自発的なデフォルトのネットワーク活動は,心のさまよいとは無関係に行動の変動性を反映する

Spontaneous default network activity refects behavioral variability independent of mind-wandering
K. Yao, G. Anagnostopoulos and K. Ragunath
Proceedings of the National Academy of Sciences
20180122_mnishizawa

“脳のデフォルトモードネットワーク(DMN) は,感覚刺激または外部指向のタスクに過度に関与していないとき,つまり起きている安静中に非常に活動的である.複数の状況において,自発的なDMN 活性の増加は,現在の感覚環境とは無関係な心のさまよいや考えごとと関連している.心をさまようことは,日常生活の多くを特徴づけ,しばしばエラーを起こしやすい可変的な行動に関連している.しかしながら,自発的なDMN 活性の増加は,可変的ではなく安定的な挙動と確実に関連している.私たちは,このような見かけの矛盾に対処し,自己報告や行動に基づく注意状態の単一の尺度だけでは,DMN 活動の変動を説明するには不十分であるという仮説を検証することを目指した.私たちは,注意揺らぎを検出するためにfMRI を用いて,最適化された連続的なタスク中に,自己報告した心のさまよい,行動変動,および脳活動の様々なレベルを同時に測定した.心のさまよいが行動変動の増加と同時に発生したにもかかわらず,最も高いDMN 信号レベルは,単独の因子のみを考慮した場合と比較して,安定した行動と同時に強烈な心のさまよいによって最もよく説明された.これらの脳の行動-経験の関係は,既知のDMN サブシステム内およびDMN サブ領域内で非常に一貫していた.対照的に,このような関係は,他の注意関連ネットワーク(salience,背側注意,および前頭頭頂ネットワーク) については,欠如しているか,または反対方向にあった.我々の結果は,自発的なDMN 活動が特に反映する認知プロセスは,心のさまよいに部分的にしか関連せず,自己報告によって捕捉されない注意状態の変動も含むことを示唆している.”