fNIRS を用いたマインドワンダリングの特徴の検討

Characterization of mind wandering using fNIRS
Frontiers in systems neuroscience, vol. 9, pp. 1-7, MARCH 2015
20170914_yfjujiwara

誰が課題に参加しているかどうかを評価することは教育的に重要となった.このような注意のさまよいを通常,
マインドワンダリングと表す.現在の研究の目的は,最近の神経イメージングモダリティがマインドワンダリング
状態を検出するために使用することが可能である.fNIRS は,マインドワンダリングを測定するためにこれまで
使用されたことのない非侵襲的な神経イメージング技術である.私たちは,対象への注意を必要とする課題であ
るSustained Attention to Response Task(SART) を用い,16 チャンネルのfNIRS は前頭部のデータを測定した.
私たちは,default mode network(DMN)に関連する脳領域が有意に活動するマインドワンダリング状態で,
the medial prefrontal cortex(mPFC)に対して有意な活性を観察した.fNIRS データはマインドワンダリング状
態の分類のために使用した,脳機能の先行研究において,私たちの結果はfNIRS がdefault network の活動を検出
する性能があることを裏付けた.

どのように私は気分を良くするのか?社会的認知感情制御とデフォルトモードネットワーク

How do you make me feel better? Social cognitive
emotion regulation and the default mode network
NeuroImage, Vol.134, pp.270-280, 2016
20170908 sikeda

社会的に誘発される認知感情調節は,ウェルビーングおよび社会的機能にとって重要である.しかし,その脳のメ カニズムはあまり理解されていない.社会認知と認知感情の両方の規制がデフォルトモードネットワーク(DMN) の重要な領域に関与していることを考えると,認知感情調節はDMN に依存し,その有効性は社会機能に関連す ると仮定した.fMRI 中で,否定的な感情は絵によって誘発され,心理療法士は再評価を用いて短い指示で参加者 の感情をダウンレギュレーションするか,単に画像を見るよう指示した.愛着尺度は,社会的機能を測定するた めに使用された.認知感情調節と対照を比較すると,認知感情調節中に嫌悪感情が正常に減少し,前頭前野およ び頭頂皮質,前胸部,左頭側頭頂接合部における活性化が高まった.これらの活性はDMN の主要なノードをカ バーし,認知感情調節の成功に関連した.参加者のアタッチメントの安全性は,認知感情調節の成功と眼窩前頭 皮質の関与の両方と正の相関を示した.さらに,認知感情調節の神経相関の特異性は,心理療法士がいない同じ 実験的パラダイムに基づく典型的な感情的自己制御タスクの間,休息時の参加者のDMN 活動および脳活性化と の比較によって確認された.本研究の結果は,認知感情調節におけるDMN の具体的な関与と,認知感情調節と アタッチメント・セキュリティにおける個体差との関連性ついての最初の証拠を示す.この知見は,多くの精神神 経障害において見出されるDMN 機能不全が,認知感情調節の恩恵を受ける能力を損なう可能性があることを示 唆している.

デフォルトモードネットワークとワーキングメモリネットワークは,ワーキングメモリタスクのすべてのフェー ズで反相関しない

The Default Mode Network and the Working Memory
Network Are Not Anti-Correlated during All Phases of
a Working Memory Task
PloS one, Vol.10, No.4, e0123354, 2015
20170719 resume

はじめに
デフォルトモードネットワークとワーキングメモリネットワークは,持続的な認知処理の間,負荷に依存して反相関することが知られている.2 つのネットワークのノード間の機能的コネクティビティは,時間の経過とともにタスクフェーズによって動的に調整されると仮定した.
方法
デフォルトモードネットワークとワーキングメモリネットワーク間の動的な連結を処理するため,遅延視覚-空間的なワーキングメモリパラダイムを使用した.これはワーキングメモリの3 つの異なるフェーズ(符号化,保持,および検索)を分離することを可能にする.そして,デフォルトモードネットワークとワーキングメモリネットワークのネットワーク内およびネットワーク間の各フェーズの間の機能的コネクティビティを解析した.
結果
2 つのネットワークはワーキングメモリの保持のフェーズのみの間,例えば注意が外部入力がない場合に記憶された刺激に集中している場合に反相関であることがわかった.逆に,外部刺激が存在する符号化および検索のフェーズの間,デフォルトモードネットワークはワーキングメモリネットワークと積極的に結合し,それは「タスク-ポジティブ」および「タスク-ネガティブ」な脳内ネットワーク間の機能的な接続の動的な切り換えの存在を示唆している.
結論
ヒトの脳の確立した2 分法(安静時の反相関ネットワークと認知時の安定した活性-非活性)は,以前考えられていたよりも微妙な組織を持ち,認知課題の特定のサブフェーズの間に相関と反相関の異なるパターンに関与することを結果は示す.ワーキングメモリネットワークのような特定のタスク-ポジティブなネットワークの静的でなく動的な相互作用によって表されるように,この微妙な組織は,認知機能におけるデフォルトモードネットワークの直接的な関与の仮説を強化する.

長期的な瞑想者に示された視覚と DMN 領域のタスク誘導活動及び安静状態変動の変化

Alterations in task-induced activity and resting-state fluctuations in visual and DMN areas revealed in long-term meditator
NeuroImage, vol.135, pp.125-134, 2016
20161126 katayama

近年,我々は自発的に現れる(安静状態の)変動に含まれる情報は,個々に独特の神経認知特性を反映しうるこ とを提案した.「自発的特性の再賦活」(STR)仮説と呼ばれるこの推測の一つの予測は,安静状態の活動パターン が,個々の性格,才能,生活様式の診断となりうることである.長期的な瞑想者は,この仮説を試験するために独 特の実験群を提供することができる.fMRI を用いて,安静状態の間,長期のマインドフルネス瞑想者の自発的な 変動の振幅は視覚野で増強され,対照群と比較して DMN が有意に減少することを見出した.重要なことに,視覚 認知タスクの間,瞑想者群はデフォルトモードネットワークの弱い陰性反応と付随して視覚野の感受性が高められ たことを示した.この効果は,瞑想者が対照群よりも有意に速く行動遂行したことを反映している.したがって, 我々の結果は,安静と課題で,明らかにされた長期的な瞑想者の視覚とデフォルトモードシステムの反対の変化 を明らかにする.結果は STR 仮説を支持し,それを自発的な変動の大きさにおける局所変化の領域に拡張する.

fNIRS による注意状態のモニタリング

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Monitoring attentional state with fNIRS
Front Hum Neurosci, Volume 7, Article 861, 2013.

セーフティクリティカルな操作課題中のパフォーマンスの減少を検出し,防止するために,現実世界での課題
への関与度合い(task engagement) の高低レベルを識別する能力は重要である.従って,ポータブルな脳神経画像
技術である機能的近赤外線分光学(fNIRS) がtask engagement の高低を識別しうるかどうかを調査した.我々が
fNIRS によって2 つの脳地域から脳活動を記録する間,被験者グループはMSIT(multi-source interference task)
課題を行った.1 つは課題陽性“ task-positive ”ネットワークの鍵となる領域で,そこはtask engagement のレベ
ルが高いときと比較的に高い相関を示す.2 つ目は課題陰性“ task-negative ”ネットワークの鍵となる領域で,そ
こはtask engagement のレベルが低いときと比較的に高い相関を示す(例えば,安静状態や課題を行わないとき).
多変量パターン選別器へのインプットとしてこれらの領域の活動を使い,我々は被験者がMSIT を実行することに
従事していたか,あるいは休んでいたかを期待値以上に予測することができた.また我々は,課題パフォーマンス
における課題陽性・課題陰性の領域の脳活動が負の相関であることを示している機能的磁気共鳴診断装置(fMRI)
による先行研究を再現することができた.最後に,仲間のfNMRI 研究データによって,fNIRS 実験における脳活
動源についての仮定を確認し,課題の識別精度の上限を証明した.まとめると,我々の発見は,fNIRS が実世界
環境において認知状態をモニタリングするのに非常に有益であると証明しうることを示唆している.

レスティングステイトとワーキングメモリ課題中の脳内ネットワークが課題成績を予測する

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Brain connectivity during resting state and subsequent
working memory task predicts behavioural performance

Cortex, vol.48, pp.1187-1196, 2012

認知的処理時に、同時に活動する脳領域はラージスケールネットワークを形成し、機能的に結合している。これ
らの機能的ネットワークは活動状態(task-fMRI) や受動状態(resting-fMRI) の実験で研究されている。その中で
もディフォルトモードネットワーク(DMN) が最も広く研究されているシステムである。安静時と注意時の切替
において重要とされているが、DMN の役割はまだ明確になっていない。また、先行研究との関連において不明瞭
な証拠がいくつか存在する。我々はfMRI を用いて、n-back 課題の難易度を変化させた際の16 名の健常被験者の
脳結合パターンを調査した。ワーキングメモリ課題の前に、被験者はfMRI の外で簡略化した課題で訓練した。そ
の直後に、彼らはn-back 課題とレスティングステイトfMRI を行った。我々はDMN における本来の相関を確認
し、ワーキングメモリのネットワークは3-back 時に最大の度合いとなった。さらに個人解析では、課題成績の良
い場合、両方のコンディションにおいて2 つのネットワークの間に強い負の相関を示した。興味深いことに、我々
が考慮する先行研究によって明らかとなっている8 つの異なるレスティングステイトfMRI のネットワークにおい
て、DMN の一部である楔前部の後内側結合のみがワーキングメモリの実行を予測した。fMRI 解析のための確率
的アプローチを用いた我々の結果は、行動データ成績とDMN とワーキングメモリのネットワーク間の負の相関
の度合いとの間に直接的な関連の証拠を示した。それらの証拠は危機的な認知的問題のための状況の予知を示唆
する。後頭葉の後内側の安静時の大きな活動は注意の予測資源の上昇に関連している可能性がある。