高解像度パターン認識を用いた脳年齢の推定:長期瞑想実践者の若い脳

Estimating brain age using high-resolution pattern recognition: Younger brains in long-term meditation practitioners
Luders, Eileen and Cherbuin, Nicolas and Gaser, Christian
Neuroimage, vol.134, pp. 508–513, 2016

正常な老化は,脳の物質の喪失を伴うことが知られている.本研究は,瞑想の実践が脳の年齢の低下に関連しているかどうかを調べることを目的としている.中年期は老化プロセスがより顕著になることが知られている時代であるため,特定の焦点は50歳以上を対象としていた.我々は,脳の年齢の解剖学的相関を同定するために訓練された最近開発された機械学習アルゴリズムを適用して,それらを1つの単一スコア:BrainAGE指数(年)に変換した.高次元のパターン認識に基づいたこの検証されたアプローチを使用して,我々は,50人の長期瞑想者と50人の対照被験者の大規模なサンプルを再解析し,脳の年齢を推定し比較した.我々は,50歳瞑想者の脳は対照の脳よりも7.5歳若いと推定された.さらに,年齢の増加に伴い脳年齢の推定値が変化するかどうかを調べた.脳の年齢の推定値は対照群ではほんのわずかしか変化しなかったが,瞑想者には重大な変化が検出された.50歳を超える人の脳は,同年代よりもさらに1か月と22日若いと推定された.全体的に,これらの知見は瞑想が脳保存に有益であり一生を通して脳老化の一貫して遅い速度で年齢関連萎縮症を効果的に防御することを示唆しているようである.

高齢者の運動による神経可塑性を検討するための複数の神経画像測定

Multiple Neuroimaging Measures for Examining
Exercise-induced Neuroplasticity in Older Adults: A
Quasi-experimental Study
Frontiers in aging neuroscience, Vol.9, 2017
20170717tmiyosh

身体運動は身体的,精神的な健康を改善することができる.いくつかのイメージング研究では,身体運動によ
る認知の改善における神経可塑性の役割を調べてきた.しかし,そのような神経可塑性の変化は,一部の研究に
おいて,サンプル数が少ないために報告が一貫していない.私たちは,マルチモダリティのイメージング測定に
よる一貫した結果を特定することが比較的信頼性の高い結果をもたらすと考えた.私たちは,60 歳以上の健康な
成人24 人にWii- tness エクササイズプログラムを6 週間行わせ,脳の容積,ALFF,局所的均質性,シードベー
スの機能的接続性,および安静時のノード接続性の全体的効率性を計測した.私たちは,これらの尺度において,
運動後の変化を示す共通領域が存在するかどうか,およびどの尺度が認知の改善と密接に相関しているかに注目
した.6 週間の運動プログラムの後,参加者は,神経心理学的課題おける記憶および実行機能と,感情記憶課題
おける記憶想起の有意な改善を示した.異なる尺度で有意な変化を示した脳領域は,右線条体および後部帯状回
(PCC)であった.運動後,PCC では,局所的均質性は減少,容積は増加した.線条体では,コントロール群の
ように体積の現象はなく,帯状回,側頭,頭頂および後頭領域との結合を増やした.さらに,線条体と視床との間
の接続性の変化は,実行機能の改善と相関していた.この結果は,線条体とPCC が身体運動におけるネットワー
クに関連することを意味する.私たちの研究は,神経可塑性を調べる際のマルチモダリティの神経イメージング
尺度の有効性を強調している.

神経活動カップリングにおける一般的な加齢の血流動態反応への影響

The Effect of Normal Aging on the Coupling of Neural
Activity to the Bold Hemodynamic Response
NeuroImage, vol.10, No.1, pp.6-14, 1999
20160518 syoshitake

認知過程の神経基盤における加齢変化に関する試験仮説に対する機能的神経画像の使用は,神経画像信号における神経活動のカップリングに関する仮定に依存している.若者と高齢者間の神経画像信号応答の差は,カップリングが年齢とともに変化していない場合にのみ,神経応答の差異に直接マップすることができる.本稿では、単一反応時間課題のパフォーマンス中に若者や高齢者における一次感覚運動皮質でのBOLDfMRIの血行動態応答の空間的および時間的特性を調べた.我々は若い被験者の100%(N=32)と比較して,高齢者の75%(N=20)は,この領域における行動パラダイムで検出可能なボクセルワイズ関係を示したことがわかった.若年者における閾値上のボクセルの中央値は高齢者の中央値の4倍以上だった.高齢者のボクセルあたりのより大きなノイズレベルに起因し,若者での信号やボクセル当りでのノイズは高齢者よりも大きかった.その証拠は,高齢者において観察されたより大きな頭の動きがこの大きいボクセルでのノイズの原因だったという考えをサポートしていなかった.血行動態応答の形状のいずれか又はそのグループ内での変動制に有意差はなかった,しかし,前者は近くに有意な傾向を証明した.結果により,神経活動とBOLDfMRI信号の間の血流動態カップリングの加齢による変化は,若者と高齢者の比較を行うイメージング研究の単純な解釈に反して起こることが分かった.

唾液内コルチゾールとアルファアミラーゼの日中の特徴は成人期の年齢によって異なる:繰り返された日常生 活評価からの証拠

Psychoneuroendocrinology. 2013, vol. 38, no. 12, p. 3167-3171.
Diurnalpro lesofsalivarycortisolandalpha-amylasechangeacrosstheadultlifespan:Evidencefromrepeateddailylifeassessments

唾液内コルチゾールとアルファアミラーゼには日中特徴的な変化をすることが知られている.しかし,これらのバイオマーカの成人期の年齢によるシステムの変化についてはほとんど解明されていない.185人の被験者(20-81歳)の研究において,唾液内コルチゾールとアルファアミラーゼの採取を10日間にかけて1日7回行った.採取は起床直後,その30分後,午前9時から午後9時まで3時間おきに行われた.多平面モデルは,より大きなAreaundercurveから,高齢であることは日中のコルチゾール分泌の増加や起床から夕方のスロープの減少,コルチゾールの起床時の反応と関係することを示した.さらに,高齢であることはより大きなアルファアミラーゼの日中の分泌量と,起床から夕方までのスロープの減少に関連があった.アルファアミラーゼの起床後の反応については,年齢差はみられなかった.我々の調査結果は,ストレスに関連するシステムの機能の年齢による違いのよりよい理解のために貢献するだろう.

2015.0714.okamura