顔処理に対する感情の影響

The influence of emotion on face processing
Xie, Weizhen and Zhang, Weiwei Cognition and Emotion, vol.30, pp.245 257, 2016

“拡張構築理論によると,肯定的な感情は,思考行動レパートリーを広げる.これは,認知処理における注意の 範囲の拡大として現れる可能性がある.本研究は,誘発された感情(ポジティブ,ニュートラル,ネガティブ)が 顔の全体的な処理と顔の識別に及ぼす影響を調べることによって,この仮説を直接検証する.両方の実験におい て,International Affective Picture System からの画像で誘発された感情は,顔処理と有意に相互作用した.すな わち,ポジティブ感情は,ニュートラルな条件と比較して,複合顔タスクにおけるより包括的な顔符号化を,ま た正確な顔識別を生み出した.対照的に,否定的な感情は,複合顔タスクにおける全体的な顔の符号化を損ない, 顔の識別精度を低下させた.まとめると,これらの結果は,誘発された肯定的感情が全体論的構成的処理を容易 にすることを実証することによって,肯定的影響の注意を広げる効果に対するさらなる支持を提供する.

遺伝的アルゴリズムによる,顔認識アプリケーションのためのconvolutional neural networkの構造最適化

Genetic algorithm-optimised structure of convolutional neural network for face recognition applications
IET Computer Vision, vol.10, no.6, pp.559-566, 2016
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バイオメトリックとコンピュータビジョンのアプリケーションにおいて,顔認識のための適切な手法を提案す ることは未だに困難な課題である.いくつかの信頼性の高いシステムは比較的制御された条件のもとで導入され たが,その認識率は一般的な条件で満足のいくものではない.これは特にポーズや照明,そして表情の変化があ るときに当てはまる.これらの問題を軽減するために,CNNとSVMの両方の優位性をもったハイブリッド顔認 識システムが提案されている.この目的のために,まず,遺伝的アルゴリズムをCNNの最適な構造を見つけるた めに用いる.そして,そのシステムの性能はCNNの最終層とアンサンブルSVMを置換することにより改善され る.最後に,誤り訂正の概念を用いて決定境界が決まる.学習可能な特徴抽出器として,CNNがポーズや照明の 変化を伴う顔認識を可能とする柔軟な認識システムを提供する.シミュレーション結果はシステムが良好な識別 率を達成し,表情,重なり,ノイズそして照明の条件の変動に対してロバストであることを示している.

顔識別のための部分空間解析を用いたブレ除去推論

Facial Deblur Inference Using Subspace Analysis for Recognition of Blurred Faces
IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence, Vol.33, 2011, pp.838-845
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本論文では,顔画像のブレ除去を用いて劣化した顔画像を識別する新規手法を提案する.顔にぼかしの処理を 表す点広がり関数 (Point Spread Function:PSF) を推定する方法である.単一の顔画像から PSF を推測することは 不良設定問題である.本稿は問題をより扱いやすくするためにぼやけた顔画像のトレーニングセットから学習する. また,同じ PSF によって劣化ぼけ画像が互いに類似しているよう特徴空間を構成する.本手法はこの特徴空間に おける事前定義された PSF のセットの事前知識を表す統計モデルを学習する.末知のボケクエリ画像は,各モデ ルと比較され最も近いものは,PSF の推定のために選択される.クエリ画像はそのモデルに対応する PSF を使用 してボケ除去の識別が行なわれる.本稿は大規模な顔画像のデータベース (FERET) を用い既存手法に比べての認識性能 の向上を示す.さらに位相量子化で提案された顔の不鮮明さを除く推論を組み合わせた LPQ メソッドによりさら に性能を向上させることができる方法について説明する.