安静状態および複数タスク状態に特異的でない全脳の機能的結合パターンが安定した個人特性を予測

State-unspecific patterns of whole-brain functional connectivity from resting and multiple task states predict stable individual traits
Yu Takagi, Jun-ichiro Hirayama, Saori C.Tanaka NeuroImage, Volume 201,p. 116036, 1 November 2019.

“ますます多くの fMRI 研究が様々な種類の脳機能および脳機能障害における潜在的な神経基盤の個人差を明らかにしてきた.先行研究のほとんどが元々は,状態に特異的な脳ネットワークの特徴やその機能について焦点を当ててきたが,近年のいくつかの研究は,タスクおよび安静状態を含む異なる実験条件,状態にわたる全体の類似度など,状態に特異的でない潜在的な脳機能ネットワークの性質を報告している.しかし,状態に特異的でない脳ネットワーク,脳機能の意味合いの直接的,系統的な特徴づけを行った先行研究はない.そこで我々は,8 種類のタスクおよび安静状態時の大規模 fMRI データベースから,Common Neural Modes(CNMs) と呼ばれる,全脳機能的結合パターンにおける状態に特異的でない個人変動のいくつかのモードを定量的に特定した.さらに我々は,いかに CNMs が個人における変動性の認知指標を説明するものかを検証した.結果は,様々な使用特徴量の次元の下で,3 つの CMNs が堅牢に抽出されたことを示した.これらの CMNs それぞれは,優先的に,代表的な認知指標の様々な側面と相関し,安定した個人特性を反映させていた.重要なことに,関連する先行研究では,脳の結合性と認知指標を用いて教師ありで予測モデルを構築しているが,CNMs と認知指標との関連性は,脳の結合性データ単体,つまり教師なしで現れている.3 つの CNMs はまた,収入や生活満足度などのいくつかの生活結果を予測することができ,従来の認知指標と組み合わせたときに最高レベルのパフォーマンスを獲得した.我々の発見は,個人変動の基盤と特徴づける際,状態に特異的でない脳ネットワークの重要性を強調している.”