作業の複雑さと専門知識の関数としての血行動態反応の変化-ジャグラーにおけるfNIRS 研究

Hemodynamic Response Alteration As a Function of Task Complexity and Expertise? An fNIRS Study in Jugglers
D. Carius, C. Andr¨ a, M. Clau, P. Ragert, M. Bunk and J. Mehnert
Frontiers in human neuroscience, vol. 10, p.126, 2016.

高い運動範囲で複雑な運動課題を実行している間のオンライン脳処理に関する詳細な知識はまだとらえどころのないままである. 本研究の目的は, ジャグリングなどの複雑な視覚運動課題の実行中に, 感覚運動ネットワーク内および視覚運動領域内の血行動態反応を調査することであった. より具体的には, 我々は機能的近赤外分光法(fNIRS)で測定される血行力学的反応が, タスクの複雑さおよびジャグリングの技量のレベルの関数としてどれほど適応するかに興味があった. 2ボールジャグリング, 3ボールジャグリングおよび5ボールジャグリングカスケードなど, さまざまなレベルの複雑さのジャグリングタスクを実行するよう, エキスパートジャグラーに依頼した. 5ボールジャグリングカスケードは, 3ボールジャグリングや2ボールジャグリングパターンなどのそれほど複雑ではないタスクと比較して, 酸素化ヘモグロビンに対する血行動態応答の増強を示したため, ここで我々はエキスパートジャグラーが増加するタスクの複雑さとともに神経血管反応を示すことを示す. さらに, ビデオ分析によって得られた5ボールジャグリングカスケードの間の血行動態反応とジャグリングの技量レベルとの間の相関関係は, 一次運動皮質と有意でない傾向のみを明らかににし, より高いレベルの技量は血行動態反応の低下と関連している可能性がある.

高齢者の運動による神経可塑性を検討するための複数の神経画像測定

Multiple Neuroimaging Measures for Examining
Exercise-induced Neuroplasticity in Older Adults: A
Quasi-experimental Study
Frontiers in aging neuroscience, Vol.9, 2017
20170717tmiyosh

身体運動は身体的,精神的な健康を改善することができる.いくつかのイメージング研究では,身体運動によ
る認知の改善における神経可塑性の役割を調べてきた.しかし,そのような神経可塑性の変化は,一部の研究に
おいて,サンプル数が少ないために報告が一貫していない.私たちは,マルチモダリティのイメージング測定に
よる一貫した結果を特定することが比較的信頼性の高い結果をもたらすと考えた.私たちは,60 歳以上の健康な
成人24 人にWii- tness エクササイズプログラムを6 週間行わせ,脳の容積,ALFF,局所的均質性,シードベー
スの機能的接続性,および安静時のノード接続性の全体的効率性を計測した.私たちは,これらの尺度において,
運動後の変化を示す共通領域が存在するかどうか,およびどの尺度が認知の改善と密接に相関しているかに注目
した.6 週間の運動プログラムの後,参加者は,神経心理学的課題おける記憶および実行機能と,感情記憶課題
おける記憶想起の有意な改善を示した.異なる尺度で有意な変化を示した脳領域は,右線条体および後部帯状回
(PCC)であった.運動後,PCC では,局所的均質性は減少,容積は増加した.線条体では,コントロール群の
ように体積の現象はなく,帯状回,側頭,頭頂および後頭領域との結合を増やした.さらに,線条体と視床との間
の接続性の変化は,実行機能の改善と相関していた.この結果は,線条体とPCC が身体運動におけるネットワー
クに関連することを意味する.私たちの研究は,神経可塑性を調べる際のマルチモダリティの神経イメージング
尺度の有効性を強調している.