認知感情調節中の機能的脳モジュール間で増加した全体的な相互作用

Increased Global Interaction Across Functional Brain Modules During Cognitive Emotion Regulation
Cerebral Cortex, Vol.27, pp.1-13, 2017
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認知感情調節(CER)は,人間が感情を柔軟に調節することを可能にする.CER の神経生物学の局所的な理論は,例えば扁桃体のサブパートおよび内側前頭前野のようなCER の根底にある特殊な局所脳回路間の相互作用を
示唆している.一方,全体的な理論は局所的な回路を含む大規模な機能的脳モジュール間の全体的な相互作用の増加を仮定している.本研究では,CER の有無にかかわらず不快感情処理中のfMRI データのグラフベースの全脳ネットワーク解析を用いて,全体的なCER 仮説を検証した.CER 中,安定した機能的ネットワークモジュール間の相互作用が増加した.全体的な相互作用の増加は,特にCER 特有の局所活性化と重複している最も高いノードである扁桃体と楔部の小領域,および関連するハブである内側前頭前野と後部帯状体によって引き起こされた.結果は,CER が成功した間に局所的な脳回路に組み込まれた機能的特化を補完するヒトのCER の全体的な性質の証拠を提供する.

運転以外のタスクによる自動運転システム障害時のドライバーの反応評価

Assessing drivers’ response during automated driver support system failures with non-driving tasks
Journal of safety research, Vol.61, pp.149-155, 2017
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【導入】
自動運転システムの増加に伴い、ドライバは車両の操作からシステムの監視に移行している.その結果,ドライバがこれらの自動運転システムとどのような反応をしているかを理解し,ドライバが安全性に重大な影響を及ぼすかどうかを評価することが重要である.本研究では,自動運転車両の安全性に重大な影響を与えた場合に,ドライバがどのように対応するのかを調査し,非運転の課題にも取り組む.
【方法】
(a)自動化なしでの運転,(b)アダプティブクルーズコントロール(ACC)およびレーンキープ(LK)システム作動時の自動運転で合計48 名の参加者がこの運転シミュレータ実験に参加した.運転実績の測定に加えて,非運転タスクの平均運転時間と2 段階の自動運転での平均運転時間との間で比較した.
【結果】
自動運転システムを使用しているドライバは,反応時間,車線逸脱時間および誘導車線逸脱事象に対する最大ハンドル角に関して,手動で運転するドライバよりも大きかった.これらの結果は非運転タスクが,自動運転システム状態における安全性に重大なイベントに対する運転者の応答をさらに損なうことも見出した.
【結論】
自動運転状態では,特に運転以外の作業に従事している場合,安全性に重大な影響を与えた場合に対してドライバの反応は遅かった.
【実用的なアプリケーション】
伝統的な運転者のパフォーマンス変数は,自律的な車両システムを監督する際に,イベントに対する運転者の反応を必ずしも効果的かつ正確に評価するとは限らない.したがって,これらの条件下での運転者の能力を定量化するための適切な変数を開発して使用することが重要である.

遺伝的特徴選択を用いた運動イメージ脳波の分類精度の改善

Improving Classi cation Accuracy of Motor Imagery EEG Using Genetic Feature Selection
Clinical EEG and Neuroscience, 2014, Vol.45, No.3, P.163-168
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本研究では,運動像(MI)データの分類を強化するために,特徴選択と組み合わせた脳波(EEG)分析システムが提案されている.これは主に,特徴抽出,特徴選択,および分類を含む.最初に適応自己回帰(AAR)パラ
メータ,スペクトルパワー,アシンメトリ比,コヒーレンスおよびフェーロック値を含むいくつかの特徴が,その後の分類のために抽出される.遺伝的アルゴリズムを使用して,組み合わせから上記の特徴のうちの1 つ特徴を選択する.最後に,選択された特徴はサポートベクトルマシン(SVM)によって分類される.2 つのデータセットからのMI データの”特徴選択なし”およびバックプロパゲーションニューラルネットワーク(BPNN)と比較して,より良い分類精度を達成し,ブレイン-コンピュータインタフェース(BCI)のアプリケーションに適している.

動画に対するマルチモーダルな感情認識

Multi-Modal Emotion Recognition in Response to Videos
IEEE transactions on affective computing, Vol.3, No.2, pp.211-223, 2012
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本研究では,脳波(EEG),瞳孔応答,注視距離を用いて,情動タグを復元することを目標に,ユーザに依存しない感情認識手法を提案している.まず,映画やインターネット上から外的な感情的コンテンツを含む20 のビデオクリップを選択した.その後,感情的なビデオクリップの視聴時に,24 人の参加者からEEG および視線データの記録を行った.それぞれのビデオクリップに対して,オンラインアンケートを使用した予備調査から,覚醒度および誘発性度の中央値を用いて定義した.参加者の回答に基づいて,各次元の3 つのクラスを定義した.覚醒度において,穏やか,興奮,活性化と定義され,誘発性度は不快,中立,快と定義した.覚醒度および誘発性度の3 つの感情的なラベルの1 つを身体反応の分類によって決定した.1 人の被験者内における交差検証を用いて、ユーザーに依存しない分類能力を調査した.モダリティ融合戦略とサポートベクターマシンを用いて,3 つの誘発性度のラベルにおいて最大68.5%,覚醒度の3 つのラベルにおいて最大76.4%という分類精度が得られた.結果,ユーザーに依存しない感情認識が,覚醒評価のための個々の自己報告よりも優れており、誘発性度評価では分類精度が低下していないことを示した.