機能的 MRI に基づく個々の大脳皮質の機能的分割

Functional Parcellation of Individual Cerebral Cortex Based on Functional MRI.
Zhao J1, Tang C1, Nie J2 Neuroinformatics

人間の脳アトラスは,脳の構造と機能に関する科学的理解を深めるのに役立つ.典型的な解剖学的アトラスは,主に構造と機能の一貫性を確保できない脳の形態計測に基づいており,特に大脳皮質における領域ごとの機能の違いを反映するのも困難である.このように近年では,個人の機能的アトラスは個人脳のユニークな機能的組織を特定するだけでなく,行動による個々の変動を調べるためにも不可欠であるため,大きな注目を集めている.この研究では,静止状態の機能的磁気共鳴画像(rs-fMRI)を使用して,個人レベルで大脳皮質全体を正確に分割するための新しいアプローチが提案された.分割による機能的均一性を調べるために,新しい評価基準であるクラスターの類似性(SC)係数が提案された.分割結果は,2つの静止状態のセッション間で高い一貫性を示した(Dice>0.72).最も一貫した小領域は前頭皮質に現れ,最も一貫性のない小領域は後頭皮質に現れた.小領域の機能的均一性は,前頭皮質と島では高く,前中心回では低かった.SC値によると,最適なクラスタ数は半球あたり約1600だった.識別精度は2つのrs-fMRIセッション間で100%であり,レスト-タスクおよびタスク-タスクセッションでも0.97を超えるという結果を示した.

Human brain mapping: ヒトの脳皮質に対する分割手法の体系的比較

Human brain mapping: A systematic comparison of
parcellation methods for the human cerebral cortex
NeuroImage, Available online 13 April 2017
20170726knakamura

マクロ的な脳の結合部位の発見は,特定の認知課題における脳領域の構造的連結,または機能的結合を解明す る.これは,ネットワークとしての脳内のすべての結合を表現し,理解するという概念を可視化する.脳内におい て相互作用する機能単位への細分化は,そのネットワークの構造に固有のものとなる.したがって,ネットワー クノードの定義は,接続ネットワーク分析における最も重要なステップの1 つである.細胞構造または解剖学的 構造から得られた脳のアトラスはこの作業に長い間使用されてきた.一方で,より均一で機能的に一貫性のある 領域を描くために,解剖学的,または機能連結性を用いて脳のランダムな分割手法が研究されている.本研究は, それらの分割手法を体系的に比較する.Human Connectome Project の静止状態の機能的MRI データと機能的連 結性を用いる分割手法について,異なる解像度で10 の被験者レベルおよび24 のグループごとのパーセレーショ ン方法を評価する.(1)異なる被験者およびグループにわたる分割の再現性,(2)元となる接続性データへの忠実 性,(3)fMRI タスクアクティベーション,ミエリンマップ,および細胞構築学的に分割された領域と類似性,(4) ネットワーク分析の4 つの異なる側面からの分割手法の精度を評価する.被験者と集団レベルで生成された異な る結果に対する広範な評価により,様々な方法の長所と短所が判明した.目的に応じて分割技の選択の指針を提供 することを推奨する.この研究で得られた結果は,これらの評価方法に直面したすべての課題に同時に対処でき る最適な方法がないことを示唆している.