オンライン二者コミュニケーション時における構文の共有された神経表現

Shared neural representations of syntax during online dyadic communication
W. Liu, H.P. Branigan, L. Zheng, Y. Long, X. Bai, K. Li, H. Zhao, S. Zhou, M.J. Pickering and C. Lu NeuroImage, vol. 198, pp. 63-72, 2019

人々がコミュニケーションをとるとき,彼らは構文のようなレベルで精神的な表現を合わせることによりお互いに似たような方法で世界を見るようになる. 構文は人間を他の人間以外の動物と区別する,人間の言語の本質的な特徴である. しかし,コミュニケーションをとる人が構文規則の神経表現を共有するかどうか,またその方法はまだよく分からない. ここで,我々は機能的近赤外分光法(fNIRS)に基づいたハイパースキャニングを使用し,一連の二者コミュニケーションの文脈でコミュニケーションをとる両者の脳活動を測定することでこの問題に対処した. コミュニケーションをとる二者は,同じあるいは異なる構文構造を使用して交互に話をした. コミュニケーションをとる人が異なる構文構造を生成した場合と比較して,お互いに同じ構文構造を生成した場合は,右上側頭回後部における対人神経同期(INS)の有意により高いレベルでの増加を結果は示した. これらのINSの増加はコミュニケーションの質と有意に相関した. 我々の発見は,コミュニケーションをとる人の間で構文の共有神経表現の最初の証拠を提供する.

内的神経同期を通したリーダーの出現

Leader emergence through interpersonal neural synchronization
Proceedings of the National Academy of Sciences, vol.112, no.14, pp.4274-4279, 2015
20160201 murakami

リーダーの出現に対して神経メカニズムはあまり分かっていない.この研究は,(i)内的な神経同期(INS)がリーダーの出現に重要な役割を果たしているのかどうか(ii)INSとリーダーの出現がコミュニケーションの頻度や質に関係しているのかどうかを検討している.3人の11グループにLGDタスクを行ってもらった.そして,脳活動をfNIRSを用いて記録した.この記録はリーダーシップやコミュニケーションのためにコード化された.結果は,社会的精神に関わる左の側頭頭頂接合部(TPJ)においてリーダーとフォロワーのペア(LF)のINSはフォロワーとフォロワー(FF)のペアよりも高かった.コミュニケーションの頻度はFFペアよりもLPペアの方が高かったが,リーダとフォロワーの頻度は大きく異っていない.その上,LFペアのINSはフォロワーが主導のコミュニケーションよりリーダー主導のコミュニケーションよりもずっと高かった.加えて,リーダー主導のコミュニケーション時にLFペアのINSはリーダーのコミュニケーションスキルや能力に相関していたが,コミュニケーションの頻度については相関していなかった.最後に,リーダーシップはLDG(タスクの初めの半分の時間)と同じくINSとに基づいて正確に予測される.つまり,この研究はリーダの出現はリーダーとフォロワー間の高レベルな神経同期に特徴づけられている.そしてコミュニケーションの頻度よりも質が同期に関連している.これらの結果は,正確な時間に正確なことを言えるのでリーダーが出現するということを示している.