安静時脳の変化が導く瞑想に基づいたレジリエンスの即時的,持続的な肯定的効果

The Immediate and Sustained Positive Effects of Meditation on Resilience Are Mediated by Changes in the Resting Brain
Kwak, Seoyeon and Lee, Tae Young and Jung, Wi Hoon and Hur, Ji-Won and Bae, Dahye and Hwang, Wu Jeong and Cho, Kang Ik K and Lim, Kyung-Ok and Kim, So-Yeon and Park, Hye Yoon and others
Frontiers in human neuroscience, vol.13, 2019

最近の研究はストレス耐性に対する瞑想効果の維持を調査しているが,根底にある神経機構はまだ調査されていない.本研究では,脳機能の変化と瞑想がマインドフルネスと回復力に及ぼす長期的な影響を調査するために4日間の瞑想介入について制御された実験を行った.瞑想実践の30 人の参加者と対照群の17 人の参加者は,ベースライン時と介入後にMRI スキャンを受け,ベースライン時に認知とマインドフルネススケール(CAMS)とレジリエンス検定(RQT)を計測した.介入および3ヶ月のフォローアップへのすべての参加者が介入後にCAMSおよびRQT スコアの増加を示したが,瞑想群のみが3ヶ月後に増強を持続した.左吻側前帯状回皮質(rACC)と背内側前頭前皮質(dmPFC),角膜前,および角回(rsFC)の安静時機能的連結性はコントロール群と比較して瞑想群で介入後に有意に増加した. rACC-dmPFC やrsFC の変化は,CAMS とRQT スコアの変化の間の関係を媒介し,介入直後と介入後3ヶ月の両方でRQT スコアの変化と相関していた.本研究者の知見は,瞑想によるrACC-dmPFC rs FC の増加が持続的なレジリエンスの即時の増強を引き起こすことを示唆する,レジリエンスは様々な精神障害の予防効果に関連していることが知られているので,ストレス関連の神経機構の改善は高い臨床的リスクのある個人にとって有益であるかもしれない.

安静時脳の変化が導く瞑想に基づいたレジリエンスの即時的,持続的な肯定的効果

The Immediate and Sustained Positive Effects of Meditation on Resilience Are Mediated by Changes in the Resting Brain
Kwak, Seoyeon and Lee, Tae Young and Jung, Wi Hoon and Hur, Ji-Won and Bae, Dahye and Hwang, Wu Jeong and Cho, Kang Ik K and Lim, Kyung-Ok and Kim, So-Yeon and Park, Hye Yoon and others
Frontiers in human neuroscience, vol.13, 2019

最近の研究はストレス耐性に対する瞑想効果の維持を調査しているが,根底にある神経機構はまだ調査されていない.本研究では,脳機能の変化と瞑想がマインドフルネスと回復力に及ぼす長期的な影響を調査するために4日間の瞑想介入について制御された実験を行った.瞑想実践の30 人の参加者と対照群の17 人の参加者は,ベースライン時と介入後にMRI スキャンを受け,ベースライン時に認知とマインドフルネススケール(CAMS)とレジリエンス検定(RQT)を計測した.介入および3ヶ月のフォローアップへのすべての参加者が介入後にCAMSおよびRQT スコアの増加を示したが,瞑想群のみが3ヶ月後に増強を持続した.左吻側前帯状回皮質(rACC)と背内側前頭前皮質(dmPFC),角膜前,および角回(rsFC)の安静時機能的連結性はコントロール群と比較して瞑想群で介入後に有意に増加した. rACC-dmPFC やrsFC の変化は,CAMS とRQT スコアの変化の間の関係を媒介し,介入直後と介入後3ヶ月の両方でRQT スコアの変化と相関していた.本研究者の知見は,瞑想によるrACC-dmPFC rs FC の増加が持続的なレジリエンスの即時の増強を引き起こすことを示唆する,レジリエンスは様々な精神障害の予防効果に関連していることが知られているので,ストレス関連の神経機構の改善は高い臨床的リスクのある個人にとって有益であるかもしれない.

ヒトの脳アトラス:構造的ネットワークに基づく新しい脳アトラス

The Human Brainnetome Atlas: A New Brain Atlas Based on Connectional Architecture
Fan, Lingzhong and Li, Hai and Zhuo, Junjie and Zhang, Yu and Wang, Jiaojian and Chen, Liangfu and Yang, Zhengyi and Chu, Congying and Xie, Sangma and Laird, Angela R and others
Cerebral cortex, vol.26, pp.3508-3526, 2016

“脳の解剖学的構造を心理的および認知的機能と相関させることを可能にするヒトの脳アトラスは,生体外の組織学ベースで作成されたアトラスからマルチモーダルなインビボ情報を提供するデジタル脳地図へと移行しつつある.現在多くのヒトの脳アトラスは,特定の構造のみをカバーし,詳細な区画情報を欠いており,そして機能的に重要な接続性情報を提供することに失敗している. 非侵襲的マルチモーダルニューロイメージング技術を使用して我々はインビボでの構造的接続性を明らかにし,人間の脳全体の細分を識別する接続性ベースの分割フレームワークを設計した.結果として得られる210 個の皮質領域および36 個の皮質下領域を有する.得られたアトラスは,小領域で相互検証されたアトラスを提供し,解剖学的および機能的接続の両方に関する情報を含む.さらに,BrainMap データベースを参照して描写した構造をマッピングした.したがって,それは構造,接続性,および機能間の複雑な関係を探求するための客観的で安定した出発点を提供し,最終的には人間の脳がどのように機能するかの理解を向上させる.人間のBrainnetome Atlas は,http://atlas.brainnetome.org から無償でダウンロードできる.そのため,研究者は健康な病理学的状態の調査に全脳の区画,接続,および機能データをすぐに利用可能である.”

個人の小脳における空間と時間的な組織

Spatial and Temporal Organization of the Individual Human Cerebellum
Marek, Scott and Siegel, Joshua S and Gordon, Evan M and Raut, Ryan V and Gratton, Caterina and Newbold, Dillan J and Ortega, Mario and Laumann, Timothy O and Adeyemo, Babatunde and Miller, Derek B and others
Neuron, vol. 100, pp. 1-17, 2018

小脳は人間の脳内の大部分のニューロンを含み,その不変な細胞構造,好気性解糖の欠如,適応可塑性における役割に特有である.小脳と大脳皮質の解剖学的および生理学的な相違にもかかわらず,グループ平均機能的結合性研究は,両方の構造における特定の機能に関連するネットワークを同定した.近年,個人の正確な機能マッピングにより,大脳皮質の機能的ネットワークが測定可能な個人の特性を示すことが明らかになった.高度にサンプリングされたミッドナイトスキャンクラブ(MSC)データセットを使用して,小脳は,大脳皮質よりもはるかに可変で信頼できる個人固有のネットワーク構成を含むことがわかった.適応制御を支持すると考えられる前頭頭頂のネットワークは,大脳皮質と比較して小脳で過剰に提示された唯一のネットワークであった(2.3倍).一時的に,小脳休止状態信号は大脳皮質よりも(125〜380ms)遅れて、すべての皮質プロセスの適応制御において小脳がドメイン全体機能に関与するという仮説を支持している.

社会的な脳の解明: EmpaToMによって引き起こされる共感と心の理論に対する異なる神経ネットワークと行動の関係を明らかにする

Dissecting the social brain: Introducing the EmpaToM to reveal distinct neural networks and brain behavior relations for empathy and Theory of Mind
P. Kanske, A. Bockler, F.-M. Trautwein and T. Singer
NeuroImage, vol. 122, pp. 6-19, 2015

社会的相互作用の成功には,共感(empathy)と他人の精神状態の理解(Theory of Mind, ToM)の両方が必要である.これらの2つの機能は主に個々に調査されており,基礎となる神経ネットワークの特異性やこれらのネットワークとそれぞれの行動指数との関係は明らかにされていない.本研究では,共感とToMを独立して操作する新しいfMRIパラダイム(EmpaToM)を提案する.実験1 a/b(N=90)は,行動および神経レベルで確立された共感およびToMパラダイムを用いて検証した.実験2(N=178)では,EmpaToMを行い,ToMではventral temporoparietal junctionまた共感ではanterior insulaを含む明確に分離された神経ネットワークを明らかにした.これらの個々のネットワークは,タスクのないresting stateの機能的接続性において確認することができる.重要なことは,これらの2つのネットワークにおける脳活動は,それぞれの行動指数を予測したことである.すなわち,ToM関連の脳活動における個人間の差異は,ToMのパフォーマンスにおける個人間の差異を予測した.しかし,共感は予測されなかった.以上のことから,検証したたEmpaToMは,他人を理解する感情的経路と認知的経路を分離した.したがって社会的認知特有の構成要素の選択的な障害や改善の特定において,将来の臨床的,発達的および介在研究に利益をもたらす可能性がある.

個人特有の皮質ネットワークの空間トポグラフィによる人の認知、人格、および感情の推定

Spatial Topography of Individual-Specific Cortical Networks Predicts Human Cognition, Personality, and Emotion
Kong R, Li J, Orban C, Sabuncu MR, Liu H, Schaefer A, Sun N, Zuo XN,, Holmes AJ, Eickhoff SB, Yeo BTT Cereb Cortex. 2018 Jun 6.

Resting-stateのfMRIデータは,個々の脳ネットワークを表現する指標を提供する.主な問題は,個人固有のネットワークのトポグラフィ(すなわち,位置および空間的構造)が,行動に関連しているかどうかである.ここでは,個人固有の皮質上のネットワークを推定し,個人固有のネットワークトポグラフィが人間行動を予測できるかどうかを調べるためのマルチセッション階層ベイジアンモデル(MS-HBM)を提案する.MS-HBMの複数の層は,被験者内と被験者間とのネットワーク変動を明示帝に区別する,被験者内変動を無視する従来のネットワークマッピングは被験者間の差異について被験者内の変動が影響する可能性がある.他のアプローチと比較して,MS-HBMによる分割は,同じ被験者からの新たなrs-fMRIおよびtask-fMRIデータに対し,個人内でより一般化されたものであった.より具体的には,1回のrs-fMRIセッションから推定されるMS-HBMによる分割は,5セッションを用いた2つの最先端の方法によって推定される分割と同等の汎用性を示した.我々はまた,認知,人格,および感情を横断する行動表現のタイプが,個々の特異的なネットワークトポグラフィによって,適度な正確さで推定されうることを示した.これは,接続強度に基づいて行動表現のタイプをする以前の報告に匹敵する.MS-HBMによる推定される分割により生成されるネットワークトポグラフィは,ネットワークサイズよりも行動推定に有効であり,他の分割法で推定されたネットワークトポグラフィよりも効果的であった.したがって,接続強度と同様に個人固有のネットワークトポグラフィは,人間の行動推定の指標としても役立つ可能性がある.

高齢者の運動による神経可塑性を検討するための複数の神経画像測定

Multiple Neuroimaging Measures for Examining
Exercise-induced Neuroplasticity in Older Adults: A
Quasi-experimental Study
Frontiers in aging neuroscience, Vol.9, 2017
20170717tmiyosh

身体運動は身体的,精神的な健康を改善することができる.いくつかのイメージング研究では,身体運動によ
る認知の改善における神経可塑性の役割を調べてきた.しかし,そのような神経可塑性の変化は,一部の研究に
おいて,サンプル数が少ないために報告が一貫していない.私たちは,マルチモダリティのイメージング測定に
よる一貫した結果を特定することが比較的信頼性の高い結果をもたらすと考えた.私たちは,60 歳以上の健康な
成人24 人にWii- tness エクササイズプログラムを6 週間行わせ,脳の容積,ALFF,局所的均質性,シードベー
スの機能的接続性,および安静時のノード接続性の全体的効率性を計測した.私たちは,これらの尺度において,
運動後の変化を示す共通領域が存在するかどうか,およびどの尺度が認知の改善と密接に相関しているかに注目
した.6 週間の運動プログラムの後,参加者は,神経心理学的課題おける記憶および実行機能と,感情記憶課題
おける記憶想起の有意な改善を示した.異なる尺度で有意な変化を示した脳領域は,右線条体および後部帯状回
(PCC)であった.運動後,PCC では,局所的均質性は減少,容積は増加した.線条体では,コントロール群の
ように体積の現象はなく,帯状回,側頭,頭頂および後頭領域との結合を増やした.さらに,線条体と視床との間
の接続性の変化は,実行機能の改善と相関していた.この結果は,線条体とPCC が身体運動におけるネットワー
クに関連することを意味する.私たちの研究は,神経可塑性を調べる際のマルチモダリティの神経イメージング
尺度の有効性を強調している.

The Human Brainnetome Atlas:接続構造に基づく新たな脳アトラス

The Human Brainnetome Atlas: A New Brain Atlas
Based on Connectional Architecture
Cereb Cortex, Vol.26, No.8, pp.3508-3526, 2016
20170621knakamura

脳の解剖学的構造と心理学,または認知機能とを関連付けるためのヒトの脳アトラスは,ex vivo である組織学
ベースのアトラスから,マルチモーダルかつin vivo であるデジタルなアトラスに移行しつつある.現在の多くの
ヒト脳アトラスは,特定の構造だけをカバーし,細かく分割することができず,また,機能的に重要な接続情報
を持たない.我々は,非侵襲的なマルチモーダル神経イメージング技術を使用して,人間の全脳をマッピングす
るコネクティビティベースの分割手法を設計し,in vivo でその接続構造を明らかにした.結果として得られたヒ
ト脳アトラスは,210 の皮質および36 の皮質下領域を有する.このアトラスは,交差検定されたものであり,解
剖学的および機能的接続の両方についての情報を含む.さらに,BrainMap データベースにより,認知機能をアト
ラスの詳細な構造にマッピングした.このアトラスは,構造,接続性,機能の複雑な関係を探求するための客観
的で安定した出発点を提供し,最終的に人間の脳の働きの理解を向上させる.このヒトのBrainnetome Atlas は,
http://atlas.brainnetome.org で自由にダウンロードでき,健常者および病理学的状態の研究に対し,脳全体の接
続,機能データを容易に利用することが可能である.

偏相関分析を用いた安静状態の機能的結合の検出:多距離と全頭プローブの近赤外分光法を使用した研究

Detection of resting state functional connectivity using partial correlation analysis: A study using multi-distance and whole-head probe near-infrared spectroscopy
NeuroImage, Available online 10 August 2016
20161011 katayama

多チャンネル近赤外分光法(NIRS)は,血中酸素濃度の変化の簡易で非侵襲的な計測を可能にした脳機能イメー ジングモダリティである.我々は,安静状態の機能結合の推定するための臨床的に適用可能な方法を,NIRS で神 経以外の成分の影響を減らすために偏相関分析を用いて発展させた.多距離のプローブ配置の NIRS を用いて,健 康な 17 人の被験者の 8 分間の安静状態の脳活動を計測した.主成分分析は元の NIRS データから浅い信号と深い 信号を抽出するために使われた.本来の信号から計算されたピアソンの相関は,深い信号から計算された相関と比 較して有意に高かった.一方で,本来の信号から計算された偏相関は,深い信号(脳信号)独自から計算された 相関と匹敵した.それ以上我々の方法を検定するために,健康な 80 人の 17 の皮質領から構成される全頭の NIRS 配置を用いて 8 分の安静状態の脳活動を計測した.隣接,半球間相同,遠い同側性の脳領域のペアの間で有意な 安静状態の機能結合が見られた.そのうえ,女性は,男性と比較して半球間の後頭部の領域のペアで高い安静状 態の機能結合を示した.加えて,左側頭部の同側性のペアで高い結合性が見られた.2 つの構成要素の実験の混合 性の結果は,偏相関分析は脳外の信号の影響の還元性に有効であること,NIRS はよく述べられた安静状態のネッ トワークと安静状態の機能結合の性別に関する違い検出できることを指し示す.

安静状態の機能的コネクティビティにおける定量的な比較:fNIRS と fMRI の同時計測研究

Quantitative comparison of resting-state functional connectivity derived from fNIRS and fMRI: a simultaneous recording study
NeuroImage, vol.60, issue 4, pp. 2008-2018, 2012
20160720 htanaka

安静状態の機能的コネクティビティ (RSFC) を fNIRS で評価できる可能性は,すでに実証されている.しかし, fNIRS による RSFC 評価の妥当性においては,ほとんど研究されていない.本研究では,21 名の被験者から安静 状態時の fNIRS と fMRI データを同時に取得した.fMRI データを fNIRS 測定空間に変換することで,空間的な 位置合わせが二つのモダリティ間でなされた.その後に,RSFCにおけるモダリティ間の類似性 (BMS)の指標が, 複数の空間スケールで評価された.まず,左右の一次運動野 (ROI) における RSFC が,fNIRS と fMRI 間で全被 験者とも類似していた (HbO : BMS (ROI) = 0.95 ± 0.04,HbR : BMS (ROI) = 0.86 ± 0.13).次に,体性感 覚野での RSFC においては,グループ水準の方 (HbO : 0.79,HbR : 0.74) が個人の被験者の水準 (HbO : 0.48 ± 0.16,HbR : 0.41 ± 0.15) よりもモダリティ間で高い類似性をもつことが示された.そして,我々は安静状態時の 脳内ネットワークにおける幾何学特性を調査するために,fNIRS データとグラフ理論を初めて組み合わせた.最 も重要なパラメータであるクラスター係数 (C(p)) と固有パス長 (L(p)) は,モダリティ間で高い類似性を示した (BMS(Cp) = 0.90 ± 0.03 (HbO),0.90 ± 0.06 (HbR) ; BMS(Lp) = 0.92 ± 0.04 (HbO),0.91 ± 0.05 (HbR)). つまり,全ての空間スケールにおける結果は,fNIRS が fMRI に匹敵する RSFC 評価を行うことが可能であるこ とを実証し,安静状態における脳機能統合における脳内コネクティビティおよび脳内ネットワーク手法の有効性 に対して,直接的な根拠を示す.