SimiNet:脳ネットワークの類似性を定量化するための新しい 方法

SimiNet: a Novel Method for Quantifying Brain Network Similarity
IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence vol.PP, pp.1-1, 2017
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2 つのネットワーク間の類似性を定量化することは,多くのアプリケーションで重要である.主にノードおよびエッジの特性に基づいて,グラフの類似性を計算するための多くのアルゴリズムが提案されている.興味深いことに,これらのアルゴリズムのほとんどは,空間的に定義された機能領域を含む脳ネットワークのコンテキストにおける重要な要素であるノードの物理的な位置を無視している.本論文では,3 次元座標系内のノードを先験的に定義した2 つのグラフ間の類似度を測定するためのSimiNet と呼ばれる新しいアルゴリズムを提案する.SimiNetは,ノード,エッジ,および空間の機能を考慮した定量化インデックス(0-1 の範囲)を提供する.複雑なグラフをSimiNet のパフォーマンスを評価するためにシミュレートし,これを8 つの最先端の方法と比較した.結果は,SimiNet がノードとエッジの両方を使用して類似度を計算することに加えて,比較グラフの弱い空間変動を検出できることを示していた.SimiNet は,視覚認識タスクの間に得られた実際の脳ネットワークにも適用される.このアルゴリズムは,2 つのカテゴリーの視覚刺激,すなわち動物および道具の命名作業中に得られた脳ネットワークの空間的変動を検出する時に高性能を示す.この研究の観点は,人間の脳における物体分類のより良い理解である.

脳機能接続のオンライ可視化

Online visualization of brain connectivity
Journal of Neuroscience Methods, Vol.256, p.106-116, 2015
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背景 リアルタイム脳機能マッピングやニューロフィードバックのような脳活動を視覚化する実用的なアプリケーショ ンが構築される一方で,脳機能の接続性に関する分野では視覚化アプリケーションはまだ充分に発展していない. 加えて,接続性の推定は技術的にも難しいためオンラインアプリケーションにおいて脳機能接続性に関する実用 的な使用は避けられてきた.
提案手法 本研究では,オンライン脳波計測時における独立した信号源間の接続性を推定し,可視化することができるアル ゴリズムを提案する.
結果 信号源の抽出と接続性の推定に有効な CSPVARICA のような処理のコアプログラムは Python のツールボックス としてSCoTをオープンソース化している.我々は初めてオンライン上での接続性の可視化を実現可能にした.本 実験では 12 名の被験者に参加協力をして頂き,眼球の開閉によるレストと左右手運動想起で構成されているタス クを行った.接続パターンは 4 名の被験者において 2 つの運動想起間で顕著に異なった.また 7 名の被験者にお いてはレスト区間で異なる接続パターンが観測された.
既存手法との比較 既存の脳機能接続性に関する研究ではオフラインでの手法が主である.それに対して,オンラインでの接続性推 定の研究はさほど行われていない.例えば,一人の被験者に対して着用可能なウェアラブル型の EEG 端末を基に した Glass Brain Project は有名な Science 紙でかなりの注目を昨年浴びた.しかしながら,彼らの手法は多数の 被験者において有効な手法ではない.
結論 我々は EEG 計測時にオンラインで接続性パターンを観測した.これはリアルタイムで接続性を分析するための初 段階の試みである.

EEG, Connectivity, ICA, Real-time, Visualization

LOD に基づくヘルス情報の表現と可視化システムの設計と開発:ポテンシャルと予備評価

Design and Development of a Linked Open Data-Based Health Information Representation and Visualization System: Potentials and Preliminary Evaluation
Potentials and Preliminary Evaluation’, JMIR Med. Inf. 2(2), pp.196-208, 2014
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背景:世界中の医療機関は協調と結果を改善をすることで,より少ないリソースでより多くを提供できるように コスト削減に努めている.これは,効果的な計画や利用可能なデータから重要な情報を生成することによる,証 拠に基づく実践が必要である.したがって,柔軟かつユーザフレンドリーな方法でヘルスデータを表現すること や問い合わせすることがより重要視されてきている.世界保健機関(WHO)のような国際機関は,定期的に公衆 衛生政策と保健サービスの開発のために利用可能で優先的な健康トピックに関する重要なデータを公開している. しかし,ほとんどのポータル内のデータは発見や再利用が困難な形式である Excel や PDF で公開されている.そ のため,異なるデータ間で公開され,それらをリンクするためのベストプラクティスの標準としての新しいセマ ンティックウェブである,LOD(Linked Open Data)はこのような課題を軽減するために公衆衛生レベルのデー タの表示および管理に適用することができる.しかし,ヘルスデータのための LOD システムとその有用性を支え る技術は,また評価する必要がある. 目的:本研究の目的は,リンクトデータの技術はヘルス情報の表現,可視化および検索システムの開発のため に有効かどうかを評価し,利用可能なツールとリンクトデータベースの医療情報システムを構築するための方法 論を特定することである. 方法:我々は,情報可視化のためのデータ表現のために RDF(Resource Description Framework),データス トレージとして Fuseki,情報可視化のために Sgvizler を用いた.さらに,データ問い合わせのための SPARQL ク エリインターフェースを統合した.我々は主にシステムテストの為に WHO ヘルスの観測データセット使用した. 全てのデータは RDF を用いて表現しており,データのウェブ用のリンク発見用フレームワークである Silk を用いてデータのウェブ上のデータセットとリンクさせた.予備ユーザビリティ評価は,システムユーザビリティス ケール(SUS)の方法に従って行った. 結果:我々は,リンクトデータツールを用いて LOD ベースのヘルス情報表現,クエリ,および可視化システム を開発した.我々は,WHO のグローバル・ヘルスの展望データベースから自由に利用可能である死亡率,罹患 率,発生率,および関連する変数の 2 万件以上の HIV 関連データ要素を追加した.さらに,我々は自動的に Slk フレームワークを用いて DBpedia,Bio2RDF および LinkedCT から 5312 のデータ要素をリンクした.システム のユーザは,自分の興味に応じたヘルス情報を取得し,可視化することができる.SPARQL クエリに慣れていな いユーザのために,我々はデータを検索し,閲覧するためにリンクされたデータの検索エンジン・インターフェー スを統合した.我々はデータストアや柔軟なクエリ,様々な種類の視覚化を容易に表現するためにシステムを使用 している.公衆のヘルスデータ管理者とユーザによる予備ユーザ評価スコアが SUS のユーザビリティ測定スケー ルで 82 であった.インターフェースでクエリを作成することは主にエンドユーザに LOD ベースシステムの難し いことがわかった. 結論:本稿では,現在の LOD 技術が知的なクエリを提供し,意思決定を支援することができるように,柔軟で 再利用可能な方法で,異なるヘルスデータを表現するために有望な代替であることを示している.しかし,高度 なテキストベースの検索エンジンの開発は,特に非技術系ユーザのためのユーザビリティを向上させる必要があ る.大規模なデータセットを用いたさらなる研究は,将来の医療情報システム開発のためのセマンティックウェブ とリンクトデータの可能性のために推奨される.

時系列データマイニングに関する総説

A review on time series data mining
Engineering Applications of Arti cial Intelligence, Volume 24, Issue 1, February 2011, Pages 164{181

時系列は、時間データオブジェクトの重要なクラスであり、それは科学的・経済的なアプリケーションから容易に取得することができる.時系列は、年代順になされた観察の集合体である.時系列データは次の性質を含んでいる:データサイズの大きさ、高次元、そして連続的に更新する必要性。さらに、数的・連続的な性質が特徴である時系列データは、常に個々の数値欄の代わりに全体として考えられる。時系列データの使用増加により、データマイニング分野において多くの研究開発の試みが始まった。ここ十年間の時系列データマイニングについての多くの研究は、その複雑さにより、興味を持った研究者の介入を妨げてきた。この論文は、既存の時系列データマイニング研究の包括的なレビジョンであり、一般的な表現への分類、インデックス化、類似性測度、区分化、可視化、マイニングについて扱う。さらに最先端技術の研究課題についても取り上げている。この論文の主目的は、現在の時系列データマイニングの発展の全体像を掴み、かつ今後の詳細調査の方向性を確認し、興味を持っていた研究者のための用語解説として役立つことである。

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