転送エントロピーによる眠気運転中のEEG情報転送の変化の識別

Identifying changes in EEG information transfer during drowsy driving by transfer entropy
Chih Sheng Huang, Nikhil R Pal, Chun Hsiang Chuang, Chin Teng Lin
Frontiers in human neuroscience, vol. 9, OCTOBER 2015

眠気運転は自動車事故の主な原因である.以前の研究では,眠気がある運転中においてのさまざまな皮質領域の脳の動態を理解するために,脳波(EEG)活動の分析などのニューロイメージングベースのアプローチが使われていた.しかし,この警戒の変化に対応する脳領域間のカップリングは未だに不明である.眠気運転の根底にある神経メカニズムの包括的な理解を得るために,この研究では,伝達エントロピー,情報理論に基づく効果的接続性のモデルのない測定を使用した.運転能力に由来する警戒レベルが覚醒から眠気に変化したときの脳領域間の情報伝達のパターンを調査する.結果は,前頭部,中央部,および頭頂部の領域の対の間のカップリングが中程度の警戒度で増加したことを示しており,これは皮質-皮質相互作用の増強が課題遂行を維持し行動の喪失を防ぐために必要であることを示唆する.さらに,警戒レベルが低下するにつれて,後頭部関連の連結性の大きさは単調に減少し,これは眠気中の感覚刺激の皮質ゲーティングをさらに支持する.トランスファーエントロピーによって測定された脳領域間の相互関係の神経生理学的証拠は眠気運転中の皮質-皮質伝達の理解を高める可能性がある.