適応的な重みの調整を行うMOEA/D

MOEA/D with Adaptive Weight Adjustment
Evolutionary computation, V20170726haradaol.22, No.2, pp.231-264, 2014

近年,MOEA/D(分解に基づく多目的進化アルゴリズム)は,進化的多目的最適化の分野で大きな成功を収め, 多くの注目を集めている.MOEA/D は一様に分布した集約重みベクトルを使用して,多目的最適化問題(MOP) をスカラー化部分問題の集合に分解し,進化的多目的最適化の優れた一般的なアルゴリズムの枠組みを提供する. 一般に,MOEA/D の重みベクトルの均一性は,パレート最適解の多様性を保証することができるが,対象とす るMOP が複雑なパレートフロント(PF; すなわち,不連続PF または鋭い頂点や低い尾を持つPF)の場合に, うまく働かない.これを改善するために,適応型重みベクトル調整を用いて改善されたMOEA/D を提案する. Chebyshev 分解法に基づく重みベクトルと最適解との幾何学的関係の解析に従って,新しい重みベクトル初期化 方法と適応型重みベクトル調整戦略がMOEA/D-AWA に導入されている.重みは周期的に調整され,部分問題の 重みを適応的に再配分して解のより良い均一性を得ることができる.その一方で、重複した最適解を持つ部分問題 に費やされる計算作業を節約することができる.さらに,複雑なPF の疑似疎領域,すなわちPF の不連続領域で はなく,実際の疎領域に新しい部分問題を追加するために外部エリート集団が導入されている.MOEA/D-AWA は4 つの最先端のMOEA である,MOEA/D,適応型MOEA/D,pa λ-MOEA/D およびNSGA-II に対して,2 つの新しい構造が複雑な問題と2 つの多目的最適化問題を含む,広く使用されている10 の試験問題において比較 される.実験結果は,特にMOP のPF が複雑な場合に,MOEA/D-AWA がIGD の指標においてベンチマークア ルゴリズムより優れていることを示す.

分解多目的最適化のための相互関係に基づく選択

Interrelationship-Based Selection for Decomposition
Multiobjective Optimization
IEEE transactions on cybernetics, Vol.45, No.10, pp.2076-2088, 2015
20170529harada

伝統的な最適化技術と集団に基づく方法を橋渡しするMOEA/D は,進化的多目的最適化においてますます一般的な枠組みとなってきている.MOEA/D は多目的最適化問題(MOP)をいくつかの最適化サブ問題に分解する.各サブ問題は,協調的な方法におけるエージェントによって処理される.MOEA/D の選択は,エージェントによって解を選択する方法である.特に,各エージェントはその選択された解において2 つの要件を持つ.1 つ目は効率的なフロントへの収束であり,2 つ目は他のエージェントの選択との区別である.この論文では,サブ問題と解との相互優先度を定義することによって,これらの2 つの要件に対処することを提案する.その後,それら相互優先度に基づいて,サブ問題と解との相互関係を構築するための簡単且つ効果的な方法が提案される.世代毎に,この相互関係は次世代の母集団として生き残るためのエリート解を選択するためのガイドラインとして使用される.サブ問題と解の相互優先度(例えば各エージェントの2 つの要件)を考慮することによって,選択操作は探索過程の収束と多様性を調整することができる.複雑なパレートセットを持ついくつかのMOP テストについての包括的な実験が行われた.実験結果は提案アルゴリズムの有効性と競合性を示した.

パレート適応型スカラー化法を用いた分解ベースアルゴリズム

Decomposition-Based Algorithms Using Pareto Adaptive Scalarizing Methods
IEEE Transactions on Evolutionary Computation, Vol.20, No.6, pp.821-837, 2016
20170216harada

分解ベースのアルゴリズムは,進化的多目的最適化において盛んになってきている.しかし,これらのアルゴリズムで使用されるスカラー方法の効果は,依然としてよく理解されていない.本論文では,頻繁に使用されるスカラー化法であるLp 法を分析し,パレート最適解に向かう選択圧と最適なパレートフロントジオメトリへのアルゴリズムのロバスト性のバランスをとるためにp 値が重要であることを示す.分解ベースのアルゴリズムの探索能力を最大にすることができるLp 法が存在し,幾らかの重みを与えれば,パレートフロントに沿った任意の解を見つけることができることを証明する.PaS の有効性を実証するために,我々はPaS を最先端の分解ベースのアルゴリズムであるMOEA/D に組み込み,そして,異なるパレートフロントジオメトリ及び7 つ以上の相反する目的を有する問題に対して,MOEA/D-PaS をいくつかの他のMOEA/D の結果と比較する.実験結果は,PaS
が有効であることを実証している.

バイアス多目的最適化と分解アルゴリズム

Biased Multiobjective Optimization and Decomposition Algorithm
IEEE Transactions on Cybernetics, Vol.47, No.1, pp.52-66, 2017
20170109harada

バイアスの特徴は, 進化的アルゴリズム (MOEAs) による多目的最適化問題(MOP)の解法を困難にする主な 要因である. この問題の特徴を処理するために, アルゴリズムは探索と開発とで注意深くバランスを取る必要があ る. 分解に基づくの MOEA は, MOP を多数の単一目的サブ問題に分解し, それらを共通の方法で解決する. こ のアルゴリズムフレームワークでは, 単一目的を行う最適化利用者が簡単に使用できる. 共分散行列適応進化戦略 (CMA-ES) は, 探索と探索空間との間の良好なバランスをとることができると証明されている. 本稿では, 分解に 基づく MOEA における微分進化 (DE) と共分散行列適応の両方を用いる手法を提案する. この手法では, 単一目 的最適化問題がいくつかのグループに分類される. 計算上のオーバーヘッドを削減するために, 各グループからの 1 つのサブ問題のみが選択され CMA-ES によって最適化され, その間, 他のサブ問題は DE によって最適化される. 進化戦略手順がいくつかの停止基準を満たす場合, それは再初期化され, 同じグループ内の別のサブ問題を解決す るために使用される. 本稿では, バイアスの特徴を用いた新しい多目的テスト問題のセットを構築する. 広範な実 験研究は, 我々の提案されたアルゴリズムがバイアスに関する問題に対処することに適していることを示している.

MOEA/D における適応置換戦略

Adaptive Replacement Strategies for MOEA/D
IEEE transactions on cybernetics, Vol.46, No.2, pp.474-486, 2016
20161012harada

MOEA/D に基づいた多目的進化的アルゴリズムは, 多目的最適化問題を単一の部分問題の集合へと分解し, 協 調的な手法でそれらを解決する. 部分問題に対する新たな解に割り当てられる代替スキームは,MOEA/D におけ る多様性と収束性を維持するために重要な役割を果たす. 本稿では, 最も適した部分問題に新たな解を割り当てる グローバル代替スキームを提案する. 我々は, 代替近傍の大きさが母集団の多様性と収束に重要であることを実証 し, その大きさを動的に調整する手法を開発している. この手法を利用した steady-state アルゴリズムと世代交代 アルゴリズムが設計され, 実験的に研究されている. いくつかのテスト問題における実験結果から, 提案したアルゴ リズムが有効的であることが示された.