脳ネットワークを比較するためのdifference degree(次数) test

A difference degree test for comparing brain networks
Ixavier A. Higgins, Suprateek Kundu, Ki Sueng Choi, Helen S. Mayberg, Ying Guo Human Brain Mapping

最近,精神障害のバイオマーカーとして機能的結合性を調査する方法が急増している.典型的なアプローチには,各エッジでの大規模な単変量テスト,またはネットワーク指標の比較による,異なるトポロジ機能の特定が含まれる.これらの方法の制限として,比較の数が多いために統計的検出力が低く,ネットワークの全体的な違いをローカルの変動に起因させることが困難であることが含まれる.私たちはそれぞれのネットワークの各領域に入射するエッジの数である次数を捉える方法を提案する.我々のdiffrence degree test(DDT)は,かなりの数の差分重み付きエッジ(DWE)に付随する脳領域を識別するための2段階の手順である.最初に,DWEを識別するデータ適応しきい値を選択し,続いて各脳領域に入射するDWEの数の統計テストを行う.これを実現するには,Hirschberger-Qi-Steuerアルゴリズムを使用して,観測された異なるネットワークの1段階目と2段階目の瞬間に一致する適切な一連のヌルネットワークを生成する.この定式化により,脳機能とは無関係な方法で領域間結合性を算出する相関測定によって引き起こされるニュイサンスなトポロジーから,ネットワークの真のトポロジーを分離することができる.シミュレーションでは,提案されたアプローチは,接続された関心領域の検出において競合する方法よりも優れていた.うつ病性障害のデータセットへのDDTの適用は,この反芻性障害に一般的に関与するデフォルトモードネットワークの脳領域の識別につながる.

脳の機能-構造の関連:多様式のコネクティビティと共変量研究からの証言

Function-structure associations of the brain: Evidence from multimodal connectivity and covariance studies
NeuroImage, Vol.102, No.1, 11-23, 2014
20160805 rhagiwara

多様式の画像法および解析アプローチにおける著しい発展があるにもかかわらず,構造的核磁気共鳴画像法 (sMRI),機能的 MRI(fMRI),拡散テンソル画像法(DTI),脳波(EEG)を含む,単様式の研究は,脳の変 化やグループの違いを研究するためにまだ有力な方法である.多様式の脳研究は,解剖学の複雑な相互作用,機 能的および生理学的な変化あるいは発達を理解するために使用され,複数の撮像手段の物理学的意義をより理解 するために使うことが可能である.より包括的かつ統合的に脳の機能-構造の関連を調べるために,2 つ以上の 機能的(fMRI と EEG)および構造的(sMRI と DTI)モダリティを組み合わせた多くの多様式研究を検討した. このレビュー論文では,認知,老化,病気や行動の多様式ニューロイメージング研究に特に焦点を当てた.また, 単変量および多変量方法を含む複数の解析方法を比較した.各方法の長所と短所は,強調され,特定の研究課題 に基づく方法を選択するとき,読者を導くことができる.特に,多様式の融合アプローチは,健康な脳(例えば, 発達)や病気の脳(例えば,精神疾患)の病理学的機能の根底にある神経メカニズムにさらなる光を当て,後者 の場合,ニューロイメージング技術に基づく臨床診断をサポートするために使用することができる多様式バイオ マーカーのような,疾患分類のための単様式画像法より高感度な測定を提供することができると考えている

Conn: 脳内ネットワークの相関と非相関のための機能的コネクティビティツールボックス

Conn: A Functional Connectivity Toolbox for Correlated and Anticorrelated Brain Networks
BRAIN CONNECTIVITY, Vol.2, No.3, pp.125–141, 2012
20151215sobuchi

レスティングステイト機能的コネクティビティは ,ヒトの脳の機能的構造の基礎となる ,本質的で自然なネッ トワークを明らかにする.しかしながら ,神経由来でないの偽相関などの信号の混合を避けるため ,機能的ネッ トワークを特定する有効な統計解析には ,ノイズの原因に対処する必要がある.生理学的なノイズや他のノイズ の原因を低減させるためコンポーネントベースドノイズコレクションメソッド(CompCor)を実装した ,機能的 コネクティビティツールボックスであるConnを開発した.さらに ,体動と時系列共変量の除去 ,時間フィルタ リングとBOLDコントラスト信号の残差に窓をかけ ,機能的コネクティビティMRI(fcMRI)のファーストレベ ル推定とレスティングステイトとタスク関連のデータのためのセカンドレベルランダム効果解析を行う.グローバ ルシグナル回帰に依存する手法に比較して ,CompCor ノイズリダクション手法はグローバルシグナル回帰がな いかのように反相関の説明を可能にする.このツールボックスではシード・ボクセルとROI・ROIの機能的相関 の推定 ,部分相関と2変量あるいは多変量の回帰分析 ,グラフ理論解析 ,ボクセル・ボクセル機能的コネクティ ビティ解析などの fcMRI 解析を行う.本稿では ,実装された fcMRI 解析の推定と使用例と共に ,Conn ツール ボックスに実装された手法を説明する.CompCor手法はfcMRI解析の選択性と感受性を増加させ ,fcMRI解析 のインタスキャンの高い信頼性を示す.

DW-MRI とグラフ理論を用いた脳部位間の解剖学的繋がりの特徴づけ

Characterizing brain anatomical connections using diffusion weighted MRI and graph theory

Neuroimage, Vol. 36, No. 3, pp. 645-660, 2007.

DW-MRIとグラフ理論に基づく新規手法は脳の灰白質間の解剖学的な繋がりの特徴を提示する.最初に,脳のボクセルが円弧状に隣接した二つのノードは神経線維より繋がっている確率に比例すると仮定された重みから非指向のグラフとしてモデル化された.この確率は組織分裂の確率における平均やMRIやDW-MRIそれぞれから得られるボクセル内の白質の配向分布関数によって推定された.白質路の発見のための新規tractography手法のアルゴリズムも紹介されている.このアルゴリズムは任意の二つのノードの繋がりが最も可能性の高い経路問題を解決し,確率的な脳の解剖学的繋がりの位置付けの評価につながる.二つ目に,灰白質の構造Kの解剖学的繋がりを評価するために,Kにおいてオーバーラップ処理されていない灰白質の部分集合や残りのノードによる部分集合における最初に設定されたノードを分割することによって前のグラフがK+1の一部のグラフとして再定義される.灰白質の集合の一部の解剖学的繋がりを定量化するために解剖学的繋がりの強さを示すACS,解剖学的繋がりの密度を示すACD,解剖学的繋がりの確率を示すACPの3つの異なる処理が提案された.この方法論は人工と実際の人間のデータの両方に適用された.結果は関心のある複数の領域間の神経線維のつながりが正しく再建されたことを示す.さらに,ACSの平均連結性mapやACDとACPで5つの有益な対象のための71個の灰白質組織の繋がりが示された.

20150805_iishida