課題における記憶作業負荷の評価のためのワイヤレスEEG 信号の使用

Using Wireless EEG Signals to Assess Memory Workload in the n-Back Task n-back
Jacek Gwizdka, and W. Art Chaovalitwongse
IEEE,Volume 46, Issue 3, Pages 424-435, June 2016

生理学的尺度である脳波記録(EEG)信号を用いた精神的な作業負荷の評価は活発な分野である.近年,EEGや他の生理学的信号を計測できる多数の無線取得システムが利用可能になった.このような無線システムを応用して認知的作業負荷を評価したりその性能を評価する研究はほとんど存在しない.本稿はよく知られているN-back課題において記憶の作業負荷レベルを評価するための一般的な無線システム(Emotiv EPOC ヘッドセット)の可能性を調べるための最初のステップである.我々は自動アーチファクト除去アルゴリズム,広範囲の特徴抽出技術,個人ごとの特徴スケーリング法,情報理論に基づく特徴選択法,および近位サポートベクターマシンに基づく分類モデルを統合した信号処理と分類のフレームワークを開発した.実験の結果として無線で収集されたEEG 信号は9 人の被験者の異なる記憶作業負荷レベルの分類に用いることができることが示された.最低の作業負荷レベル(0-back)と活発な作業負荷レベル(1,2,3-back)の間の分類精度は100%に近かった.1-back と2-back の最良な分類精度は80%,1-back と3-back は84%であった.この研究は無線取得システムと先進的なデータ分析及びパターン認識技術は現代社会における多種多様な認知活動に従事する人間の精神的作業負荷レベルのリアルタイムモニタリング及び識別を達成していることを示唆する.

ワーキングメモリタスク中の前頭前部血行動態におけるタスク能力と学習スタイルの役割の探索

Exploring the role of task performance and learning style on prefrontal hemodynamics during a working memory task
A.A. Anderson, K. Parsa, S. Geiger, R. Zaragoza, R. Kermanian, H. Miguel, H. Dashtestani, F.A. Chowdhry, E. Smith, S. Aram
PloS one 13(6), 2018

“既存の文献は, 作業記憶(WM)タスク中の前頭前野(PFC)における活性の質および位置を概説している. しかし, WMタスクの根底にある神経処理における個人差の影響は依然として不明である. 本機能的近赤外分光法の研究では, タスクの能力と好ましい学習方法(VARK スコア)の影響を考慮しながら, PFC の活性を調べるための視覚および聴覚n-back タスクを実施した. 年齢をコントロールしながら,高い能力(HP)の被験者(精度>90%)は,普通の能力(NP)の被験者と比較して, PFC 領域のタスク依存性の低い活性を示した. 特に, HP 群は, 聴覚タスク中は左DLPFC, 視覚タスク中は右DLPFC においてより低い活性を示した. 学習方法を考慮した後, 視覚と聴覚のVARK スコアとPFC の活性レベルとの間に相関があることがわかった. 視覚VARK スコアが高い被験者は, 聴覚タスク中の左DLPFC の活性化が低く, 視覚スコアの高い被験者は, 視覚タスク中の両DLPFC の活性が高かった. 聴覚タスクの実行中, HP 被験者は,NP の被験者と比較して視覚VARK スコアが高く, 学習のスタイルがタスク能力および活性に及ぼす影響を示した. この研究の結果は, 学習スタイルとタスク能力がPFC の活性化に影響を及ぼし, 学習スタイルの神経学的影響や聴覚または視覚処理の欠損を伴う人々への応用を示している.”

n-back 課題時の精神的作業負荷 – fNIRS 装置を使用して前頭前野の定量化

Mental workload during n-back task ―quantified in the prefrontal cortex using fNIRS
frontiers in HUMAN NEUROSCIENCE, Volume 7, pp.1-9, 2014
20160116khanawa

技術システムと対話するとき,ユーザーは精神的な作業の負荷を経験する.特に,マルチタスクのシナリオ(例 えば,運転中のカーナビゲーションシステムと対話する)で,ユーザーは主要に行っているタスクから注意をそら さないことが望まれる.そのような目的のために,ヒューマンマシンインターフェース(HCIs)が連続的にユー ザの作業負荷を監視し,動的に計測された作業負荷にインターフェースの振る舞いを適合させることが望ましい. 記憶課題は複数の試行に渡って平均化する時,脳内の血流動態反応を誘発することが示されているが,単一試行 の分類では,そのユーザーの作業負荷に HCIs を動的に適応させる目的のために重要な前提条件である.前頭前野 (PFC)は,記憶の処理と関連した作業負荷に重要な役割を果たす.10 人の被験者のこの研究において,私たちは PFC の作業負荷の活性をサンプリングする機能的赤外分光法 (NIRS) である非侵襲的画像診断法を使用した.結 果は作業負荷の 3 つのレベルの単一試行を識別するために 78%の精度を示した.私たちは急速に変化するアイテ ムの現在から 1, 2, 3 番目を連続的に記憶することを強いる作業負荷のレベルが異なる(n = 1, 2, 3 ) n-back を使 用した.私たちの研究の結果は PFC の血流動態反応を計測する fNIRS 装置は精神的作業負荷を定量的及び分類 するために使用することができることを示している.単一試行の解析はまだ一般的な規格の不足に苦しんでいる 分野である.fNIRS の方法と結果の比較を向上させるために,この研究のためのデータの資料はオンラインで利 用可能である.