ヒトにおける概日の代謝について

The human circadian metabolome
Proceedings of the National Academy of Sciences, vol. 109, no. 7, pp. 2625-2629, 20122015.1211.okamura

ヒトにおける概日周期は生理学の多くの側面を統合しており,この周期の破綻は癌からメタボリックシンドロー ムや糖尿病までに及ぶ様々な病理に影響を受ける.代謝物と概日周期の働きは転写レベルで密接に関係している という証拠はあるが,これらの結果が直接的な時間制御によるものか,安静-活動のサイクル,食事のタイミング によってもたらされるかどうかは不明である.この問いに答えるために,我々は異なる日時で血漿と唾液の代謝 物質に対してバイアスの無いスクリーニングを行った.間接的な影響を最小限にするため,被験者は姿勢の強制 と恒常的な薄暗い光,1 時間に 1 回の等カロリーの食事,睡眠遮断という 40 時間のルーチンを保たれた.これら の状況下において,血漿と唾液内で特定された代謝物質の 15%が概日周期に従っており,唾液内のアミノ酸と血 漿内の脂肪酸においてこの特徴が最も明白だった.我々のデータは,睡眠や食事とは独立した複数のヒトの代謝 経路において,内在性の概日周期は強く直接的に影響することを示唆する.さらに,それらはヒトの概日周期や 睡眠から複数の潜在的なバイオマーカーを識別する.