複雑な視覚-運動シーケンスにおける時間的期待による初期行動の促進

Early behavioural facilitation by temporal expectations
in complex visual-motor sequences
Journal of Physiology-Paris, in Press, 2017

日常生活における時間的な期待は,定期的な間隔のパターンの偶発的な学習から得られるかもしれない.我々
は,連続反応時間(SRT)タスクの修正版を用いて,複雑な視覚-運動シーケンスにおける時間的順序(空間的/時
間的)構造の組み合わせの偶発的取得および利用を調査した.このタスクでは,一連のターゲット/レスポンスだ
けでなく,続いて起こるターゲット間の一連の間隔も同じシーケンスの複数のプレゼンテーションにわたって繰り
返した.各被験者は3 つのセッションを行った.第1 セッションでは,連続のシーケンスのみが提示された.第
2 セッションと第3 セッションではプローブブロックが提示され,新たな(未学習の) 空間-時間シーケンスが導入
された.被験者は時間の経過とともにRT が速くなるだけでなく,プローブブロック中には不正確また遅くなり,
シーケンス構造を偶発的に学習したことを示している.繰り返される空間的時間的シーケンスによって誘導され
る強い行動上の利点を確立した後,(学習された時間的構造によって誘起される) 暗黙の時間的方向付けが,時間
的に構造化されたシーケンス要素の間の短い間隔に続くターゲットの性能に最も大きな影響を及ぼすことを明示
する.我々は,新規および反復配列間の反応時間差は,中及び長時間間隔と比較して短い間隔で最大であり,(反
復配列が偶発的に学習された) 後期ブロックと初期ブロック(このシーケンスは未知)とを比較してもそうであっ
た.逐次的構造に従う偶発的に得られた時間的期待は,視覚的に導かれた行動的応答に強固な促進効果を及ぼす
ことが可能であると結論付けた.