FC-NIRS:NIRS のための機能的結合解析のツール

FC-NIRS:A Functional Connectivity Analysis Tool for Near-Infrared Spectroscopy Data
J. Xu, X. Liu, J. Zhang, Z. Li, X.Wang, F. Fang and H. Niu
BioMed research international, 2017

“有望な非侵襲イメージング装置である近赤外光分光法(fNIRS)は,近年,安静状態の脳の機能的結合(FC)研究においてますます普及している.しかし,機能的結合分析のためのソフトウェアパッケージはまだかけている.fNIRS に基づくヒト機能的結合解析を促進するために,我々は,「近赤外光データの為の機能的結合分析ツール(FC-NIRS)」と呼ばれるソフトウェアパッケージを開発した.このパッケージには,fNIRS データの前処理,品質管理,機能的結合の算出,ネットワーク解析の主な機能が含まれている.このソフトウェアはグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を備えているため,研究者はFC-NIRS を使用して,データ分析を簡単かつ迅速に実行可能である.さらに,FC-NIRS は,データ処理および分析中にバッチ処理を実行できるため,多数のデータセットに対処する時間コストを大幅に削減可能である.実際に人間の脳画像を用いた実験結果で,ツールボックスの実行可能性を確認する.この新しいツールボックスは,fNIRS データに基づいたヒト機能的結合研究を実質的に促進すると期待されている.

fNIRSを用いた運転実態とDSに関する交通情報の運転者反応の研究

The study of driver’s reaction for traffic information on actual driving and DS using fNIR
Kouji Yamamoto, Hideki Takahashi, Toshiyuki Sugimachi and Yoshinori Suda
2018 IEEE International Conference on Computational Intelligence and Virtual Environments for Measurement Systems and Applications (CIVEMSA), pp.1–6, 2018

現在,交通安全対策の改善計画を検討するため、fNIRSとDSを用いた交通安全対策のより効果的な評価方法について,中日本高速道路株式会社(NEXCO中日本)は独自に検討している.様々な偏りの発生を避けることが不可能であるという事実は,この方法によって解決されるべき課題として残っている.しかし,実際の道路試験では,運転者の反応を測定して安全性を確保することは非常に困難である.その後,神経科学の面でDSテストの有効性を再評価した.本研究では,実際の走行とDSにおける交通情報の3つの要素のうち,「認識」と「判断」に関連する脳活動によって,運転者の反応を測定した.実際の走行とDSで運転者の反応を分析した結果,運転者の反応の類似部分を確認することができた.そして,DS試験による交通安全対策の評価に適していることを確認できた.

アイコンタクト時に脳内および脳をまたいで同期する前頭側頭-頭頂システム

Frontal temporal and parietal systems synchronize within and across brains during live eye-to-eye contact
Hirsch, Joy and Zhang, Xian and Noah, J Adam and Ono, Yumie
Neuroimage, Vol.157, pp.314-330, 2017

機能的脳画像データの本質的に多変量の性質は,解剖学的に異種の脳領域が認知課題時にどのように相互作用 するかを探究する機会を与えている.イベント関連の機能的磁気共鳴イメージング(fMRI)データを用いて脳領 域間相互作用を特徴付ける新しい手法を示す.本手法の主な利点は,既存の分析技術に比べて認知課題の明確な 段階の間に脳領域間の機能的接続性をモデル化することである.本手法は,一般化線形モデル(GLM)における 個々の試行の各段階で誘発された脳活動をモデル化するために別々の共変量を用いることによって実装されてい る.得られた GLM パラメータ推定値である β 値は,その値が導出された段階に従ってソートされ,段階固有の β 系列のセットを形成する.ある段階で β 系列が相関する領域は,その段階で機能的に相互作用していると推測 される.試行間の β 値の相関変動は機能的接続性を示唆するという仮定を検証するため,タッピングタスクを 2 回行ったイベント関連の fMRI データセットにこの方法を適用した.以前の電気生理学的研究および fMRI のコ ヒーレンス研究と一致して,本研究では二者間のより大きな協調を必要とする課題では 2 つの半球の運動領域間の より強い相関を引き起こすことを見出した.本手法は,被験者が遅延認識課題を行ったイベント関連の fMRI デー タセットにも適用した.この課題の段階では明確な機能的接続マップが生成され,認知課題の各段階でニューラ ルネットワークの重要かつ新規な観察が得られることを示している.

運動実行と画像に対する血行力学的皮質反応のfNIRSモニタリングにおける全身的干渉の抑制

Suppressing Systemic Interference in fNIRS Monitoring of the Hemodynamic Cortical Response to Motor Execution and Imagery
Wu, Shijing and Li, Jun and Gao, Lantian and Chen, Changshui and He, Sailing
Frontiers in human neuroscience,2018,

機能的近赤外分光法(fNIRS)を用いて, 運動遂行(ME)および運動画像(MI)に対する血行力学的応答を調べた. 我々は, 皮質の活性化によって誘発された脳酸素化変化の非侵襲的モニタリングを可能にする31チャネルfNIRSシステムを使用した. 16人の健康な被験者(平均年齢24.5歳)を募集し, 右手および左手の指のタッピング作業および運動感覚MIにおいて, ヘモグロビン濃度の変化を調べた. 全身的な生理的干渉を抑制するために, 我々はNIRS-SPMにおける過剰活性化報告を防止する前処理手順を開発した. MEの状態では, 運動前野および補足運動野(pre-motorおよびSMA), 一次運動野(M1)および体性感覚運動野(SMC;t(15)>2.27)を含む運動皮質の前部において, より多くの活性化が見られたが, MIの状態では, SMC(t(15)>1.81)を含む運動皮質の後部においてより多くの活性化が見られた. これは以前の機能的磁気共鳴イメージング(fMRI)による研究と一致していた.

実車運転中のfNIRSを用いた運転者の脳活動と行動に関する研究

The Study of Driver’s Brain Activity and Behavior Using fNIRS During Actual Car Driving
Kouji Yamamoto, Hideki Takahashi, Toshiyuki Sugimachi, Kimihiko Nakano, Yoshinori Suda and Toshinori Kato
2018 11th International Conference on Human System Interaction, pp.418–424, 2018

本研究では,脳活動の測定とアクセルとブレーキのストロークの変化に基づいて,ドライバーの反応と運転者の追従行動との相互作用を実際の自動車運転時に可変メッセージサインを見た時に把握しようと試みた.具体的には,fNIRSを使用して,実際の自動車運転中の同じ運転者の脳活動および運転行動を分析し,次に両方の項目の相互作用を評価した.その結果,走行中に運転者が環境から収集した情報を認識して判断することで,頭頂連合野と前頭前野が活動することが確認された.脳活動を測定するためには,頭頂連合野を拡張する必要があることが示唆された.さらに,加速器発作のオン・オフの両方が前頭前野活動と関連していることが示唆された.その結果,神経科学からアプローチすることで,「認識」,「判断」,「行動」などのあらゆるステップで運転者の反応を確認することが有効であることが示唆された.

競争時の脳:fNIRSを用いたハイパースキャニングによる認知力の向上と脳間カップリング

Brains in Competition: Improved Cognitive Performance and Inter-Brain Coupling by Hyperscanning Paradigm with Functional Near-Infrared Spectroscopy
Balconi, Michela and Vanutelli, Maria E Frontiers in behavioral neuroscience, vol.11, p.163, 2017.

脳のハイパースキャニングは,2人の被験者による競争課題に適用された.機能的近赤外分光法(fNIRS)および認知能力は,共同作業中の被験者(14ペア)間の脳間および認知戦略の類似性によって調査された.我々は,共同作業と競争によって脳間カップリングの増加と認知力の向上が示唆した.被験者の間の直接的な相互作用と観察されるパフォーマンスの外部フィードバック(実験的に誘発された架空のフィードバック)は,エラー率(ER)および応答時間(RT)の低下という認知能力に影響を及ぼすと考えられた.また,fNIRSの測定値(オキシヘモグロビン)は,前のフィードバック条件よりも後のフィードバックの条件において,前頭前皮質(PFC)における脳活動の増加を明らかにした.さらに,課題中の被験者ペアの脳活動の類似性はより高く,前フィードバック条件よりも後フィードバック条件において高かった.最後に,右半球において前頭部の有意な増加が観察された.実際,右のPFCは,後のフィードバック条件において,被験者ペア内で類似する応答性がみられた.共同作業および競合課題は,これらの認知能力の向上,ペア間の脳の同期した応答性のおよび左右機能分化効果(負の感情)を説明した.

NIRS を用いた運転中におけるドライバーの脳ネットワークのコネクティビティ解析

Effective Connectivity Analysis of the Brain Network in Drivers during Actual Driving Using Near-Infrared Spectroscopy
Zhian Liu, Ming Zhang, Gongcheng Xu, Congcong Huo, Qitao Tan, Zengyong Li and Quan Yuan
Frontiers in behavioral neuroscience, vol.11, pp.211-222, 2017 “車両の運転は,高度な脳機能を必要とする複雑な活動である.本研究では,安静時,単純運転時および車外活動時の脳ネットワークにおける前頭前皮質(PFC),運動関連領域(MA)および視覚関連領域(VA)間の有効接続性(EC)の変化を評価することを目的とした.12 人の若い右利きの成人男性が実際の運転実験に参加した.脳血流信号は,機能的近赤外分光法(fNIRS)装置を用いて連続的に記録した.異なる脳領域間の因果関係を調べることができるデータ駆動方法である条件付きGranger 因果(GC)分析を実施して,EC を評価した.結果は,認知作業負荷の増加に伴って脳血流変化レベルが増加することを示した.PFC,MA およびVA 間の接続強度は,安静状態から単純走行状態にかけて増加した.車追従作業中においては,接続強度は相対的に減少した.EC のPFCは因果関係のターゲットとして現れ,MA とVA は因果関係の発生源として現れた.しかし,MA は車追従のサブタスクで因果関係のターゲットに変わった.これらの知見は,大脳皮質の脳血流変化レベルが認知負荷の増加に伴って直線的に増加することを示している.脳ネットワークのEC は,認知的作業負荷によって強化することが可能であるが,サブタスクを用いた運転などの余分な認知負荷によっても弱めることができる.”

社会的リスクのある意思決定はTPJ における男女差を明らかにする:fNIRS を用いたハイパースキャンイング の研究

Social risky decision-making reveals gender differences in the TPJ A hyperscanning study using functional near-infrared spectroscopy
Zhang, M., Liu, T., Pelowski, M., Jia, H., and Yu, D.
Brain and cognition, vol. 119, pp. 54-63, 2017

これまでの神経科学研究では,擬似社会的(主に非対面)の文脈における単一脳のフレームにおけるリスクのある意思決定の神経相関が調査されてきた.より自然な社会的相互作用における行動リスクのある意思決定を完全に理解するため,本研究ではfNIRS ハイパースキャニング技術を使用して,対面式のギャンブルカードゲームにおける参加者ペアの前頭-側頭の活動を同時に測定した.脳内の結果は,男性と女性ともに,mPFC および前頭極領域の下位部分ならびに側頭頭頂接合部(TPJ)において,低いリスクに対して高いリスクの場合により高い活性を示した.これは,意思決定タスクにおけるメンタライジングネットワークの重要性を示唆する以前の知見と一致している.脳間神経同期(INS)のfNIRS の結果は,男性および女性がmPFC およびdlPFC における脳間コヒーレンスの増加することも示唆した.女性に限り左のTPJ において脳間コヒーレンスが増加したことを示した.このINS の結果は,社会的相互作用において危険な決定をするとき,男性は非社会的認知能力に主に依存し,女性は社会的および非社会的認知能力の両方を使用することを示唆している.人間の相互作用と2 者の神経科学の一般的なトピックスについても同様に議論している.

fNIRSを用いたハイパースキャニングにより明らかにされた協力時の神経と行動特性における性差

Sex differences in neural and behavioral signatures of cooperation revealed by fNIRS hyperscanning
J.M. Baker, N. Liu, X. Cui, P. Vrticka, M. Saggar, S.H. Hosseini and A.L. Reiss
Scientific reports, vol. 6, Article 26492, 2016

複数の分野の研究者は性別がどのようにして人間の社会的行動を適度なものにしているのかを理解をしようと努めてきた.50年以上の研究が男性と女性の協力的な行動における違いを明らかにした一方で,これらの性別の違いの根本にある神経的関係は説明されていない.この謎の欠如した基本的な要素は,相互作用する二者の性別の構成が協力時の脳と行動にどのように影響を与えているのかについて理解することである.同性および異性の111組のペアにfNIRSに基づいたハイパースキャニングを用いることで,私たちはコンピュータベースの協力作業に関わる,行動と神経の性別に関連する有意な差異を特定した.少なくとも1人の男性を含むペアは,女性同士のペアよりも有意に高い行動成績を示した.個々の男性と女性は右前頭極と右下前頭皮質において有意な活性を示した.ただし,この活性は男性と比較して女性においてより大きかった.女性同士のペアは右側頭皮質で有意な脳間コヒーレンスを示した一方,男性同士のペアにおける有意なコヒーレンスは右下前頭前皮質で生じた.有意なコヒーレンスは異性のペアではみられなかった.最後に,同性のペアでのみで,タスク関連の脳間コヒーレンスが協力タスクの行動成績と正の相関を示した.私たちの結果は,神経と行動の協力時の同時的特性に関して複数の重要かつ以前見つかっていなかった性別の影響を強調する.

エントロピーに基づく不平衡光化学センサー検出とウェーブレット回帰を用いた地上歩行のためのモーション アーチファクト補正

fNIRS Motion Artifact Correction for Overground Walking using Entropy Based Unbalanced Optode Decision and Wavelet Regression Neural Network
Gihyoun Lee, Sang Hyeon Jin, Seung Hyun Lee, Berdakh Abibullaev, and Jinung An IEEE International Conference on Multisensor Fusion and Integration for Intelligent Systems, vol.13, pp.186- 193, 2017

“機能的な近赤外分光法(fNIRS)を用いて, 無傷の頭蓋骨を通した近赤外光の吸収を測定することにより, 脳の活性化を調べることができる. fNIRS は, 機能的磁気共鳴イメージング(fMRI)血液酸素レベル依存性(BOLD)
シグナルと同様のヘモグロビンシグナルを測定することができる. fMRI イメージングの標準的方法である一般線
形モデル(GLM)は, fNIRS イメージング解析に適用されている. しかしながら, 被験者が動くと, fNIRS 信号は
測定中にアーチファクトを含む可能性がある. これらのアーチファクトはモーションアーチファクトと呼ばれます.
しかしながら, GLM は, モーションアーチファクトのために減退の欠点を有する. 近年, ウェーブレット及び血行
力学的応答関数に基づくアルゴリズムは, fNIRS 信号に対する運動アーチファクト補正の一般的なトレンド除去方
法である. しかし, これらの方法は, 地上を歩くタスクのような過酷な環境では性能を示すことができない. 本論文
では, エントロピーに基づく不平衡光化学センサー検出規則とウェーブレット回帰に基づく伝搬ニューラルネット
ワークを用いた新しい運動アーチファクト補正方法を提案する. 実験を通して, 提案された方法の性能は, 従来のト
レンド除去アルゴリズムと比較して, グラフィック結果, 脳活性地図, および客観的性能指標を用いて証明された.”