ゾーン内かゾーン外か.持続的注意時の行動データや神経活動のばらつきの追跡

In the Zone or Zoning Out? Tracking Behavioral and Neural Fluctuations During Sustained Attention
Michael Esterman, Sarah K. Noonan, Monica Rosenberg, Joseph DeGutis Cerebral Cortex, 23.11, pp.2712-2723, 2012

持続的なパフォーマンス中に時々刻々と注意が変動するという認識が高まっているにもかかわらず,一般的な分析方法では,これらの変動をノイズとして扱い,複数の試行または時点でデータの平均化を行っている.ここでは,代替手法を使用して,継続的な脳活動と持続的注意時のパフォーマンスの変動との関係を明らかにする.反応時間(RT) の変動性,注意低下,および内因性脳活動の関係を調査する革新的な分析手順とともに,新しいタスク(gradual-onset continuous performance task; gradCPT) を導入する.結果として,2 つの注意状態があることがわかった.1 つは,より高いデフォルトモードネットワーク(DMN) 活動を特徴とする,エラーが発生しにくい安定した状態(「ゾーン内」) だ.しかし,ゾーン内でも,DMN の活動が中間レベルを超えると,エラーが発生するようになる.もう1 つは,より集中に労力のかかる処理モード(「ゾーン外」) である.「ゾーン外」は,持続的なパフォーマンスには最適ではなく,背側注意ネットワーク(DAN) 領域のアクティビティに依存する.これらの調査結果は,DMN とDAN が,目標指向行動における役割に関する一見異なる働きをまとめて説明できるという新しい見解をもたらした.さらに,これのネットワークは持続的注意の対立する理論を調和させる可能性があり,内因性脳活動を行動現象に結びつける重要な一歩となる.