胃粘膜萎縮に関するLCIを用いた客観的内視鏡検査:パイロット研究

Objective Endoscopic Analysis with Linked Color Imaging regarding Gastric Mucosal Atrophy: A Pilot Study
Kazuhiro Mizukami, Ryo Ogawa, Kazuhisa Okamoto, Mitsutaka Shuto, Kensuke Fukuda, Akira Sonoda, Osamu Matsunari, Yuka Hirashita, Tadayoshi Okimoto, Masaaki Kodama, and Kazunari Murakami Gastroenterology Research and Practice, Volume 2017, pp.1–7, 2017
20171214 yokada

目的:我々は,粘膜色の微妙な違いを強調する新しい画像強調内視鏡であるLinked Color Imaging(LCI)が,内視鏡粘膜萎縮の境界を識別可能かを判断することを目的とした.手法:この研究には,萎縮性胃炎を有する30人の患者を用いた.内視鏡検査では,LCIとWhite Light Imaging(WLI)の両方で同じ構図の画像を連続的に撮影した.各画像において,萎縮性および非萎縮性の粘膜の色彩値は,International Commission on Illumination 1976(L,a,b)色空間を用いて定量化した.萎縮性粘膜と非萎縮性粘膜の間の色彩値のユークリッド距離として定義した萎縮性境界における色の差異は,WLIとLCI間で全患者について比較し,ヘリコバクターピロリ感染状態の患者について別個に比較した.結果:我々は,30人の患者の90点全体のサンプルにおいて,LCIにおいて色差がWLIより有意に高かったことを明らかにした.LCIは14.79±6.68であり,WLIは11.06±5.44であった(P<0.00001).LCIはまた,ヘリコバクター・ピロリ感染群(P=0.00003)およびヘリコバクター・ピロリ除菌群(P=0.00002)の両方において,より有効であった.結論:LCIは,ヘリコバクターピロリ感染状態にかかわらず,胃炎の様々な状態下での萎縮性境界の明確な内視鏡的視覚化を可能にする.