Default mode network における視床のネットワーク特性はマインドフルネス習性と相関する

The network property of the thalamus in the default mode network is correlated with trait mindfulness
Neuroscience, vol. 278, pp. 291-301, 2014
20170926tmiyoshi

マインドフルネスは,現時点の経験への価値判断を伴わない気づきとして定義され,精神的および身体的な幸 福に有益である.先行研究では,マインドフルネスに関するDefault mode network(DMN)の複数の領域が特定 されているが,これらの領域がネットワークとしてどのように連携して機能するかについてはほとんど知られて いない.本稿では,安静時の機能的磁気共鳴画像法を用いて,若い成人集団のDMN のノード間の自発的な機能 的接続と自己報告されたマインドフルネス習性を相関させることによって,マインドフルネス習性におけるDMN の役割を調べる.DMN のノードのすべての組み合わせの中で,視床と後部帯状皮質(PCC)との間の機能的接 続が弱い被験者で,よりマインドフルであることがわかった.これらの2 つのノードの事後分析はさらに,PCC ではなく,視床のノード特性がマインドフルネス習性と負の相関があり,視床のDMN への関与が低いことが高い マインドフルネス習性に関連することが示唆された.私たちの発見は,視床をマインドワンダリングとマインド フルネスの切り替えとして働くことを示唆するだけでなく,視床の調節によってマインドフルネスに有益な効果 がもたらされるメカニズムについての今後の研究を招く.

脳機能ネットワークのグラフ解析とモジュール性:最適な閾値の探索

Graph analysis and modularity of brain functional connectivity networks: searching for the optimal threshold
arXiv preprint arXivarXiv:1705.06481, 2017
20170830tmiyoshi

ニューロイメージングデータは,脳の接続性の形態的な構成をとらえるノードとエッジのネットワークとして表 すことができる.グラフ理論はこれらのネットワークとその構造を様々なスケールで研究するための一般的かつ 強力なフレームワークを提供する.例えば,脳機能接続ネットワークを含む多くの自然ネットワークのモジュー ル構造を調査するために,コミュニティ検出方法が広く適用されている.実験的ノイズによって最も影響を受け る最も弱いエッジを除去し,グラフの密度を減少させるために,スパース化手順はしばしば適用される.よって, 理論的および計算的により扱いやすくなる.しかしながら,弱いリンクには重要な構造情報が含まれている可能 性があり,最適なトレードオフを特定する手順は活発な研究の対象である.ここでは,統計的物理学に基づいた 方法であるパーコレーション解析の使用を検討し,脳接続ネットワークにおけるコミュニティ検出のための最適 なスパース化閾値を特定する. グラウンドトゥルースモジュール構造とヒトの脳機能接続ネットワークらしい現実的な形態的特徴を備えた合成 ネットワークを使用することにより,パーコレーション解析を適用して,ネットワークのコミュニティ構造の情報 を最大化する最適なスパース化閾値を特定できることを示す.このアプローチは,Newman のモジュラリティー, InfoMap,Asymptotical Suprise という脳接続ネットワーク分析に広く用いられる3 つのコミュニティ検出方法を 使用して検証される.重要なことは,最適な閾値を決定する重要な要素であるノイズとデータの変動の影響をテ ストすることである.このデータ駆動方法は,異なる接続強度を特徴とする患者やコントロール群などの集団に おける脳ネットワークのコミュニティ分析に特に有用であることが示されるはずである.