳活動の測定は,日中および夜間に記録された.cerebral oxygen exchange(Δ COE) および脳血液量の変化を計算し,課題の各部分について可視化した.前頭前皮質および頭頂葉皮質からの反応は,日中および夜間の実験において高い再現性があった.前眼部視野(frontal eye eld:FEF)ではΔ COE について有意な増加が観察されたが,これは先行研究であるシミュレーション実験ではあまり言及されていない増加である.特に,右側のFEF の加速中および左側のFEF の減速中に有意な活性化が検出された.等速運転中の反応が弱いことは,FEF 機能が車速の変化中に増加することを示唆している.FEF は三次元空間における眼球運動の制御に関与するので、FEF 活性化は実際の道路運転において重要である可能性がある.以上のことから,fNIRS は,脳の活性化を屋外で調べるための強力な手法であることが示唆され,また高度道路交通システム(intelligent transport systems:ITS)分野における高速道路走行実験で使用するのに,十分堅牢な測定法であることが証明された.”

精神的疲労が応答抑制に及ぼす悪影響:ERP研究

The impairing effects of mental fatigue on response inhibition: An ERP study
Zizheng Guo, Ruiya Chen, Xian Liu, Guozhen Zhao, Yan Zheng, Mingliang Gong, Jun Zhang
Plos one, vol.13, pp.e0198206, 2018

“精神疲労は応答抑制低下の主要な原因の一つである.本研究は,運転者の反応抑制に対する精神的疲労の悪影響を調査することを目的とした.応答阻害に対する精神的疲労の影響は,90分の疲労操作課題の前後にGo / NoGo課題を実行した時の脳活動と行動指標を比較することによって評価された.運転群の参加者は疑似運転課題を実行し,対照群の個人は同じ時間映画を見た.運転群の参加者において,より高いレベルの精神的疲労を確認し,高い割合の閉眼率や車線位置からの大きい側方偏差を有することが判明した.精神的疲労の操作後,反応時間とミス率の増加,NoGo-N2の潜伏時間およびGo-P3潜伏時間の遅延,そしてNoGo-P3振幅の減少を観測した.これは視覚刺激評価の遅延と注意資源の可用性の低下により精神的疲労が抑制過程の速度を遅らせることが判明した.これらの知見は,精神的疲労が反応抑制阻害する仕組みの根底にある神経学的メカニズムを明らかにした.”

耳内EEGを用いた運転者の眠気検知

Driver Drowsiness Detection Using the In-Ear EEG
Taeho Hwang, Miyoung Kim, Seunghyeok Hong, Kwang Suk Park
2016 38th Annual International Conference of the IEEE Engineering in Medicine and Biology Society (EMBC), pp. 4646-4649, 2016.

運転者の眠気監視は,深刻な交通事故を積極的に防止するための最も要求される技術の1つである.眠気監視のために脳波(EEG)といくつかの周辺信号が提案されている.しかしながら,各種類の信号は,利便性または正確性のいずれかに関して部分的な制限を有している.最近出現した耳内EEGの概念は,目障りさの減少のために期待を高めている.頭皮内EEGまたは周辺信号と比較して,耳内EEGが眠気検出に十分に有効であるかどうかはまだ不明である.本研究では,ドライバーの覚醒 – 眠気分類における耳内EEGのパフォーマンスを初めて評価を行った.同時に,心電図(ECG)、フォトプレチスモグラム(PPG),および電気皮膚反応(GSR)を含む3つの周辺信号も測定した.これらは測定の利便性において有利である.耳内EEGを用いた分類分析は,個々の頭皮上EEGチャンネルのそれに匹敵する高い分類精度をもたらした.ECG,PPGおよびGSRは競争力のある性能を示したが,対の組み合わせで同時に使用された際のみであった.本発明者らの結果は,眠気監視のために,耳内EEGが単一チャネルEEGまたは個々の周辺信号に代わる実行可能な代替物であることを示唆した. /home/git/personal/kyoshioka/LiteratureSearch/2018/mtg0228

転送エントロピーによる眠気運転中のEEG情報転送の変化の識別

Identifying changes in EEG information transfer during drowsy driving by transfer entropy
Chih Sheng Huang, Nikhil R Pal, Chun Hsiang Chuang, Chin Teng Lin
Frontiers in human neuroscience, vol. 9, OCTOBER 2015

眠気運転は自動車事故の主な原因である.以前の研究では,眠気がある運転中においてのさまざまな皮質領域の脳の動態を理解するために,脳波(EEG)活動の分析などのニューロイメージングベースのアプローチが使われていた.しかし,この警戒の変化に対応する脳領域間のカップリングは未だに不明である.眠気運転の根底にある神経メカニズムの包括的な理解を得るために,この研究では,伝達エントロピー,情報理論に基づく効果的接続性のモデルのない測定を使用した.運転能力に由来する警戒レベルが覚醒から眠気に変化したときの脳領域間の情報伝達のパターンを調査する.結果は,前頭部,中央部,および頭頂部の領域の対の間のカップリングが中程度の警戒度で増加したことを示しており,これは皮質-皮質相互作用の増強が課題遂行を維持し行動の喪失を防ぐために必要であることを示唆する.さらに,警戒レベルが低下するにつれて,後頭部関連の連結性の大きさは単調に減少し,これは眠気中の感覚刺激の皮質ゲーティングをさらに支持する.トランスファーエントロピーによって測定された脳領域間の相互関係の神経生理学的証拠は眠気運転中の皮質-皮質伝達の理解を高める可能性がある.

呼吸への集中:脳の解読は瞑想中の注意の内部状態を明らかにする

Focus on the breath: Brain decoding reveals internal states of attention during meditation
Weng, Helen Y and Lewis-Peacock, Jarrod A and Hecht, Frederick M and Uncapher, Melina and Ziegler, David and Farb, Norman AS and Goldman, Veronica and Skinner, Sasha and Duncan, Larissa G and Chao, Maria T and others
bioRxiv, vol. 135, pp. 461-590, 2018

エビデンスは瞑想が健康とwell-beingを改善するかもしれないことを示唆している.しかし,瞑想中に内部注意状態を追跡できないため,瞑想実践が治療結果にどのように影響するかを理解することはあまり特徴付けられていない.これに対処するために、私達は瞑想中の異なる精神状態に関連するfMRI脳活動パターンを特徴づけるために機械学習を適用した.個別の脳のパターンは,指示された内部注意課題の間に,さまざまな内部注意状態(呼吸への注意,マインドワンダリング,および自己参照的処理)に区別された.次に,これらの脳パターンを使用して,呼吸集中瞑想中に瞑想者およびコントロール群において刻々と内部注意への集中を追跡した.私たちは,すべての参加者が(マインドワンダリングや自己参照的な処理に対して)呼吸への注意に時間の大部分を費やしている間,生涯実践を重ねた瞑想者は,全体的に大きな注意を払ったことを観察した.この新しい枠組みは,瞑想の治療メカニズムを解明し,健康への精密な医学的アプローチを推進する見込みがある.

内的および外的注意とデフォルトモードネットワーク

Internal and external attention and the default mode network
Scheibner, Hannah J and Bogler, Carsten and Gleich, Tobias and Haynes, John-Dylan and Bermpohl, Felix Neuroimage, vol.148, pp.381-389, 2017

最近では多くの精神療法に不可欠となっている精神的健康やwell-beingは集中瞑想により改善することが明らかにされている.集中瞑想の神経相関における研究は増えてきているが,瞑想がデフォルトモードネットワーク(DMN)において高い活動か,低い活動のどちらに関連するのかによって結果が変わる.集中瞑想とDMN領域における活動の関係を調べるために,1つの瞑想内で内的注意と外的注意,及び様々な段階を区別することが役立つかもしれない.例えば集中瞑想の間,実践者はmindful attention, mind-wandering,及びrefocusingを切り替える.ここでは,これらの段階の異なる神経相関を研究するために思考プローブ法を用いた.瞑想経験のない健常成人20人の被験者が,外部(音のマインドフルネス)及び内部(呼吸のマインドフルネス)の注意瞑想を紹介され,その後4日間連続で自宅にて瞑想を実践した.その後,fMRIスキャンの間,内部と外部の注意を交互に4回繰り返し,同じ集中瞑想を行った.疑似ランダムな間隔で被験者はタスクに集中していたか(mindful attention),気がそれていたのか(mind-wandering)を尋ねられた.mindful attentionの間,内側前頭前皮質,後部帯状皮質,及び左側頭頂接合部などの通常DMNに関連する脳領域は,mind-wanderingの間と比較して活性化は有意に少なかった.また,外部注意と比較して内部注意中の後部帯状皮質におけるより強い不活性化と共に,外部及び内部注意の両方の間にDMNの活性の低下が見られた.さらに,mind-wandering後のrefocusingは左下前頭回の活動と関連していた.本研究者らの結果は,実践者の注意焦点(すなわち,内的対外的)とは無関係に,mindful attentionはmind-wanderingと比較してDMN活性の低下に関連するという理論を支持する.

ヒトの脳アトラス:構造的ネットワークに基づく新しい脳アトラス

The Human Brainnetome Atlas: A New Brain Atlas Based on Connectional Architecture
Fan, Lingzhong and Li, Hai and Zhuo, Junjie and Zhang, Yu and Wang, Jiaojian and Chen, Liangfu and Yang, Zhengyi and Chu, Congying and Xie, Sangma and Laird, Angela R and others
Cerebral cortex, vol.26, pp.3508-3526, 2016

“脳の解剖学的構造を心理的および認知的機能と相関させることを可能にするヒトの脳アトラスは,生体外の組織学ベースで作成されたアトラスからマルチモーダルなインビボ情報を提供するデジタル脳地図へと移行しつつある.現在多くのヒトの脳アトラスは,特定の構造のみをカバーし,詳細な区画情報を欠いており,そして機能的に重要な接続性情報を提供することに失敗している. 非侵襲的マルチモーダルニューロイメージング技術を使用して我々はインビボでの構造的接続性を明らかにし,人間の脳全体の細分を識別する接続性ベースの分割フレームワークを設計した.結果として得られる210 個の皮質領域および36 個の皮質下領域を有する.得られたアトラスは,小領域で相互検証されたアトラスを提供し,解剖学的および機能的接続の両方に関する情報を含む.さらに,BrainMap データベースを参照して描写した構造をマッピングした.したがって,それは構造,接続性,および機能間の複雑な関係を探求するための客観的で安定した出発点を提供し,最終的には人間の脳がどのように機能するかの理解を向上させる.人間のBrainnetome Atlas は,http://atlas.brainnetome.org から無償でダウンロードできる.そのため,研究者は健康な病理学的状態の調査に全脳の区画,接続,および機能データをすぐに利用可能である.”

早期胃癌の内視鏡診断に対する LCI の有用性

Utility_of_linked_color_imaging_for endoscopyic_diagnosis_of_early_gastric_cancer

Toshihisa Fujiyoshi, Ryoji Miyahara, Kohei Funasaka, Kazuhiro Furukawa, Tsunaki Sawada, Keiko Maeda, Takeshi Yamamura, Takuya Ishikawa, Eizaburo Ohno, Masanao Nakamura, Hiroki Kawashima, Masato Nak- aguro, Masahiro Nakatochi, Yoshiki Hirooka
World Journal of Gastroenterology 2019 , pp.1248-1258 , 2019

LCI は,胃粘膜の色のわずかな違いを強調する内視鏡イメージングの方法である.早期胃癌診断の内視鏡検査 で LCI を評価し,LCI と病理学的所見の比較を行った.早期胃癌の 39 人の患者について内視鏡画像を取得した. 3 人の内視鏡医が白色光イメージング(WLI)と LCI を用いて病変の認識を評価した.癌病巣と非癌領域の色差 を計算する為に 1976 年に国際証明委員会(CIE)が制定した L*a*b*色空間における色値を使用した.内視鏡的 粘膜下層剥離術後,胃上皮表層部の血管密度を病理学的に評価した.同一の関心領域が内視鏡画像の分析(WLI, LCI)および病理学的分析のために選択された.LCI は病変認識に対して優れており,癌領域と非癌領域の間の色 差は WLI よりも LCI の方が有意に大きかった(29.4vs18.6, p < 0.0001).血管密度は癌病変において有意に高 かった(5.96 % vs4.15 %, p = 0.0004).CIE1976L*a*b*色空間における 24 以上の a*カットオフは,LCI を用い て 76.7 %の感度,93.0 %の特異度,および 84.9 %の精度で癌病変を同定した.発赤の変化の視覚化が改善された 結果として,LCI は WLI と比較して早期胃癌の認識に対してより効果的である.表面血管密度は癌病変で有意に 高く,そしてこの結果は LCI 画像分析と一致している.

拡大 NBI 画像における早期胃癌の識別と境界描写のための CAD

Computer-aided diagnosis for identifying and delineating early gastric cancers in magnifying narrow-band imaging
Takashi Kanesaka, MD, Tsung-Chun Lee, MD, Noriya Uedo, Kun-Pei Lin, MS, Huai-Zhe Chen, MS, Ji-Yuh Lee, MD, Hsiu-Po Wang, MD, Hsuan-Ting Chang, PhD
Gastrointestinal Endoscopy, Volume 87, issue 5, May 2018, pp.1339-1344

“背景と目的
拡大 NBI 観察(M-NBI)は早期胃癌(EGC)の診断において重要視されているが,習得するためには専門知識が 必要とされる.我々は,早期胃癌の特定と境界の描写において内視鏡医を支援するための CADx システムを開発 した.
方法
66 枚の早期胃癌を有する拡大 NBI 画像と 60 枚の正常な胃拡大 NBI 画像を無作為に選択してトレーニングセット とし,61 枚の早期胃癌画像と 20 枚の正常画像をテストデータとした.前処理及び画像分割後,GLCM から 8 つ の特徴量を決定し,分割された40× 40の各ピクセルブロックにおいてこれらの特徴ベクトルの変動係数を計算し た.続いて,トレーニングセットからの変動ベクトルに基づいて SVM(SVMLv1)を用いてトレーニングし,テ ストデータで精度の検証を行なった.さらに,トレーニングセットから不規則な微小血管を含む癌画像のブロック から P または Q の 2 種類の GLCM 特徴を集めた.そして癌のブロックの境界を描くために別の SVM(SVMLv2) を用いてトレーニングし,それを熟練医が描いた領域と比較し一致度を算出した.
結果
診断性能は,1画像当たり0.41± 0.01秒の処理速度で,accuracy96.3%,陽性的中率98.3%,感度96.7%,およ び特異度95%を示した.ブロック単位での面積一致の評価は,1画像当たり0.49± 0.04秒の速度で,精度73.8% ± 10.9%,陽性的中率75.3%± 20.9%,感度65.5%± 19.9%、および特異度80.8%± 17.1%を示した.
結論
この予備研究は,我々の CADx システムが M-NBI 画像におけるリアルタイムの診断と早期胃癌境界の描写に大 きな可能性を秘めていることを示している.”