錯視時におけるV1 野の活動を音が変える

Sound alters activity in human V1 in association with illusory visual perception
NeuroImage, July (2006),Volume 31(3),Pages 1247 – 1256
20151006 sshigaraki

一つの短時間のフラッシュが2つのブリープ音を伴うことで,多くの場合そのフラッシュは2つのフラッシュとして間違って知覚される.ここで,私たちはこの多感覚による錯覚の神経系基盤を考察するために,高磁場のfMRIを用いた.私たちは,視覚野の網膜位相に関わる部位の活動が錯覚に関係なく同時に聴覚刺激を提示することで増加することを示した.しかしながら,聴覚刺激の同時提示によって錯視が引き起こされた時,視聴覚刺激は変わらないにも関わらず,V1野における活動が増加する.これらの発見により,V1野における反応は音によって変化することが確認された.また,v1野における反応は,実際の物理的な視覚刺激よりもむしろ,主観的な知覚を表していることが示された.そのうえ,右上側頭溝と上丘も錯視によってV1とともに活性化され,それらの部位は多感覚による錯覚の発生のために潜在的な神経的基盤を供給する.

視聴覚の感覚間相互作用による視覚認知の強化

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Enhancement of visual perception by crossmodal
visuo-auditory interaction

Experimental Brain Research 147.3, 2002, pages 332-343.

神経生理学的研究は,動物において突然の音が後続の視覚刺激の知覚処理を強化したと示している.本研究で
は,このような強化が多感覚細胞のレベルで,その相互作用によって人間においても存在しうるかどうか,およ
びクロスモーダルの統合効果によって説明できる可能性を検討した.被験者は視覚刺激のみの場合,または視聴
覚のクロスモーダル刺激の条件の中で視覚刺激を検出させた.多感覚刺激の空間的および時間的近接を系統的に
変化させた.輝度検出のための知覚感度の強化は,明確な空間及び時系列の規則より,むしろ神経レベルで多感
覚統合を制御する時に見られた.

Audiovisual integration, Superior temporal sulcus, Face sensitivity, Voice sensitivity

上側頭溝における人物選択、視聴覚統合および多感覚統合領域

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cortex, volume-50, p.125-136, 2014, Elsevier
上側頭溝(STS) の機能的役割は顔認識や音声認識, 顔と音声の統合の調査を含む,数多くの研究に関与してい
る.しかしながら,これらの社会的刺激を好むSTS の性質は未だに不明確である.本研究の目的はSTS の社会的
刺激への選択的反応に関して直接的に性質を調べることである.被験者に顔や声,特に人物関連の情報を統合する
ために設計された顔および音声両方を好む視聴覚領域を局在化することを意図して,人々または物体の聴覚,視
覚,視聴覚刺激を提示し,そのあいだfMRI 撮像を行った.結果は顔,音声共に活性した右STS(物体と比較し
て,人物からの情報を総合的に好む後部上側頭溝(pSTS) の限定された一部)の主要部において人物選択,ヘテロ
モーダル領域が強調された.これらの結果は社会的情報処理としてのSTS 専用の役割を指している.

Audiovisual integration, Superior temporal sulcus, Face sensitivity, Voice sensitivity