拡散テンソルイメージングへのB 行列空間分布手法の理論的検証

A theoretical validation of the B-matrix spatial distribution approach to diffusion tensor imaging
Magnetic Resonance Imaging,vol. 36,pp.1-6,2017
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近年発表されたB行列空間分布(BSD)手法は,空間におけるB行列の実際の分布を得る較正技術である.
B行列の空間的変動を考慮すると,拡散テンソルイメージング(DTI)の精度が向上すると主張されている.
本研究の目的は,コンピュータシミュレーションによってこの手法を理論的に検証することである.
B行列の3つの異なる空間分布を仮定すると,モデルの異方性ファントムの6つの方位について拡散重み付き信号が計算された.
続いて,BSD較正の2つの変形が3つの場合のそれぞれについて実行された.
ファントムのモデル(uBSD-DTI)の高い均一性を前提としたものと,他はファントム構造(BSD-DTI)における不完全性を考慮したものである.ファントムの均一性の程度の異なるいくつかのケースを分析し,得られたB行列の分布を等方性ファントムモデルの拡散テンソル計算に用いた.結果を標準拡散テンソル計算と比較した.シミュレーションにより,較正後の拡散テンソルの決定における精度の向上が確認された.BSD-DTIは,ファントムの均一度とB行列の不均一性の両方に関係なく精度を向上させた.B行列の空間分布におけるファントムおよび歪みの比較的良好な均一性の場合には,uBSD-DTI手法で十分である.

異方性繊維ファントムにおけるシミュレーションと実験による 検証

Simulation and experimental verification of the diffusion in an anisotropic fiber phantom
Journal of Magnetic Resonance Imaging,vol. 190,no. 2,pp.189-199,2008

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拡散テンソル画像法は,脳白質などの繊維組織の可視化を可能にする.この非侵襲的技術の検証には,よく知ら れた構造で拡散挙動を持つファントムが必要である.本稿では,平行繊維からなる異方性拡散ファントムを示す. 繊維ファントムの拡散特性は,拡散強調核磁気共鳴画像法とバルクNMR測定を用いて測定される.測定値の定量 的な評価を可能にするために,繊維間の拡散をランダムウォークしている物のモンテカルロシミュレーションを 用いてモデル化した.拡散ガウス分布からの偏差を定量化する時間依存性の見かけの拡散係数と尖度は,充填密 度と充填した構造を変化させた並行繊維の 3 次元の構造でシミュレートされた.シミュレートされた拡散係数は, 多孔質体の拡散の理論と比較されて良好な結果を示した.シミュレーションと実験測定値との対応関係に基づい て,繊維のファントムは臨床 MRI,スキャナの拡散画像法の定量的な検証のために有用であることが示された.

拡散異方性ファントムを用いた評価:拡散テンソル画像法における拡散異方性の定量化とみかけの拡散係数を 用いた MR パラメータの変更が及ぼす影響

Effects of MR Parameter Changes on the Quantification of Diffusion Anisotropy and Apparent Diffusion Coefficient in Diffusion Tensor Imaging: Evaluation Using a Diffusional Anisotropic Phantom
Magnetic resonance imaging,vol. 27,no. 4,pp.541-548,2009
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DTI 線維ファントムの特性である液体と線維間の磁化率の違いが及ぼす影響を調べた.それに対して,安価で 簡単に製造可能な機械製の DTI 線維ファントムは,円形のアクリルガラスの紡錘に直径 15 μ m のポリアミド線 維を巻くことで作成された.達成した異方性比率は 0.78 ± 0.02 であった.ファントム測定とモンテカルロシミュ レーションにより,線維と液体の磁化率が同一でない場合,横緩和時間 T2 は線維と B0 フィールドの間の角度に 強く依存することが示された.ファントムでは,3T で測定された T2 時間は B0 に垂直に走行している線維を 60 %減少した.モンテカルロシミュレーションは,この結果を確認して正確な緩和時間は,正確な線維の充填に強 く依存することを明らかにした.ファントムでは,測定された拡散は線維方向とは無関係であった.モンテカル ロシミュレーションでは,拡散は 3 T で立方に充填することで 50 %以上過小評価されることから,測定された拡 散は正確に線維を充填することに強く依存し,測定された拡散の電界強度と配向との依存関係は,六角形に充填 することで最小になる可能性があることが明らかになった.これらの影響を克服するため,液体と線維の磁化率 は塩化ナトリウム水溶液(1kg の水に対して 83g の NaCl)を用いることで一致させた.これにより,評価目的の ために方向とは無関係な信頼性の高い DTI ファントムの使用を可能になる.

国立衛生研究所のMRI 研究による正常な脳の発達における構成要素である拡散テンソル画像の研究

The diffusion tensor imaging (DTI) component of the
NIH MRI study of  normal brain development
(PedsDTI)

NeuroImage, Available online 3 June 2015

国立衛生研究所の正常な脳の発達に関するMRIの研究は連合国家の人工の民族多様性や社会経済性を含み,infants,toddlers,children,adolescents,youngadultsにおける脳の発達の典型的な特徴づけを探求している.この研究は1999年に指導し,2001年から2007にかけてデータが収集された.この研究は,計算手法や画像処理ツールの発達のための資源としてや典型的な脳の発達を解明するため,脳ベースの障害や病気に関連する逸脱の確認するための強力なツールといて役立つことができ,資格を持つ研究者と臨床医のみ閲覧できるアクセス制御されたデータベースの提供を目標として計画された.本稿では,正常な脳の発達のNIHMRIの研究のDTIの構成要素に着目する.本研究では,我々はDTIデータを取得するプロトコル,データの処理過程,評価手順の質,またデータベースのアクセス条件とともにデータベースに含まれたデータを記述する.詳細はhttp://www.pediatricmri.nih.govを閲覧してください.274人の特有な被験者から得られた498個の低解像度(3mm)のDTIデータセットと152人の特有な被験者から得られる193個の高解像度(2.5mm)のDTIデータセットにおけるローデータや処理された拡散データの水平方向のDTIデータセットが含まれている.被験者は生後10日から22歳までの人.さらに,年齢別のDTIのテンプレートのセットが含まれている.国立衛生研究所の大規模な正常な脳の発達に対するMRI研究の一つの構成要素であるT1,T2,水分子の加重密度,水分子のMRスペクトロスコピーによる画像データ,人口統計学,臨床,行動のデータもまた含まれている.

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10 種類のtractography アルゴリズムによるMR ファントムにおける現実的な拡散の定量的な評価

20150407_iishida

Quantitative evaluation of 10 tractography algorithms
on a realistic diffusion MR phantom

P. Fillard, M. Descoteaux, A. Goh, S. Gouttard, B. Jeurissen, J. Malcolm,A.R. Manzanares, M. Reisert, K.
Sakaie, F. Tensaouti, T. Yo, J.F. Mangin and C. Poupon

NeuroImage vol. 56,no. 2011,pp220-234

生体内の白質線維をマッピングする唯一の手法であるため拡散MRI tractography が臨床および神経科学研究
において重要性が増加している.しかし,異なる拡散モデルやtractography アルゴリズムによる増加可用性にも
関わらず,与えられた画像処理パラメータから最適な線維の復元方法をどのように選択しているのか不明瞭なま
まである.そのため,様々なモデルやアルゴリズムの定量的な比較や対応の良し悪しの理解を深める事が最も重
要である.本研究では,様々な拡散モデルやtractography アルゴリズムの性能を定量的に評価する再現可能な手
法と既知のデータセットを共通に使用する.様々な手法の評価を行うために, Fiber Cup コンテストで既知では
ないデータセットが一般に公開された.そして,10 種類の線維の復元方法が評価された.その結果を以下に示す.
1. SNR の高いデータセットの場合,配向分布関数で正しく潜在的な線維の配分をモデル化する拡散モデルは,流
線形のtractography 手法と連携して使用される.2. SNR がさほど高くないか,SNR の低いデータセットの場合,
事前の空間的滑らかさは,拡散モデル,または,正しくモデリングされた繊維の配向や適切なtractography の結
果から推奨される繊維のいずれかによる.これまでの既存手法と新規手法のための比較基盤として役立つファン
トムのデータセット,既知な線維,評価方法及び結果はhttp://www.lnao.fr/spip.php?rubrique79 より一般的に
入手可能である.新しい結果は bercup09@gmail.com に提出することができ,ウェブページに公開することが出
来る.