急性社会心理的ストレス状態における大脳辺縁系の不活性:PET とFMRI からの証拠

DeactivationoftheLimbicSystemDuringAcutePsychosocialStress:EvidencefromPositronEmissionTomographyandFunctionalMagneticResonanceImagingStudies

Biological psychiatry. 2008, vol. 63, no. 2, p. 234-240.

2015.0908.okamura

背景
ストレスによって誘発される代謝変化は有害な健康被害をもたらすことがある.近年発展を続けるニューロイメージング環境下でのストレスを調査できるパラダイムは,ストレスへの認識と代謝反応に関連した脳活動変化の評価を可能にした.
方法
本研究では社会心理的ストレスをPET撮像環境下(n=10)とFMRI撮像環境下(n=40)において実験を行った.
結果
内分泌ストレスマーカーであるコルチゾールの有意な上昇としてストレッサーに反応した被験者において,海馬と視床下部,眼窩前頭皮質,前帯状皮質を含む辺縁系システムの要素の大きな負の活性を観測した.さらに,FMRI実験において,海馬の負の活性の度合いはストレス課題に対するコルチゾールの反応量と相関を示した.
結論
辺縁系の構造はレストやストレスフルでない状況下で活性している可能性が示唆された.辺縁系での活動の縮小はストレスに対する反応の開始のために不可欠なものであるというモデルが提案される.

急性社会心理的ストレス時における辺縁系のディアクティベーション:PET とfMRI に基づく研究

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Deactivation of the Limbic System During Acute
Psychosocial Stress: Evidence from Positron Emission
Tomography and Functional Magnetic Resonance
Imaging Studies

Biological psychiatry. 2008, vol. 63, no. 2, p. 234-240.

【背景】
ストレスによって誘発された代謝変化は有害な健康被害を与える.ニューロイメージング環境においてストレス
を調査できる新しく開発されたパラダイムは,ストレスに対する代謝的反応と認識に関連した脳活動変化を評価
することが出来る.
【方法】
我々は被験者に対して,PET 環境下(n=10)とfMRI 環境下(n=40)において心理社会的ストレスを曝露し実
験を行った.
【結果】
ストレッサーに対して,ストレスマーカーであるコルチゾールの分泌の増加として反応した被験者において,海
馬や視床下部,眼窩前頭皮質,前部帯状皮質を含む大脳辺縁系の各部位の大きな不活性が見られた.さらに,ス
トレスのタスクに関して,海馬における不活性化の程度とコルチゾールの放出量に相関関係が見られた.
【結論】
観測された大脳辺縁系構造の不活性化はRest やnonstressful 状況間に活性化していた可能性を示唆している.こ
れはストレス応答の開始のためには,大脳辺縁系の不活性化が不可欠であるというモデルを提案した.

Default Mode Network におけるResting-State の構造的結合と機能的結合の影響

Resting-state functional connectivity reflects structural connectivity in the default mode network
Cerebral cortex. 2009, vol. 19, no. 1, p. 72-78.

Resting-stateのfcMRIの研究は脳機能イメージングの出版数の増加をもたらしている.このアプローチは,スキャナ内で安静状態の被験者の自発的なBOLD信号の時間的相関関係を調査する.Resting-stateの視覚や言語,執行処理,その他の感覚や認知領域に関連した距離に関するネットワークは同定されているが,Resting-stateの機能的結合の分布が神経の結合を反映するのか,単に神経以外のアーチファクトによってBOLD信号の相関が得られたのかは未解明のままである.ここで,Resting-stateの機能的結合は,構造的な結合性を反映しているという仮説をテストするために,DTIを用いて追跡したものとResting-stateのfcMRIを組み合わせた.これらの2つのモダリティはDefaultModeNetworkにおける内側前頭前皮質(MPFC)と,内側側頭葉(MTLS),後部帯状皮質(PCC),またエピソード記憶処理に関与するRetropslenia皮質(RSC)を含む脳領域の結合性を調査するために使用された.機能的結合マップからseed領域を用いて,DTI解析はMTLsと膨大後皮質の間に強い構造的結合があり,MPFCがPCCに連絡していることを明らかにした.この結果より,Resting-stateの機能的結合と構造的結合の関係と,2つのモダリティの組み合わせは,脳の標準的なネットワークの理解に貢献することを示した.

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The imaging Maastricht Acute Stress Test (iMAST):神経イメージングに適用できる心理的ストレッサー

The imaging Maastricht Acute Stress Test (iMAST):A neuroimaging compatible psychophysiological stressor

いくつかのプロトコルが実験室で急性ストレスを誘導するために開発されている.しかし,ニューロイメージングの環境下で効果的にストレスを誘発させることは困難である.ここで,物理的と心理的ストレスを組み合わせたストレスプロトコルを紹介する(n=42).iMAST:TheimagingMaastrichtAcuteStressTestは高度な熱刺激装置と暗算課題を介して生成される寒冷圧力ストレスの交互トライアルである,5分間の準備期と10分間の急性ストレス期によって構成される.結果として,被験者は主観的に優位なストレス応答だけではなく,唾液中のα‐アミラーゼとコルチゾールの優位な上昇が見られた.我々のデータはiMASTがストレス後神経応答と脳のふるまいを調査するために,既存のイメージングストレスパラダイムに代替する強力な手段である可能性を示した.

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