遂行機能と外向性

Executive functions and extraversion
Personality and Individual Differences,Vol.51,2011,pp.720-725

遂行機能と外向性は,同様の神経学的基盤にリンクされてきた.被験者は,三つの実行機能(変更,更新,抑
制)で構成された課題を行い,二つの手段(アイゼンクの個性アンケート,カーヴァー・ホワイトのBIS/BAS 尺
度)も用いて外向性を測定した.外向的な被験者は,内向的な被験者よりも,より多くのパフォーマンスを示し
た.外向的な被験者は,更新の機能を要する課題で高成績を示したのに対し,内向的な被験者は変更の機能を要す
る課題で高成績を示した.これらの結果により,外向性の度合いにより,実行機能が異なる可能性が示唆された.

Executive function,Executive functioning,Extraversion,Introversion,Personality,Updating,Inhibition, Set shifting

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カノニカル相関を用いたfMRI データの教師なし分類処理

Unsupervised analysis of fMRI data using kernel canonical correlation
NeuroImage, Volume 37, Issue 4, October 2007, Pages 1250-1259

fMRIデータ分析で使用されるようになってきた教師あり学習法(例:サポートベクタマシン)のクラスと異なるカノニカル相関分析に基づいた,新しい教師なしfMRI分析法を紹介する.SVMは単純な特定の分類ラベルに撮像データの特徴を関連付けさせるが,KCCAはこれらの単純なラベルをその刺激の特徴の詳細を含んでいる各刺激のラベル・ベクトルに置換する.我々は,情動刺激に対する反応に関するfMRIデータセットを用いてKCCAとSVMの分析を比較した.最初にfMRIデータの部分集合上のアルゴリズム(SVM、KCCA)と,対応するラベル/ラベル・ベクトル(快と不快の)を訓練し,次にオリジナルのトレーニング過程に与えないでおいたデータ上のアルゴリズムをテストした.SVMとKCCAの識別率は,非常に類似した.しかし,この研究から生じる最も重要な結果は,KCCAは,タスクの分類において最も重要であるとSVMが識別した領域を抽出することができたことである.また,その領域は主に視覚野であった.KCCAの結果は明確なタスクラベルのブラインドを得た.代わりに,刺激の種類は撮像データの特徴のベクトルから有効に得られる.

Machine learning methods, Kernel canonical correlation analysis, Support vector machines, Classi ers, Functional magnetic resonance imaging data analysis

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Default Mode Network におけるResting-State の構造的結合と機能的結合の影響

Resting-state functional connectivity reflects structural connectivity in the default mode network
Cerebral cortex. 2009, vol. 19, no. 1, p. 72-78.

Resting-stateのfcMRIの研究は脳機能イメージングの出版数の増加をもたらしている.このアプローチは,スキャナ内で安静状態の被験者の自発的なBOLD信号の時間的相関関係を調査する.Resting-stateの視覚や言語,執行処理,その他の感覚や認知領域に関連した距離に関するネットワークは同定されているが,Resting-stateの機能的結合の分布が神経の結合を反映するのか,単に神経以外のアーチファクトによってBOLD信号の相関が得られたのかは未解明のままである.ここで,Resting-stateの機能的結合は,構造的な結合性を反映しているという仮説をテストするために,DTIを用いて追跡したものとResting-stateのfcMRIを組み合わせた.これらの2つのモダリティはDefaultModeNetworkにおける内側前頭前皮質(MPFC)と,内側側頭葉(MTLS),後部帯状皮質(PCC),またエピソード記憶処理に関与するRetropslenia皮質(RSC)を含む脳領域の結合性を調査するために使用された.機能的結合マップからseed領域を用いて,DTI解析はMTLsと膨大後皮質の間に強い構造的結合があり,MPFCがPCCに連絡していることを明らかにした.この結果より,Resting-stateの機能的結合と構造的結合の関係と,2つのモダリティの組み合わせは,脳の標準的なネットワークの理解に貢献することを示した.

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時系列データマイニングに関する総説

A review on time series data mining
Engineering Applications of Arti cial Intelligence, Volume 24, Issue 1, February 2011, Pages 164{181

時系列は、時間データオブジェクトの重要なクラスであり、それは科学的・経済的なアプリケーションから容易に取得することができる.時系列は、年代順になされた観察の集合体である.時系列データは次の性質を含んでいる:データサイズの大きさ、高次元、そして連続的に更新する必要性。さらに、数的・連続的な性質が特徴である時系列データは、常に個々の数値欄の代わりに全体として考えられる。時系列データの使用増加により、データマイニング分野において多くの研究開発の試みが始まった。ここ十年間の時系列データマイニングについての多くの研究は、その複雑さにより、興味を持った研究者の介入を妨げてきた。この論文は、既存の時系列データマイニング研究の包括的なレビジョンであり、一般的な表現への分類、インデックス化、類似性測度、区分化、可視化、マイニングについて扱う。さらに最先端技術の研究課題についても取り上げている。この論文の主目的は、現在の時系列データマイニングの発展の全体像を掴み、かつ今後の詳細調査の方向性を確認し、興味を持っていた研究者のための用語解説として役立つことである。

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若年者における前頭前野と実行機能:NIRS 研究

Prefrontal cortex and executive function in young children: a review of NIRS studies
Frontiers in human neuroscience, Volume 7, December 2013, Article 867

実行機能(EF)は特定のゴールの達成のための高位認知制御プロセスを指します。抑制、認識に変わること、および作業領域のようなEFのいくつかのサブコンポーネントがあります。大人における広範囲な神経画像検査研究は、側面の前前頭皮質がEFに重要な役割を果たすことを明らかにしました。発生的研究はEFが就学前の年に著しく変わることを行動証拠が示すことを報告しました。しかしながら、幼い子どものEFの神経機構はまだ不明瞭です。本稿は、EFの開発と側面の前前頭皮質の関係を検討した最近の近赤外分光法(NIRS)研究を再検討します。具体的には、この調査は、抑制制御、認識に変わること、および幼い子どもの作業領域に注目します。研究は典型的に高度に発展した子どもの中でタスクの間に一貫して前頭部の活性化を示しました。しかし、この活性化は発達障害の子どもにおいて見られませんでした。最後に、方法論の問題および将来の方向性は検討中であります。

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GO/NOGO 課題における課題難易度の違い:ERP コンポーネントによる抑制機能,覚醒,努力度合いの影響

Varying task dif-culty in the Go/Nogo task: The effects of inhibitory control, arousal, and perceived effort on ERP components
International Journal of Psychophysiology, Volume 87, March 2013, Pages 262-272

他の実行機能と同様に、抑制機能は課題の難易度の種類によって影響を受けうる活動的な過程だと思われている。しかし課題が難しくなるにつれて、課題の難易度に関するパラメータが抑制機能や過程をどのように変化させるかについてはあまり分かっていない。本研究の目的は、抑制機能や努力度合いや課題に対する覚醒(皮膚コンダクタンスレベルによって評価される)の指標となる反応時間期限の操作によって、課題の難易度を変化させ、影響を調査することである。60人成人は高、中、低の3つのうち一つの難易度をランダムに割り当てられ、視覚のgonogo課題を行った。その課題の反応時間期限はそれぞれ300,500,1000msとなっている。難易度が増加するに伴い、gonogoのエラーが増加し、努力度合いも増加していることが結果より明らかになった。覚醒にとってコンディションの変化はなかったが、課題難易度が増加するに伴い、nogoN2の振幅が増加し、ピークも早まっていることがわかった。対称的にnogoP3の影響は低や中のコンディションに比べて高のコンディションでは減少していた。最後にN1.P2の振幅は異なる影響を示した。難易度が上昇するに伴いnogoN1は増加し、nogoP2は減少していた。この研究はgonogo課題においてRTDを用いて難易度を適切に操るための、価値のある基礎行動生態学やERPデータを提供した。課題のパフォーマンスにとってN2,P3だけでなく、N1,P2コンポーネントの潜在的で大切な役割を強調している。

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空間的位置合わせと画像の正規化

Spatial Registration and Normalization of Images
Human brain mapping . 1995, vol. 3, no. 3, p. 165-189.

本論文では,他の画像上に一つの画像をマッピングするための空間的及び強度変換に関するものである.私たちは,非線形空間の正規化および画像再編を容易にする一般的な手法を提示する.この手法は,非線形空間変形およびボクセル(強度)値を二つの画像間で二乗和を最小化する.空間的及び強度の変換は,最小二乗解と一連の線形化する装置を使用して、明示的に同時に得られる.アプローチは,完全に非対話型(自動),非線形および非反復である.これは,任意の次元数で適用することができる.様々なアプリケーションは,機能的磁気共鳴イメージングの時系列の再調整,構造的MRI画像や陽電子放出断層撮像の線形及び非線形の空間的正規化,PETとMRIの結合は高解像度機能画像を得るための構造MRIとPETの位置合わせ,などが考慮されている.

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拡散テンソルトラクトグラフィーを用いた大脳皮質の構造的結合パターンのマッピング

Mapping Anatomical Connectivity Patterns of Human Cerebral Cortex Using In Vivo Diffusion Tensor Imaging Tractography
Cerebral Cortex, vol.19, no.3, pp.524-536, June 2008

脳の構造的・機能的組織の基礎となる,複雑ネットワークのトポロジカルな構造の特徴はニューロサイエンスにおいて重要な問題である.しかしながら,ヒトの脳の構造的結合のネットワークに関する証拠はまだ十分にない.本論文では,多くの被験者(80被験者)における,ヒトの皮質の一般的な結合パターンの基礎となる,マクロスケールの構造ネットワークを形成するため,我々は拡散テンソル画像法による決定論的トラクトグラフィーをもちいた.そして,さらなる量的解析はグラフ理論を用いて行った.大脳皮質は78の皮質領域にわけられ,それぞれをネットワークのノードとし,神経結合の可能性が統計的基準を満たしていた場合,2つの皮質領域はつながっていると考えた.確立された皮質ネットワークのトポロジカルパラメータは,べき乗分布指数的に特徴付けられたスモールワールドと類似している.これらの特徴は集中したダメージに対する高い回復を意味する.さらに,この皮質ネットワークは白質路の結合による,関連皮質における主要なハブ領域によって特徴づけられる.我々の結果は構造的・機能的脳内ネットワークの先行研究と互換性があり,機能的状態の基礎となるヒトの脳の構造的ネットワークの組織の原理に関する見識を与える.

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ワーキングメモリの中央執行システムの神経基盤

The neural basis of the central executive system of working memory
Nature. 1995 Nov 16;378(6554):279-81.
ワーキングメモリの一時的な記憶と脳内の情報,広範囲の認知の重要な機能を操作するためのシステムを指す.
ワーキングメモリは言語や空間短期記憶バッファからの情報の流れや注意を制御するために中央執行システム(CES)
が含まれていることが提案されている.前頭前野は言語と空間の受動的なワーキングメモリタスクで活性されて
いるが,CES に関係する脳の領域は特定されていない.CES に関与すると期待されている二つのタスクを同時実
行中の脳の活性を調べるためにfMRI(機能的磁気共鳴画像法) を用いた.前頭前野の活性化は個別に行っている時
ではなく,共に両方のタスクを行っている時に観察された.これらの結果は前頭前皮質は人間のワーキングメモリ
に関与しているという見解を支持している.
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fNIRS デ-タの統計的分析:総合的評論

Statistical analysis of fNIRS data: a comprehensive review.
NeuroImage,2014,vol.85,p.72-91

機能的近赤外分光法(fNIRS)は無傷の頭がい骨から脳内の吸光度の変化を用いて脳活動を測定する非侵襲的方法である.高い時間分解能で神経活性化に関連する血液酸素濃度の変化を測定できるため,PETやfMRI,MEGなどの他の機器に比べ多くの利点がある.しかしfNIRS信号は測定ノイズや生理学に基づいた全身干渉によって非常に原型が損なわれている.慎重な統計分析はfNIRSデ-タから神経活動関連の信号を抽出するために必要となる.本稿では,体動補正,主成分分析(PCA),独立成分分析(ICA),偽陽性率(FDR),標準的なF検定,分散分析(ANOVA),および統計パラメ-タマッピング(SPM)フレ-ムワ-クなどの広範なレビュ-を供給する.加えて,既存のさまざまな推論技術の統一された知見を提示するために、私たちは制限された最大尤度(REML)分散推定を有する線形混合効果モデルを説明し、fNIRS分析のための既存の推論法のほとんどは特別な場合として導出されることができることを示す.統計分析に関する開示的な問題のいくつかもまた記述されている.

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