ヒトの錯視線を知覚するための脳メカニズム

Brain mechanisms for perceiving illusory lines in humans
J. Anken, R.I. Tivadar, J.-F. Knebel and M.M. Murray NeuroImage, vol. 181, pp. 182-189, 2018.

コントラストグラデーションがないにもかかわらず,主観的輪郭(illusory contours: IC)は視覚的な境界を認識させる.IC知覚プロセスの精神物理学的および神経生物学的メカニズムは,種間および多様な脳のイメージングまたはマッピング技術にわたって研究されている.しかし,IC感度が低レベルの視覚野(V1およびV2)内のフィードフォワードプロセスに起因するのか,外側後頭複合体(literal occipital complex: LOC)のような高次脳領域内で最初に処理されるのかについての議論が続いている.動物モデルにおける研究は,一般的にV1およびV2内のフィードフォワードメカニズムを支持しており,典型的には刺激誘発ICラインを含んでいた.対照的に,ヒトでの研究は一般に,IC感度がLOCによって媒介されるメカニズムを支持し,典型的にはIC形態または形状を誘導する刺激を含む.したがって,使用される特定の刺激特徴は,支持されるIC感度のモデルに強く寄与し得る.これに対処するために,我々は,中心の5°以内に10個の誘導因子を人間の観察者に提示しながら視覚誘発電位(visual evoked potentials: VEP)を計測した.電気的神経画像フレームワークを使用してVEPを分析した.集中的に提示されたICラインが存在するときと存在しないときの感受性は,刺激開始後約200msで最初に明らかになり,条件間の地形的差異として明白であった.また,これらの違いをLOCにローカライズした.これらの効果のタイミングおよび局在化は,より高いレベルの視覚皮質内で始まるIC感受性のモデルと一致している.我々はよりV1およびV2内の影響に関する以前の研究はLOC内に代わって発生するIC感度からのフィードバックの結果であることを提案する.