多目的最適化のための参照ベクトル誘導型進化的アルゴリズム

A Reference Vector Guided Evolutionary Algorithm for Many-Objective Optimization
R. Cheng, Y. Jin, M. Olhofer, B. Sendhoff
IEEE Transactions on Evolutionary Computation, Vol.20, No.5, pp.773-791, 2016
20171221harada

進化的多目的最適化では,収束性と多様性との間の良好なバランスを維持することは,進化的アルゴリズム(EA)の性能にとって特に重要である.さらに,目的数の増加につれて限られた母集団数を使用してパレート最適解の代表的なサブセットを獲得する可能性は低いため,ユーザーの嗜好を組込むことがますます重要になっている.本稿では,多目的最適化のための参照ベクトル誘導型EAを提案する.参照ベクトルは,従来の多目的最適化問題を多数の単目的サブ問題に分解するために用いられるだけではなく,全パレートフロント(PF)の優先されるサブセットを対象とするユーザの嗜好を解明するためにも使用される.提案アルゴリズムでは,高次元の目的関数空間における解の収束性と多様性のバランスを取るために,角度のペナルティ距離と呼ばれるスカラー化手法が適用される.目的関数のスケールに応じて参照ベクトルの分布を動的に調整する適応戦略が提案される.様々なベンチマークテスト問題に関する我々の実験結果は,多目的最適化のための5つの最先端のEAと比較して,提案アルゴリズムが高い性能があることを示している.加えて,我々は参照ベクトルが嗜好のアーティキュレーションにおいて効果的でコスト効率が高いことを示し,それは多目的最適化において特に望ましい.さらに,参照ベクトル再生成戦略が不規則なPF を扱うために提案されている.最後に,提案アルゴリズムは制約付き多目的最適化問題を解くために拡張される.

分解多目的最適化のための相互関係に基づく選択

Interrelationship-Based Selection for Decomposition
Multiobjective Optimization
IEEE transactions on cybernetics, Vol.45, No.10, pp.2076-2088, 2015
20170529harada

伝統的な最適化技術と集団に基づく方法を橋渡しするMOEA/D は,進化的多目的最適化においてますます一般的な枠組みとなってきている.MOEA/D は多目的最適化問題(MOP)をいくつかの最適化サブ問題に分解する.各サブ問題は,協調的な方法におけるエージェントによって処理される.MOEA/D の選択は,エージェントによって解を選択する方法である.特に,各エージェントはその選択された解において2 つの要件を持つ.1 つ目は効率的なフロントへの収束であり,2 つ目は他のエージェントの選択との区別である.この論文では,サブ問題と解との相互優先度を定義することによって,これらの2 つの要件に対処することを提案する.その後,それら相互優先度に基づいて,サブ問題と解との相互関係を構築するための簡単且つ効果的な方法が提案される.世代毎に,この相互関係は次世代の母集団として生き残るためのエリート解を選択するためのガイドラインとして使用される.サブ問題と解の相互優先度(例えば各エージェントの2 つの要件)を考慮することによって,選択操作は探索過程の収束と多様性を調整することができる.複雑なパレートセットを持ついくつかのMOP テストについての包括的な実験が行われた.実験結果は提案アルゴリズムの有効性と競合性を示した.